キム・チョルは、窓から空を見上げていた。
光る星がいくつか見える。
今日の昼間のことを思い返し、考えていた。
ミエが自分を心配している気持ちや、
自分がどう振る舞っていけばいいのだろうかということなどを・・。
一方ミエは、早速体を鍛え始めていた。
目指せ体育祭の全競技出場、である。
ふんっ!
一人ガッツポーズを決め、気合いは十分だ。
確か明日は、3年12組のクラスの出し物競技が決まるはずだ・・・。
翌朝、早速チョルはクラスメートにこう言った。
「俺出るよ、サッカー」
その瞬間、わっと教室が沸いた。たった一人を除いては・・。
「おおっ!」「やったー!うちのクラス優勝だ!」「サイコー!」
その様子を見て、ミエがクククとほくそ笑む・・。
「はーい座って」
担任はチョークを持つと、早速伝達事項を黒板に書き始めた。
「体育祭のクラス別出し物と、種目が決まりました」
「おおーっ」
「うちのクラスは・・」
その時、クラス中の時が止まった(ような気がした)。
ドン!
「フォークダンスです」
ドドン!
”フォークダンス”と聞いて、真っ先に思い浮かんだのはあれだった。
5年前の夏、まだ幼い自分とチョルが田舎の草原の真ん中で、
手を取って踊った初めてのフォークダンス———・・。
ドンッ!
・・しかし現実は今ここ。
「全種目出る!」と息巻いて蓋を開けたら、フォークダンスって・・・。
からかわれ100%、笑い者100%確定なわけで・・・。
[ええええーーーーーーーっ???]
<けどこれはちょっと・・>
ミエの脳裏に、昨日のことが蘇る。
「うちらは同志だよ。良くも悪くも、
「どうせみんな見てるなら、堂々と出て行っちゃおうよ!
フォークダンス?!
チョルとミエの脳裏に、最悪の展開が浮かぶ。
「チョルとミエだ」「チョルとミエが踊ってる」「歌は?アカスリダンスは?」
[いや、いくらなんでも全校生徒が見てる前ではちょっと・・!!
これがリレーとか球技とかなら良かったのに、フォークダンス・・・。
早速の計画の頓挫を感じながら、ミエは白目でショックを受けた。
けれど現実は厳しく、その日のうちに早速フォークダンスの練習が行われたのだった・・・。
第五十九話④でした。
クラス別の出し物もあるんですね!フォークダンスか〜〜
なんか日本の体育祭より競技が多岐に渡っていて楽しそうですね!景品も出るし・・
しかし”チョルとミエ”でのアカスリダンスを求められるのはしんどい!w
どうするミエ?!
第六十話①に続きます
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