北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

道徳教科化で何がどう変わる? ~三崎中研究発表会~

2017-10-24 | 教育
   

今日は三崎中学校の研究発表会。
県教委、珠洲市教委指定のいしかわ道徳教育推進事業の一環で研究主題は「豊かな心を表現できる生徒の育成」。
小学校は来年度から、中学校は2019年度から道徳は「特別の教科道徳」として教科化されるが、それに向けた取り組みでもある。

   

まずは公開授業。
3年生の授業は「ふるさとがはぐくむ 道徳いしかわ」の中学校版に掲載されている「ルビーロマン」を資料にして進められていく。
写真のモニターに映っているのはルビーロマンを開発した県農業総合研究センターの野畠重徳さん(三崎中学校のすぐそば、三崎町森腰出身)で後輩へのメッセージも流される。
授業のねらいは「理想を追求して新しいものを創造しようとする道徳的実践意欲を養う」。

   

1年生は、同じく「道徳いしかわ」掲載の「能登流~能登杜氏の仕事~」を資料にし、「よりよく生きる」について生徒に考えさせる。

2年生は「レ・ミゼラブル」の中の「銀の燭第」。

   

引き続き体育館で全体会が開かれ、記念講演の講師は金沢工大の白木みどり教授。
テーマは「地域とともに考える道徳教育 ~特別の教科 道徳の実施に向けて~」である。
白木さんは珠洲市蛸島町出身、緑丘中、飯田高校のOGである。
安倍政権の政治主導で進められた道徳の教科化だが、その流れを決定づけた文科省の「道徳教育の充実に関する懇談会」の委員を務めた経歴もあり、県内の道徳教育の展開に大きな影響を与えている方である。
修身の復活という観点から道徳の教科化を主張する安倍首相のお友達的学者もいるが、白木さんの論調はそういった観点は全くなく、むしろグローバル化やAIの急速な展開の中で求められる「21世紀型能力」の獲得にむけた「アクティブモラルラーニング」の展開を提言するものだった。
文科省や県教委から重用されるのもある意味納得。

研究発表会の最後のプログラムは3班に分かれての「授業整理会」。
私は1年生の授業の整理会に参加。
授業の展開やねらい、生徒の意見を引き出す工夫などについて、他校の先生を交えての意見交換である。
道徳の授業準備の具体がわかって、私にとってはとても興味深い内容。
今後の教科化で評価が加わり、現場の先生の負担もさらに重くなる。


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