青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

第五十九話②

2022-05-03 | 第五十八話〜第六十話

「この人は私の友達です!」と大きな声で言ったミエ。

チョルとミエ、そして体育教師の周りを、クラスメートたちが遠巻きに眺める。

「はぁ?友達ぃ?お前らが?」

疑り深そうにそう言う教師に、ミエはカッとなって言い返した。
 
「はいっ!友達ですっ!」
 
「仲良いんです!席も隣だし!友達なのになんで私を殴るんですか!」
 
「じゃあ首のそれは何だ?どう見ても手刀のあとだろ。じゃあ誰がやったんだ?」
 
 
「わからないんです!知らない人が急に殴って行ったんです!」
 
「はぁ?そんな話を信じろって?お前が無理矢理キム・チョルに肩入れする気なら・・」
 
「本当なんですって!」
 
ミエは本気で訴え、そして目を潤ませた。
 
「だって・・」
 

「私・・小さい頃からチビだからって理由でよく殴られてきたから・・」

[ファン・ミエは、必死である]

使える武器はなんだって使う。

「う・・その・・」

「だからこの人が、首を見てどうしたんだって聞いてくれたんです」
 
「それは本当なのか?」
 
するとユンヒたちが、拳を振り上げて助太刀してくれた。
 
「はい!本当です!二人は仲が良いんです!挨拶もするし!家も近所だし!」

こういう場合、当事者の言葉と同じくらい第三者の発言は重要である。

そしてさらに、キム・チョルと席が近い男子や女子まで声を上げてくれた。

「本当です!二人で授業中にメモでやり取りしてたりします!僕それ見ました!」

「私もです!」
 

いつもサッカーに誘ってくれる彼を、キム・チョルはじっと見た。

彼は「俺やったよ」と言わんばかりに首を縦に振る。

 

体育教師はキョロキョロと周りを見回した。

ミエの言葉といい、クラスメートの言葉といい、自分の誤解なのは間違いないようだ、と。

そして目の前には、「でしょ?」と言わんばかりのミエがいる・・。

「そ・・そうか、それなら・・」「良かった〜!」

[再びファン・ミエの勝利であった]

 

体育の授業が終わった後、チョルとミエは再び職員室に呼び出された。

けれどそれは事態を担任が把握するためのもので、特にお咎めがあるわけではなかった。

[どうにかうまく行った]

担任は体育教師を嗜め、チョルとミエには離室してよしと言ってくれた。

ミエは胸を撫で下ろし、チョルと共に廊下に出る。

ぷは〜〜〜

「ああ〜良かったぁ・・家にも連絡しないって」

ミエがそう口にしても、チョルは背を向けて何も言わない。

ミエはチョルが怒ってるかもしれないと思って話し掛けた。

「あっ、もしかして怒ってる?!みんなの前で色々言っちゃって・・でもあの状況じゃ・・

「けど結局こうなったと思うよ!うちら・・」

するとミエの言葉を遮って、チョルは再び聞いてきた。

「知らない奴に殴られたって?」「えっ?」

「誰だ」「ええっ」「顔は見たのか?」

尚も聞いてくるチョルに、ミエはしどろもどろながら説明する。

「わ、わかんないよ!全校生徒の顔みんな知ってるわけじゃないし・・

もういいんだって!気にしないことにするから!あんたもそうしていいから!
 
言ってみたところで・・」
 
 

「なんでだ?お前も俺がそいつ殴ると思ってんのか?」

「ええっ?!」

心のドス黒い部分に渦巻いている感情が口に出たことに、その時チョルはようやく気がついた。

はっ

 

「いや・・なんでもない・・」「え?あの・・ちょ・・」

「すまん」

 

二人の心に、ざわめく感情が渦巻く。

 

[ザワザワ]

[ザワザワ]

[あぁ]

[胸がザワザワする]

去っていくチョルの背中を見つめながら、ミエの胸がざわめいた。

チョルの抱える重たい荷物は、どうすれば軽くなるのだろう————?

 


第五十九話②でした。

 

ああ〜〜〜チョル・・

ミエはそんなつもりはないにしても、完全に違うとは言い切れないのが辛いとこですよね・・

読者の胸もザワザワです・・

 

第五十九話③に続きます

 



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2 コメント

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Unknown (りんご)
2022-05-06 12:23:29
いつもサッカーに誘ってくれる彼、ナイスーー!!
(お名前出てこないのか?柳にしちゃいます?…w)

この、「誰にやられた?」「俺に言えよ」的なやつ
イイですよね…♡
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Unknown (Yukkanen)
2022-05-06 22:26:02
りんごさん
>「誰にやられた?」「俺に言えよ」的なやつ
これはリメンバー亮さん・・うおーん!!
そして柳カムバーック!!
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