戸山の日々

東京の大学に勤務する教授の日常を綴る
  うつりゆくよしなしごとを書きつくる
       ブログの文の狂ほしきかな

ボストン報告(その2)

2008-03-20 | Weblog
19日は美術館巡りに明け暮れた。
まず、地下鉄でハーバードへ行く。
ボストンの地下鉄はとにかく分かりやすい。
全線色分けしてあるし、
表示も親切である。

あいにくの雨模様。
朝方は雪が降っていた。
ニューヨークより北にあるので、
さすがに寒さが違う。

まずはフォグ美術館
続いてサックラー美術館を観る。
これらは共通の入場バッジで入れた。
フォグはヨーロッパ美術、
サックラーはイスラムや東洋美術を収蔵する。

また地下鉄を乗り継いでバックベイへ。
まずイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館を訪ねる。
フェルメールを2点盗まれたことで有名なところ。
セキュリティチェックが厳重で、
あらゆる持ち物をクロークに預けなければいけない。

収蔵内容はちいと成金趣味というか、
世界中から何でもかんでも集めてきたという感じ。
宮廷風の建物は見ものであった。
日本の屏風、襖絵、扉絵なども、
あちらこちらに見られた。

それからいよいよ、
ミュージアム・オブ・ファインアーツへ行く。
まずカフェで遅い昼食を摂った。
修学旅行の日本人中学生?がいっぱい。

日本美術のコレクションは、
噂に違わぬ充実ぶりである。
浮世絵のいいのは、
NYのアジア・ソサエティに行っているのだと思う。
相撲絵の特集が組まれていた。

まあ、素晴らしいのは
いわずもがなの欧州絵画至宝の数々。
ルノワールを1枚ご紹介。

ボストンに来て何も記念品を買っていないので、
(ビーコンヒルとケンブリッジの道で
 硬貨を1枚ずつ拾ったが…)
ショップに入りネクタイを1本買った。
松坂のユニフォームというわけにもいかないからね。

五時半過ぎのアムトラックに乗車。
ニューヨークにはちょいと遅れて午後十時に着いた。

ところで、
ボストンといえば現在ではマグロの水揚げで有名だが、
日本にほとんどが輸出されてしまうので
地元ではあまり出回らないらしい。
ところが、帰りのアムトラック車中での
夕食用に買った寿司のパックが大正解。
そのマグロが旨いのなんのって…
1コだけ鰻も乗っかっていたけど、これもイケた。
しゃりもちゃんと酢飯だった。
ボストンのマグロはほんまにうまかった!

ボストン報告(その1)

2008-03-20 | Weblog
3月20日1:00am、これを書く。

18日~19日の1泊2日でボストンに行ってきた。
アムトラックの3日間有効パスを使う。
特急には乗れないため、
ボストンまでは4時間ほどで結構辛い。
着いてみるとよい天気で、
異常な暖冬なのだそうだ。

18日の行動。
市内の史跡をざっと観てから、
ケンブリッジにあるMITとバーバードに向かう。

ハーバードの図書館は、
タイタニックの犠牲者となった出身者の
母堂が寄贈したのだとか。
入り口のところに書いてあった。

ハーバード氏の銅像の、
左足の靴の先に触ると頭がよくなるらしい。
学生や見学者が次々に触って行く。
そのお蔭で、つま先だけがぴかぴかしている。
かくいう私も触って参りました。
これで論文がかけるかもしれない。

とはいえこの銅像には嘘が三つある。
まずハーバード氏を創立者と書いてあるがそれは間違い。
また刻まれている大学の創立年も違う。
そしてハーバード氏の顔が分からないので、
銅像を造る時、選ばれた学生をモデルにしたという。
上野の西郷さんみたいなものか。

宿はバックベイにとった。
ケンブリッジとはチャールズ川を挟んだ
対岸ですな。

さて、ボストンに来たからには、
ロブスターを食ふべしと思い立つ。
もっともロブスターは、
マサチューセッツ州では採れないんだそうですな。

リーガル・シーフードというお店に入った。
予約をとってなかったが、
時間が早かったせいか空いていた。
1匹まるごと食ってやれと思うが、
メニューには「時価」とある。
「高いのか?」を尋ねると、
「たいしたことないよ。$36」と言う。
清水の舞台から飛び降りたつもりで注文する。

クラムチャウダーにクラッカーを入れて
啜りながら待つことしばし。
蒸した貝(ムール貝の一種ならむ)の上に、
でんと鎮座ましましている。

クラッシャーでハサミを砕きながら食べる。
味はまあ、こんなものであろう。
ヘルシンキで食ったザリガニもそうだったが、
意外に食られるところは少ない。

しかし、アメリカに来て、初めて腹一杯ものを食った。