「おいチョル!先生が呼んでっぞ!」
チョルとミエの空間に突然入り込んできたベ・ホンギュ。
ミエは思わずホンギュを睨んだ。
あ・・
チョルは若干拍子抜けをしたような気持ちで、ミエに背を向ける。
とりあえず、ここはホンギュについて行くのが先決だ。
「行くぞ」
[えっ・・・]
ミエは戸惑ったが、また次のタイミングがあるだろうとも思っていた。
しかし全授業が終わるまで、そのタイミングはやってこなかった・・
もとい、ホンギュが徹底的に阻止していた。
「なぁ、見せたいもんあんだよ!」「おい!ちょっと手伝ってくれよ!」
「一緒にいかなきゃなんだって!すぐすぐ!」
「あ・・」
[えっ・・]
えええ??
疑問符の後に、沸々とした怒りが湧いてきた。
ミエは授業が終わった頃合いを見計らって、ベホンギュを非常階段横に呼び出す。
ダンッ!
「うおっ・・びっくり・・」
いつの間にかとっぷりと日は暮れ、ミエは暗くなった外に一人出た。
考えるのは、先ほどの違和感しかないホンギュの態度・・。
思い出すのは、ここ数日のユンヒ達とのやりとりだ。
「確実に大魔王のカバンの中に入れたから、期待して待たれよ!」
「断言するから。大魔王、絶対何かしてくれるって!」
見上げた空に、飛行機が見えた。
ミエはそれが、願いを叶えてくれると信じている。
[それが本当に合ってるか]
[合ってないか—・・]
”大魔王が絶対何かしてくれる”の答え合わせを、きっとチョルがしてくれる——・・。
トンッ
飛行機を見上げながら歩いたら、背中が誰かと触れた。
首を後ろに倒してみると、指の間からチョルの顔が見える。
「何やってんだ?」
ミエは心の中で叫んだ。
キターーーーーーーッ!!!
その答え合わせをするべく、とうとうチョルが来てくれたのだ・・!
第八十六話①でした。
妨害するホンギュw
確信犯〜w
第八十六話②に続きます