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岸本晃の住民プロデューサーNEWS

記者ではない。住民ディレクターの実像に迫る(3)

 番組制作のプロセスとほぼ同じですがニュースの場合は「ディレクター」の役割が「記者」になり、「プロデューサー」が「デスク」になるという違いがあります。

 「ディレクター」と「記者」は何が違うのか?住民ディレクターと名づけた理由のひとつにこの違いがあります。記者は基本は事件、事故をはじめトピックス、天候、災害などの出来事を取材してきてそれをその日にニュースにするのが基本です。勿論何日も取材して1ヶ月後に放送とか、調査報道というものもありますが、まずは日々の出来事を取材してその日に放送するのが原型です。仕事の大半は企画するよりも正確に取材して「事実」(事実とは何ぞや、との議論はありますがここでは触れません)を簡潔に伝えるのが主な仕事です。出来事ありき、です。

 対照的にディレクターは何もないところから企画していきます。そういう意味で「記録する」よりも「演出」という表現が近いのです。わたしの考える良いプロデューサーはディレクターが企画を生み出す苦しみを共にしながらも徹底的に任せるタイプです。ディレクターは大工さんですから具体的に「番組という家」を建てます。大工さんは途中であまりごちゃごちゃと言われると「やめたあっ」と短気を起こします。職人なのです。

 ニュースデスクとなると日々の放送に追われ、記者の原稿の間違いを訂正したり、ちょっとした誤字も許されない放送直前の最後の砦を守る人ですからどうしても神経はピリピリしてしまいます。デスクと記者は毎日戦いの関係のようなものです。ディレクターとプロデューサーの関係とは時間間隔、制作目標が全然違うのです。このニュース現場でもわたしはこの画の全てを経験しました。アナウンサーにはなりませんが記者としてカメラの前でしゃべりました。

 前回の番組制作、今回のニュース現場のすべての役割がまた住民ディレクターの全容に近づくものです。特に住民「記者」ではなく住民「ディレクター」にしたのは取材ということよりは一人一人が身近な暮らしを演出する、生活で感じたり考えることをそのまま企画して表現することが日々の暮らしに役立つと考えたからです。自分の暮らしが元ですから自分だけの企画です。個性が出ます。記事を書くなら変な話、要領よく整理する力はつきますが、「自己表現」になっていきません。「自己実現」を前提とした「自己表現」が住民ディレクターの基本です。

@画は見にくいでしょうが拡大して見てください。

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