3月23日9:00am、これを書く。
梟が鳴いている。
よほど近くに巣でもあるのか、
羽音まで聞こえてくる。
滅多に窓を開けられない。
ぶんぶんを己がうからと思ひてや
けぢかきほどに梟の鳴く
歯の被せものが外れてしまった。
数年ごとに外れて歯医者にかかり
填めてもらうのだが、
旅先ではやっかいである。
帰国まで10日ほどだから我慢するか。
歯を念入りに磨くとしよう。
さて、私が集中講義を行っているのは、
モーニングサイド・ハイツにある、
苺白書大学というアイビーリーグの名門校であるが、
その東亜図書館にはまとまった数量の
和本貴重書が収蔵されている。
これらは既に、数年にわたり集中講義をされた
S女子大学のO教授によって調査され、
リストが作られている。
東亜図書館のN司書から
このリストのコピーをいただいたが、
米国の書誌標準に合わないため、
外に出せない貴重な内部資料である。
縦覧すると近世の版本が中心だが、
中には日本にも2~3部しか確認できない稀覯本もある。
『暗夜訓蒙図彙』はその一例である。(M氏の教示による)
N司書によれば、
これら蔵書の基幹となった600部弱は、
宮内庁書陵部から寄贈されたもので、
その副部長で、後に部長になった
「Dr.MSugi」によって厳選されたものだと、
苺白書大学の日本研究の基盤を作った
角田柳作が書き残しているという。
興味深く思い、
宮内庁書陵部に勤務している友人に
如上の事情について照会したところ、
該当する可能性のある人物として
2人の候補者を知らせてきた。
(続きは次回)
梟が鳴いている。
よほど近くに巣でもあるのか、
羽音まで聞こえてくる。
滅多に窓を開けられない。
ぶんぶんを己がうからと思ひてや
けぢかきほどに梟の鳴く
歯の被せものが外れてしまった。
数年ごとに外れて歯医者にかかり
填めてもらうのだが、
旅先ではやっかいである。
帰国まで10日ほどだから我慢するか。
歯を念入りに磨くとしよう。
さて、私が集中講義を行っているのは、
モーニングサイド・ハイツにある、
苺白書大学というアイビーリーグの名門校であるが、
その東亜図書館にはまとまった数量の
和本貴重書が収蔵されている。
これらは既に、数年にわたり集中講義をされた
S女子大学のO教授によって調査され、
リストが作られている。
東亜図書館のN司書から
このリストのコピーをいただいたが、
米国の書誌標準に合わないため、
外に出せない貴重な内部資料である。
縦覧すると近世の版本が中心だが、
中には日本にも2~3部しか確認できない稀覯本もある。
『暗夜訓蒙図彙』はその一例である。(M氏の教示による)
N司書によれば、
これら蔵書の基幹となった600部弱は、
宮内庁書陵部から寄贈されたもので、
その副部長で、後に部長になった
「Dr.MSugi」によって厳選されたものだと、
苺白書大学の日本研究の基盤を作った
角田柳作が書き残しているという。
興味深く思い、
宮内庁書陵部に勤務している友人に
如上の事情について照会したところ、
該当する可能性のある人物として
2人の候補者を知らせてきた。
(続きは次回)