授業が始まり、皆の後ろ姿を見ながらミエは頬杖をついていた。
ここで最近のミエの近況を振り返ってみよう。
[忙しい]
[以前から塾に通っている友達と宿題をやっていても]
「ファン・ミエも結局塾通いか〜」「ほんと。早く通えばよかったのに〜」
「最高学院」に通う三人に混じって塾の宿題を解くミエ。
その問題を見て、ユンヒが口を開いた。
「ここ、答えは4!」「おお!」
「なんで4?」
「それは・・4だから・・?繰り返し解いてたら覚える・・」
「・・・」
終始こんな感じで、
[あまり・・助けにはならなかった]という。
頭を悩ませるミエの横で、ユンヒとチソンがポケベル問題について話をしていた。
「最近あのポケベルどう?来てない?」「うん、てか私アレが誰からか分かった」
「誰?」
「いるじゃん、あのムカつく・・」
・・とユンヒがその答えを口に出そうとした時、お昼のチャイムが鳴った。
♪ディンドンディンドン
お昼休み
「あ!」
「行こ!」「行こ行こ!」「モ・ジンソプ見学〜!」
女子達はキャイキャイと教室を出て行った。
チョルはその動向を視線で追う。
「あとで返してもらっていいかな?」
「昼休み持ってくから!」
ミエが指定した場所は、モ・ジンソプと初めて目が合った手洗い場だった。
そこに女子四人はワクワクしながら集まった。
お昼ご飯前だからか、誰もいない。
数十分待ったが、モ・ジンソプは現れない。
待ち続けていると、やがて昼食を終えたらしい男子達が校庭に出て来た。
青い空に、学生達の声が響く。
サッカーをする男子達、売店に行く学生達、皆思い思いに昼休みを過ごす声が。
「・・・・」
ある程度待ったところで、ユンヒが切り出した。
「はい、終了〜」
「忘れてんじゃない?」「何だよ〜頼んどいてさぁ」「行こ!お腹減った」
ブーブー文句を言いながら、女子達四人は手洗い場を後にする。
そんな彼女らの姿を、いやミエの姿を、自転車置き場からチョルが見ていた。
なんだよも〜
何事も起こらなかったことに安堵したのか、心配して損したという苛立ちか、
チョルは大きなため息を吐いて踵を返した。
そんなチョルの姿を、今度はミエが目撃する。
<どこ行くの>
「あれ?」
ユンヒ達は「出て来たついでに売店寄ってく?」と話をしているが、
ミエはチョルの姿を目で追っていた。
「?」
昼休みごとにどこかに消えるチョルの謎が、解けるかもしれない。
「先行ってて!私ちょっと寄るとこあるから!」「?はーい」
ミエはそう言い残し、チョルのあとを追って行った。
第二十三話②でした。
モジンソプ来んのか〜い!
ヨンタン兄さん推しのユンヒがモジンソプに会うところが見たかったな〜
そしてなんだかんだ気にしてるチョルがいいですね〜
第二十三話③に続きます
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