抗議船「強権に屈服しない」
沖縄県名護市安和(あわ)の琉球セメント桟橋で、同市辺野古の米軍新基地建設に用いる埋め立て土砂を積んだ運搬船4隻と台船1隻が7日早朝、辺野古沿岸域に姿を現しました。抗議船2隻から「海を殺すな」と書かれたプラカードが掲げられました。
運搬船4隻と台船1隻は午前8時40分すぎ、抗議船・カヌーを入れさせないよう工事海域を囲ったフロートを超えて進入しました。午後3時15分時点で、船はフロート内に停泊したままでした。
政府は14日にも土砂を投入する方針。今後、土砂を運搬船から台船に移し、さらに台船をK9護岸に接岸した上で、ダンプトラックに積み替えて陸揚げします。
抗議船船長で、ヘリ基地反対協議会の仲本興真事務局長は「何が何でも基地を造る気だろうが、強権では県民を屈服させることはできない。怒りが燎原(りょうげん)の火のように広がるだけだ」と語りました。
ヘリ基地反対協などは14日に海上デモと集会を開く予定です。
琉球セメント桟橋前では7日、土砂搬出に反対する約50人が「故郷の土は平和のために」と抗議の声を上げました。宜野湾市から参加した女性(77)は「県民があきらめると思ったら大間違いだ。工事を続ければ怒りは大きく広がる」と述べました。