六本木ヒルズ森タワーと渋谷ヒカリエ。
いずれも私にはちょっと場違いな高級高層ビルだが、六本木ヒルズ森タワーの53階にある森美術館では、ベルリンを中心に活動し、奥能登国際芸術祭にも出品した塩田千春さんの展覧会「塩田千春展 魂が振るえる」が開催されている。
彼女の25年間の活動が網羅的に体験できる初めての展覧会とのことで、せっかくの機会だからと足を延ばした次第。
塩田千春といえば糸を空間に大胆に張り巡らせたインスタレーション。
奥能登国際芸術祭でも旧清水保育所に展示された彼女の作品が一番人気だったが、ここでも最初の真っ赤な空間が来場者を圧倒する。
六本木ヒルズ53階の眼下に広がる都会の街並みも作品に取り込んでいく。
糸は糸でも黒い糸が雰囲気を一変させる。
「焼けたピアノ.焼けた椅子」
彼女の初期の作品から始まり、最近精力的に手掛けているとい舞台美術も紹介されている。
下は「目的地を求めて」。
会期は10月27日まで。
機会があったらぜひどうぞ。
渋谷ヒカリエでは、珠洲焼復興40周年・資料館開館30周年記念したプロジェクトの一環として珠洲焼の古陶を紹介する展覧会が開催されている。
渋谷ヒカリエに立ち寄ったのは初めて。
どちらかというと珠洲焼展の内容よりは、いままで立ち寄ったこのなかった渋谷ヒカリエをこの際見ておこうかなと言うのが足を運んだ動機。
東京会場を締めくくる9月28日(土)、29日(日)は珠洲やきもの講座や珠洲の食や観光、奥能登国際術祭を紹介するコーナーも珠洲焼展の隣のスペースで開催される。
この珠洲焼プロジェクト東京会場については、企画が発表された3月の市議会で「珠洲焼を奥能登国際芸術祭の前座に使うのか」と批判した経緯があるが、果たして前座すらも務まるのか疑問。
奥能登芸術祭2020を都内でPRするのなら、可能かどうかは全く知らないが、森美術館の今回の塩田千春展で来年の案内チラシを置かせてもらった方がはるかに効果は大きそう。
一方、珠洲焼復興40周年プロジェクトは、その後、珠洲会場での多様な企画内容が明らかになってきた。。
東京会場は、初めに「渋谷ヒカリエありき」で発想した安直な企画という印象が大。
上記写真は六本木ヒルズ52階のTOKYO CITY VIEWから渋谷方面を見下ろしたもの。赤丸のあたりが渋谷ヒカリエ。
塩田千春展の圧倒的な存在感に触れた後に珠洲焼展をのぞくという順序が悪かったかもしれないが、「東京でも古陶展やりました」という実績づくりの以上の取り組みにはならないような。
もちろん私の印象が大外れで、これを機会に珠洲焼の知名度が首都圏でもグ~ンとアップしてくれればこんなありがたい話はないが・・・
変なイチャモンつけるのはやめなさいよ。
そんなマイナスなことはやめて、みんなで頑張ってる人を応援しましょうよ。
説得力ゼロ!