最近ちょいとネタが少なかった競輪の話です。
競輪学校卒業期には俗に「偶数は当たり年」という格言があります。
昨年のGP覇者海老根恵太や近況絶好調な村上博幸らを輩出した86期、武田豊樹、山崎芳仁らを輩出した花の88期も偶数期ですし、最近で言えば最速S級昇班した深谷知広も96期の偶数期でした。S級S班のメンバーを見ても、18人中11人が偶数期なので間違いとは言えない格言でしょう。
そして5月1日に晴れて選手登録されたのがその「偶数期」にあたる98期なのですが、競輪HP上で「98期」を検索にかけると53人しか表示されないのです。
97期…71人
96期…72人
95期…74人
94期…75人
過去4期の登録人数と比べるとその異常性が良く分かります。卒業記念レースに出場していたのが69人ですから69-53=16人に何かがあったことになります。
いろいろと調べてみるとどうやら卒業検定試験に受からず留年してしまったようですが、検定日は突然の悪天候で風が強く、とてもじゃないけどタイムを出せるような状況ではなかったようです。
留年となった16人の中には在校成績3位という好成績を残し、卒業式では技能優秀賞に選ばれた選手も含まれています。
表彰するくらい優秀な成績を収めた選手が卒認のタイムすら出せない悪天候で試験を続行したことにも問題がありますが、最大の問題は競輪学校が「追試」を認めなかったことだと私は思います。
半年間の留年をしてしまう生徒ももちろん可哀そうですが(97期の学科で留年して今回技能で留年し、計1年の留年が確定した生徒もいるらしい。きっと出てくる頃には悟りを開いていると思う)、新人のはつらつとしたフレッシュなレースを見る機会が減るファンも被害者だと思います。
今はただ2度とこんなおかしな話が起こらないように競輪学校には役所のような仕事ではなく柔軟な対応を求めるとともに、留年してしまった16人が半年後に無事選手になることを願わずにはいられません。