楽しいブログ生活

日々感じた心の軌跡と手作りの品々のコレクション

レッドクリフⅡを観てきた

2009-05-07 12:15:19 | 映画、演劇、コンサート
わたしはブログを始める時に心に決めていたことがある。
嘘は書かない。人の悪口は書かない。自分が楽しく書いて、尚かつ読んでくれた人にもそれが伝わればそれに超したことはないので、あまり暗い話はすまいといったことである。
そして、それに抵触はしないだろうということで、書かせてもらうが、正直なところがっかりだったのだ。
(映画の興行のじゃまをするつもりはない。)
物語の進行を案内してゆく人物の動向の描き方にリアリティがないのだ。合戦のシーンや船の爆発炎上シーンは確かに迫力ある映像で、一種の爽快感さえ覚えたが、例えば、孫権の妹が間者となって敵地で状勢を探るという場面などいかにもご都合主義で、下手な猿芝居を見ているよう、説得力ゼロ。(団体行動からひとり離れてウロチョロと怪しい動きをする雑兵をチェックする指揮系統は全く機能してないのか、秘密連絡用の鳩が真っ白で一羽、空で目立ちまくっているのにそれを見咎める人間は一人もいなかったのか、仲良くなった蹴鞠【けまり】のうまい隊長も肩車した時点で男じゃない事ぐらい、感触ですぐ分かるだろ・・・)etc、etc。
最後に「勝者はいない」とするのも不消化だし、孫権の妹が何くれとなくかばってくれた蹴鞠のうまい隊長(名前を忘れたのだ)の死を悼むシーンも茶番でしかないだろ?
自分は相手を明らかに裏切っているのにその相手に対して好意を期待するという虫のよさにもむかつくものがある、調子のいいにもほどがある。そんなこんなで、オハナシの道理が通ってないという印象から、感情移入が出来んかったのだ。しかし収穫がないわけではない。
曹操役のチャン・フォンイーがわたし好みのいい顔してて、アップに耐えて情感に訴えて来る。周瑜の妻、小喬役のリン・チーリンの清廉な美しさもさすがである。金城武は今回コミカルな味を出してたな。
まあ、ね。人間と同じでどこかいいところがあればいいんですよ、映画なんて。
「陰陽師」だって映画の最後で萬斎さまがスローモーションで舞ってるシーン見ただけで満足しちゃって中身の「たっすい」のは笑って許したもんね。
(因みに「たっすい」って阿波弁でほぼ「つまらない」という意味だよ。)
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