3月5日夜篇。
MoMAから帰って一休みの後、
そそくさとスーツを着込む。
16:45にS先生ご夫妻が、
ホテルのロビーに
迎えに来てくださることになっている。
タクシーでfifth Avenueの、
セントラルパークを見下ろすビルの9階にある、
W氏邸に向かった。
77th stのあたりになる。
スティーヴン・スピルバーグが
同じ建物に住んでいるそうだ。
エレベータホールにはアイヌ衣裳が飾られている。
W氏とそのパートナーのM女史に紹介される。
W氏は日本美術のコレクター。
M女史はメトロポリタンのキュレーターだった方。
エントランスホールに屏風が置かれている。
左双は五代目団十郎、暫の役者絵に、
右双は七代目団十郎筆の狂歌
「難波津に鶴は有りわれもはねはあれと
鳥に足らさるまゝのかわほり」の左右に句短短冊。
(↑これをもって【本日の一首】とする)
サロンには日本美術に影響を受けた
印象派の絵画が飾られている。
シャンペンとおつまみをいただきながら
参会者と歓談する。
驚いたことに、
立命館大学のA氏がやって来た。
A氏はロンドンからの帰国の途次に
ニューヨークに立ち寄ったのだそうだ。
なんでこんなところで知り合いに会うのだろう?
不思議、不思議。
三笠宮彬子女王がおいでになる。
ご挨拶し、しばしお話しをする。
現在、オックスフォード大学で
日本美術を専攻しておいでだそうだ。
明日、日本に帰られるという。
名刺をいただいたが、港区元赤坂…なるほど。
夫君が宮内庁にお勤めになっている
我が研究室の院生Hさんが
住んでいた官舎の近くなのかな?
A氏は彬子女王と
ロンドンで机を並べたことがあるよし。
狭い世界であるな。
しばらくしてダイニングに案内される。
参会者は22名ほど。
私はW氏の左2番目の席であった。
右はコロンビア大学名誉教授のM先生。
そのほか日本人美術商のY氏が向かいだった。
京都の出身で、思文閣の田中大氏と同い歳だそうだ。
「シャトー・マルゴー」の1967年が振る舞われる。
す、すごいワインである!
ニューヨークの富豪というものは、
このような生活をしているのかあ。
燭光揺らめく中でディナーが進んだ。
赤カブの冷たいスープ、
鱸のパイ包みに、
付け合わせはジャガイモとホウレンソウ、
デザートはアイスクリームと
洋梨のワインコンポート。
その後、エントランスでコーヒーをいただく。
W氏に邸内を案内していただく。
寝室に置かれたベッドは14世紀、15世紀のものだそうだ。
美術品だらけである。
書庫はケンブリッジ大学の書架と書見台と同じとのこと。
いやはや、恐れ入谷の鬼子母神。
女王殿下に無事のご帰国をお祈りする旨を申し上げ、
W氏、M女史にお礼を述べてお宅を辞去。
S先生ご夫妻に
タクシーでホテルまで送っていただいた。
美術館みたいな自宅で、
ああした社交が行われるという世界は、
初めての体験であった。
明日からはデリとスーパーの生活に戻ろう。
MoMAから帰って一休みの後、
そそくさとスーツを着込む。
16:45にS先生ご夫妻が、
ホテルのロビーに
迎えに来てくださることになっている。
タクシーでfifth Avenueの、
セントラルパークを見下ろすビルの9階にある、
W氏邸に向かった。
77th stのあたりになる。
スティーヴン・スピルバーグが
同じ建物に住んでいるそうだ。
エレベータホールにはアイヌ衣裳が飾られている。
W氏とそのパートナーのM女史に紹介される。
W氏は日本美術のコレクター。
M女史はメトロポリタンのキュレーターだった方。
エントランスホールに屏風が置かれている。
左双は五代目団十郎、暫の役者絵に、
右双は七代目団十郎筆の狂歌
「難波津に鶴は有りわれもはねはあれと
鳥に足らさるまゝのかわほり」の左右に句短短冊。
(↑これをもって【本日の一首】とする)
サロンには日本美術に影響を受けた
印象派の絵画が飾られている。
シャンペンとおつまみをいただきながら
参会者と歓談する。
驚いたことに、
立命館大学のA氏がやって来た。
A氏はロンドンからの帰国の途次に
ニューヨークに立ち寄ったのだそうだ。
なんでこんなところで知り合いに会うのだろう?
不思議、不思議。
三笠宮彬子女王がおいでになる。
ご挨拶し、しばしお話しをする。
現在、オックスフォード大学で
日本美術を専攻しておいでだそうだ。
明日、日本に帰られるという。
名刺をいただいたが、港区元赤坂…なるほど。
夫君が宮内庁にお勤めになっている
我が研究室の院生Hさんが
住んでいた官舎の近くなのかな?
A氏は彬子女王と
ロンドンで机を並べたことがあるよし。
狭い世界であるな。
しばらくしてダイニングに案内される。
参会者は22名ほど。
私はW氏の左2番目の席であった。
右はコロンビア大学名誉教授のM先生。
そのほか日本人美術商のY氏が向かいだった。
京都の出身で、思文閣の田中大氏と同い歳だそうだ。
「シャトー・マルゴー」の1967年が振る舞われる。
す、すごいワインである!
ニューヨークの富豪というものは、
このような生活をしているのかあ。
燭光揺らめく中でディナーが進んだ。
赤カブの冷たいスープ、
鱸のパイ包みに、
付け合わせはジャガイモとホウレンソウ、
デザートはアイスクリームと
洋梨のワインコンポート。
その後、エントランスでコーヒーをいただく。
W氏に邸内を案内していただく。
寝室に置かれたベッドは14世紀、15世紀のものだそうだ。
美術品だらけである。
書庫はケンブリッジ大学の書架と書見台と同じとのこと。
いやはや、恐れ入谷の鬼子母神。
女王殿下に無事のご帰国をお祈りする旨を申し上げ、
W氏、M女史にお礼を述べてお宅を辞去。
S先生ご夫妻に
タクシーでホテルまで送っていただいた。
美術館みたいな自宅で、
ああした社交が行われるという世界は、
初めての体験であった。
明日からはデリとスーパーの生活に戻ろう。