キヤノンのMovieBoy E1 です。
死滅したHi8のビデオカメラで、1CCD機ですが、当時先進のデジタル処理&多彩なデジタルエフェクト、光学式手ぶれ補正、視線入力をがっつりと採用したある意味トンデモナイ製品です。
8ミリシネの経験から、カメラブレする動画の見にくさについては熟知していましたので、
このカメラを選んだのですが、使ってみて驚いたのは、視線入力。
使用者の瞳の動きをキャリブレーションしたセンサーで捉えて、フォーカス&測光ポイントを視線だけで自在に操作する”視線フォーカス”と、フェードアウト/イン、タイトル、デートの表示等ファインダー四隅のを見つめるだけで操作できる”視線スイッチ”の二つの機能です。
視線フォーカスは、例えば混み合った運動会で、前の観客の頭越しとか、ジャングルジム越しとか云う場面で、障害物の間から見えるグラウンド上を見つめるだけ、或いは、逆光かつ手前に撮りたい被写体があるような場合、被写体を見つめるだけ、で、撮りたい目標にピントと露出が合うという優れた機能です。
小型のビデオカメラでは撮影中のスイッチ操作でタッチノイズやカメラブレは避けられないモノでしたがこのカメラでは、ある程度解消できました。
ただ、視線スイッチ/フォーカスは本体のスイッチで切り替えないといけないのが難点。
今現在でも、小型ビデオカメラ用の、外部マイク、補助グリップ、本体に振動を与えない、必要最小限の操作スイッチ類が一体化したアクセサリーがあれば、ずいぶん便利だと思うのですが。
このカメラは完動するので、これについて知らないヒトに視線デバイスを体験させてあげると例外なく驚きますので、カメラとしての寿命を終えた今でも、手許に置いています。
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