ギャグがスベる件が思ったよりシリアス。「そんな事してたのかよっ」と美子が笑われるのではなく、真顔で引かれていたからさ。あそこは笑われちゃって恥ずかしかったから姉ちゃん許さんっ! ぐらいでよかった気はした。そうなると見た目だけでなく、話のノリまでちびまる子ちゃん化してしまうが。「面白いよって言って話し出して、大して面白くない」と冷静に評す鞠子がちょっと面白い。鞠子はあくまで普通の『美子の姉』だ。常子は『とと』なら何でも出来ると実際の竹蔵を過大に考え過ぎている。「ととならどうやって仲を取り持てる」とか言ってるもんね。竹蔵いい人だけど、そんなスペック持ってなかったよ。そうハッキリとはやらないようにも見えた『物理的な場面で女が男と同じ事をするのは無理がある』というのも結構辛辣に明示された。火事のような致死的場面ではなく、その前段階の大事にならない辺りで『気付き』の件を済ますと思ってたんだが、本当に怒られちゃうとこにいきなりブッ込まれた。緩いノリかと思わせてそうでもなかったり、読み切れない。週末には運動会イベントで常子なりに『自分の中のとと像と現実の自分』の折り合いをつけるとは思われるが、ギャグがスベるのはどうも常子固有の基本特性のようだから、今後も覚悟が必要だ。同じシーンで即座にツッコむ鞠子がいれば処理できるかもしれないが、心に余裕を持って視聴せねば。もう少し話が進めば常子の中の人の器用な演技力やチャーミングさが出る展開もあるんじゃないかなぁ?
新人だが、下手ではなく、特殊設定で脚本や共演者がガッチリしていて『実際に歌手』という武器も持っているから特に問題は無いんだが、やっぱ無名過ぎて視聴率的に苦戦したみたいだ。後に朝ドラは取ったが芳根の合唱部も苦戦したもんね。お茶の間の『よく知らない人』への壁は結構高い。福山の相手役というのもハードル高め。比較対象が柴咲コウ辺りになるから、まだレベル1なのにいきなりラスボス戦に挑むようなものだ。辛い辛い。ポジキャラではなくネガキャラというのもある。似て非なるモノだが話自体がいつ恋を引き合いに『また暗いヤツか』と警戒されたような気もする。
同じ寄る辺無い若者でも飄々と暮らしていて、金持ちだろう人達もさらっと登場するが書き手に金持ちに対する忌避感は特に無く、彼らは彼らで暮らしていて、場合によって違う階層の人々や広平のような階層のはっきりしない人とも貧富とは違う基準で関わる事も普通にある、というぐらいのクレバーさ。職場の不毛なやり取りや、奇妙なエネルギーを抱え、一人になりがちなクセに構ってきた人に『私をずっと助け続けろっ』とマウントしてくるめんどくささ、女の妊娠には意味があるというスタンス、まさしく梅木さんを書いた人の筆致だった。
後は、怒った空一の元気の良さや予約の練習に付き合う件の器用さ何かはコイツ(の中の人)、出来るって感じ。元ケータイ刑事の真美の擦れっ枯らしても情深い様子や、夏希のちょっと損しそうな理知的な人の好さ何かもいい。広平とさくらが『恋』に発展するのは中々大変そうだが、まずは『歌』で説得力ある場面がみたいかなぁ。桜の花弁をパクパク食べたり、近い過去から遠い過去への連続回想の使い方とか、店に直接予約に来たさくらをおしぼり一つでスっとフォローする広平のスマートさとか、いいとこ既にいくつかあったけどね。
同じ寄る辺無い若者でも飄々と暮らしていて、金持ちだろう人達もさらっと登場するが書き手に金持ちに対する忌避感は特に無く、彼らは彼らで暮らしていて、場合によって違う階層の人々や広平のような階層のはっきりしない人とも貧富とは違う基準で関わる事も普通にある、というぐらいのクレバーさ。職場の不毛なやり取りや、奇妙なエネルギーを抱え、一人になりがちなクセに構ってきた人に『私をずっと助け続けろっ』とマウントしてくるめんどくささ、女の妊娠には意味があるというスタンス、まさしく梅木さんを書いた人の筆致だった。
後は、怒った空一の元気の良さや予約の練習に付き合う件の器用さ何かはコイツ(の中の人)、出来るって感じ。元ケータイ刑事の真美の擦れっ枯らしても情深い様子や、夏希のちょっと損しそうな理知的な人の好さ何かもいい。広平とさくらが『恋』に発展するのは中々大変そうだが、まずは『歌』で説得力ある場面がみたいかなぁ。桜の花弁をパクパク食べたり、近い過去から遠い過去への連続回想の使い方とか、店に直接予約に来たさくらをおしぼり一つでスっとフォローする広平のスマートさとか、いいとこ既にいくつかあったけどね。