BBC「Click」:日本の家電業界の未来
BBC「Click」プレゼンターが
語る日本の家電業界の未来
2012年10月19日20時07分
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田端:中東やアフリカの事例を教えていただきたいと思います
スペンサー氏:先日はケニアやインド、アマゾンに行ってきました
今回日本に来ている理由も自分の目でみて発信することが目的です
途上国でも
クールなイノベーションは見られます
彼らは本当に必要なものだけを作っているからです
ケニアでは
命を救うために開発されたテクノロジーがあります
例えば
ただのSIMカードなんだけど井戸を組み上げるポンプに組み込んで
故障した場合は周囲の人に通知が行き渡り
緊急事態に備えられるようにしている
スラムに住んでいるとても貧しい女性は
妊娠・出産の際に合併症で死んでしまうリスクがあります
彼女たちにモバイル端末を持たせて
週に一回自動的に音声で質問をして回答ボタンを押させて
定期的に健康状態をモニタリングする
というシステムも観ました
インドでは
水量を見て用水路を自動的に開閉できるシステムを農家が
持っていました 必要に応じて生まれたものだと思います
田端:実に面白いですね
スペンサー氏:現在すでにある技術に基づいて作っているものが多いんです
田端:Clickの立場からはどういうメッセージを発信したいですか?
スペンサー氏:
私の仕事は
ブームを分析し核の部分を見て視聴者に正しく伝える
ということです
その商品やサービスが言われているとおり本当にいいものかどうか
を調べて知らせる
それは本当に必要なものなのか
と問い続けるのです
田端:日本ではグリーやDeNAは突出して利益率も高い
スペンサー氏:日本のソーシャルゲームがヨーロッパに進出している
ということは私も聞いています
田端:我々NHN JapanはLINEというプロダクトで海外にトライしようとしています
何かアドバイスはありますか
スペンサー氏:LINEやニコニコ動画は非常に日本らしいですよね
これらがヨーロッパでもうまくいくかどうか?それはわかりません
西洋・東洋で大きな違いがありますからね
プレゼンテーションの仕方を全く変える必要があるのかもしれません
欧米は
LINEのようなかわいいキャラクターに興味を持ったことは無い
ですからたとえばレディー・ガガのようなひとに100万ドルくらい
払ってトライアルで利用してもらい
ブームを作ってもらうという方法もあるでしょうね
そうした必要は全くないかもしれません
正確なアドバイスができるとすれば
何百万ドルも取れると思います(笑)
田端:最後の質問ですNextBigThingはなんだと思いますか?
スペンサー氏:ソフトウェアやサービスがどうなるのか?
ということは私にもわかりません
コンピュータはより小さく
スクリーンもよりフレキシブルになってきます
携帯電話もより小さくなっていくでしょうが
やはり画面はある程度のサイズがなければならない
ここは今まさに技術がせめぎ合っているところだと思っている
ので新たなアイデアや製品が出てくるのではないでしょうか
たとえば
これは私が実際見たんですが
「heliodisplay」という電話の中にプロジェクターが入っていて
空気に投影すると(YouTubeで動画を再生するスペンサー氏)
スターウォーズの中で
レイア姫がオビ=ワン・ケノービに助けを求めていたアレが
現実になるということですね(笑)
田端:今日はありがとうございました
※スペンサー氏の日本取材の模様はBBCワールドニュースで
10月20日(土)後3:30(英語放送)
リピート放送が10月21日(日)前4:30~5:00(二ヶ国語放送)
後0:30~1:00(二ヶ国語放送)
後10:30~11:00(二ヶ国語放送)の時間に放送される
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