受法寺本堂建築誌

伝統木造工法により建築中です

雨水受け

2006年11月29日 | Weblog
外構の整地が行われ、工事によって荒れた建物の外廻りを整地して、水はけの良い土を入れました。

向拝には階段下に、グランドレベルを上げたのでスロープをつけ、屋根からクサリをつたって落ちる雨を受ける升と水路を取り付けました。

2006年11月29日 | Weblog
床板の上には調湿効果など多くの効果がある炭シート、そして稲藁床・綿黒縁の畳を敷いています。

化学物質で出来たスタイロ畳とは異なり、畳に心が込められ、「聞法の道場」として、威儀を正して坐したい気持ちが起こります。

敷き瓦

2006年11月28日 | Weblog
玄関の床には当初は御影石を使う事を考えていましたが、より温かみのある敷き瓦に変更し、四角いいぶし銀の日本瓦を張りました。

工事に当たるのは、タイル職人さんです。

陰翳礼讃

2006年11月28日 | Weblog
美装があり、工事のよごれやほこりを取り除き、現場を美しく引き渡せるようにされました。ガラスの桟も、一つ一つ丁寧に掃除をしていました。

谷崎潤一郎も、ガラスにするか障子にするか『陰翳礼讃』で迷っています。

近年の建てられた寺院の多くは、アルミ戸だけになったのは残念です。

受法寺では、内側は未晒し楮土佐和紙・腰茂障子、外側は 強化ガラスのはいった格子戸です。

本堂の外では高い防水・防犯・防音性と、中に入れば、障子を通して入る光が、木と土佐漆喰とともに、温もりをもたらしてくれます。

組物

2006年11月28日 | Weblog
昨日は BS-iの二時間番組で『唐招提寺 平成宮大工の挑戦~天平の技を今に受け継ぐ~』の放送があり、興味深く見ました。

1200年間その姿を何度かの大地震や台風などの災害、腐食や虫害を、大工の手による何度かの修復を経て、その姿を保ってきた知恵を紹介していました。

受法寺本堂でも、用途が合わなかった部分は残すことが出来なったですが、向拝にある虹梁・山内家の紋のある蛙股・龍鼻・組物は残し、痛みが激しい所は、埋木や新しく造り直し、昔の姿も残しています。

番組の地震の実験では、組物が釘を使わず固定しない事により、揺れがあったときに、ずれたり浮き上がることにより、振動を逃がしているのが目で確かめられました。

ECOGLASS

2006年11月27日 | Weblog

先に取り付けた照明などに、通電されていました。

天井や扉の木肌と漆喰壁に、ECOGLASSという乳白色のガラスのあかりが、よく調和しています。

またこの照明は、本体の下に、調光機能つまみが付き、用途にあわせて明るさの変化を楽しむ事が出来ます。

 


塀修復

2006年11月25日 | Weblog
本堂建築の工事車両進入路として、コンクリート製の塀を壊しました。

今回の工事では、恒久的な塀を造る事を含めていませんので、仮の塀を作る事にしました。

そこで壊れたままの端は瓦を新たに載せ、コンクリートは塗り直しました。

その上で、今日は材木で、柱と貫を入れて頂きました。

後日、私が山で竹を伐採し、塀を作る予定です。

網戸

2006年11月24日 | Weblog
山が近く、夏には蚊が大量に発生するので網戸は必要ですが、建具を入れると敷居が広くとるようになります、

そこで、夏だけ人が出入りする所の外に、嵌め殺しで入れ、冬は外す事にしました。

唄(ばい)金具

2006年11月23日 | Weblog
金具を隠すために、唄金具を取り付けています。

真鍮金鍍金で、光り輝いています。

仏具棚

2006年11月22日 | Weblog
常時は使わない仏具を、納める棚を取り付けました。

後門から出た突き当たりにあり、厚みのある可動の木製棚です。

擬宝珠(ぎぼし)・笹金物(ささかなもの)

2006年11月22日 | Weblog
高欄の宝珠柱に鎌倉型の擬宝珠(ぎぼし)を、架木(ほこぎ)に笹金物(ささかなもの)を取り付けました。

伝統のある美しいもので、本堂にふさわしい雰囲気があります。

高欄取り付け

2006年11月21日 | Weblog
あらかじめ加工された高欄の取り付けが、昨日から始まっています。

高欄は、通俗的にいえば欄干あるいは手摺の類のことで、旧本堂には無く転落の恐れもあったので、取り付けています。

シンプルですが重厚感のあるもので、安心感が生まれています。

金箔紙貼込作業 

2006年11月21日 | Weblog
金箔紙貼りの最後は、2人で作業で行いました。

宮殿の壁面は広いので、3枚の金箔紙を貼り合せています。

庫裏屋根葺き

2006年11月20日 | Weblog
玄関棟の屋根瓦は、庫裏に潜り込ませるようにする為に降ろしていました。

玄関棟の銅板屋根葺きが終りましたので、再び葺き直し、重ならないように切り取りました。

豆砂利洗い出し終了

2006年11月18日 | Weblog
今日で、豆砂利洗い出しが終了です。

右が洗い出し前、左が施工終了後となります。