戸山の日々

東京の大学に勤務する教授の日常を綴る
  うつりゆくよしなしごとを書きつくる
       ブログの文の狂ほしきかな

東亜図書館の貴重書

2008-03-23 | Weblog
3月23日9:00am、これを書く。

梟が鳴いている。
よほど近くに巣でもあるのか、
羽音まで聞こえてくる。
滅多に窓を開けられない。

ぶんぶんを己がうからと思ひてや
 けぢかきほどに梟の鳴く

歯の被せものが外れてしまった。
数年ごとに外れて歯医者にかかり
填めてもらうのだが、
旅先ではやっかいである。
帰国まで10日ほどだから我慢するか。
歯を念入りに磨くとしよう。

さて、私が集中講義を行っているのは、
モーニングサイド・ハイツにある、
苺白書大学というアイビーリーグの名門校であるが、
その東亜図書館にはまとまった数量の
和本貴重書が収蔵されている。

これらは既に、数年にわたり集中講義をされた
S女子大学のO教授によって調査され、
リストが作られている。

東亜図書館のN司書から
このリストのコピーをいただいたが、
米国の書誌標準に合わないため、
外に出せない貴重な内部資料である。
縦覧すると近世の版本が中心だが、
中には日本にも2~3部しか確認できない稀覯本もある。
『暗夜訓蒙図彙』はその一例である。(M氏の教示による)

N司書によれば、
これら蔵書の基幹となった600部弱は、
宮内庁書陵部から寄贈されたもので、
その副部長で、後に部長になった
「Dr.MSugi」によって厳選されたものだと、
苺白書大学の日本研究の基盤を作った
角田柳作が書き残しているという。

興味深く思い、
宮内庁書陵部に勤務している友人に
如上の事情について照会したところ、
該当する可能性のある人物として
2人の候補者を知らせてきた。
(続きは次回)

マンハッタン・クラムチャウダー

2008-03-23 | Weblog
3月22日21:00、これを書く。

またぞろ「モルガン図書館&美術館」を訪ね、
グーテンベルクの聖書をじっくり拝んでくる。
それからグランドセントラル(写真)の
「オイスター・バー」に行く。
いずれも二度目なので安心。

「オイスター・バー」では、
偶然、義兄と一緒に行った時と同じ席に案内された。
カリフォルニアワインのシャルドネを頼み、
今度はマンハッタン・クラムチャウダーと、
生牡蠣3種類ほどを注文する。

親切なウェイターさんで、
牡蠣の選択については、
適切なアドバイスをしてもらった。
要するにスウィートかスパイシーか、
そのバランスがとれているかといった基準で
特徴が把握されているらしい。
あとは大きさ。

よく観察すると、
皿には注文した牡蠣の銘柄を記した
紙片が付されている。
これまた親切である。
確認しながら味わう。

ほんとうにここは、
「銀座ライオン」みたいだ。
小さな子ども連れ、
赤ちゃん連れの家族もたくさん居て、
大衆的な雰囲気が気に入った。

マンハッタン・クラムチャウダーは
トマトソース仕立てでスパイシーだった。
今まで白いニューイングランド・クラムチャウダーばかり
食べてきたけれど、
これはこれで美味しいと思う。
都会的な味、といえば都会的か。
貝の旨味はあまり感じられないが、
歯ごたえは十分に楽しむことができる。