[ローマ:アウグストゥス]
では、アクティウムの海戦を勝利に導いたオクタビアヌス。彼は誰でしょうか? 彼も聖書に預言されているのでしょうか?
□ダニエル書11:20を読んでみます。 「彼に代って起る者は、栄光の国に人をつかわして、租税を取り立てさせるでしょう]
「彼に代って起る者は」とあります。カエサルが死んでその跡は誰が継ぎましたか。 カエサルが死ぬ前に書いていた遺言状には、後にアウグストゥスと呼ばれる、自分の甥のオクタビアヌスを後継者に指名していました。このアウグストゥス時代からローマは約200年間平和が続きました。 この時代を歴史では“パックス・ロマーナ(ローマの平和)”と呼びます。 世界に平和がありました。 戦いがありませんでした。
この皇帝はダニエル書で「租税を取り立てさせる」王と言われています。 この租税という言葉は、税務用語です。 この人は税金を取り立てる王でした。 ダニエル書に"アウグストゥスが税金を徴収する仕事をする"と書いてあるのです。 それがどうして記録されているのでしょうか? 私が今なぜこの驚くべき預言を詳しく話しているのか、これからその理由が分かります。
□ルカによる福音書2:1「そのころ(イエス様誕生のころ)、 全世界の人口調査をせよとの勅令が、皇帝アウグスト(アウグストゥス)から出た」。 人口調査は、軍隊を召集する時と税金を集める時、二つの目的のために行われましたが、この時の勅令は、ユダヤ人が軍隊に行かないので、税金を上げるためでした。
皆さんそれで、どんなことが起きましたか? 旧約聖書ミカ書5:2の預言では、神様の子メシヤはベツレヘムで誕生するとあります。 ベツレヘムはエルサレムの南側です。ところでイエス様の母マリヤはベツレヘムから北へ160km離れたナザレで妊娠しました。そして臨月になりました。赤ちゃんがすぐ生まれるようでした。 メシヤが来られる600年前に記録されたミカ書の預言の通り、ベツレヘムではなくて、北のナザレで誕生されたら預言が成就することはありませんでした。