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岸本晃の住民プロデューサーNEWS

戦略、戦術から美の世界へ、ニュースデスクの仕事(1)

 二ュースデスクの役割について少々。
 熊本のテレビ局で記者もしニュースデスクもしていましたがこれも住民ディレクターの要の仕事です。デスクは企業経営につながるスタッッフ全体の動向の把握力と戦略構築、戦術の実戦としては最高の現場です。朝一番のデスクの仕事は早朝に出社し、新聞に目を通すことです。朝日、読売、毎日、日経等全国紙から農業新聞、人吉新聞等業界、地域新聞など10紙以上の新聞に目を通しスクラップします。読むと時間がないのでヘッドラインで判断します。

 ここでヘッドラインの書き方=人目につく1、2行のタイトルの付け方が身につきます。逆にヘッドラインだけで記事の内容を把握する力もつきます。想像力=イメージ力養成です。当然地元新聞、テレビ局の抜いた抜かれたという結果もこの時に判明します。住民ディレクターには抜く抜かれるはあまり関係ないので省きますが、面白い企画、変わった視点、新しい動きはこの毎日の情報収集で自然と入ってきます。そして関連ある動きが記者の誰かから出るとすぐに引き出しから出してそれは応用問題と変化し、記者へ指示する戦略、戦術に変容して行きます。「こういう例があったよ」「こういう人がおったよ」。スクラップも整理しているので記者はすぐにその動きを掴み電話なりで取材をはじめます。今ではこのスクラップ作業が不要でネットでカバーでしょうが、はさみで記事を切り取り、のりで貼る合間にその記事を斜め読みしているのですね。

 そうこうしているうちに阿蘇の現場から大きな交通事故の一報が入ります。今なら記者が携帯やPC、iphoneを使って地図や必要な情報を調べるでしょうが記者はそれよりも現場の取材が一番の仕事です。「そこにいる」のは彼だけですから。で、デスクはまずは県警担当記者と連絡を取りそちらでは取材させながら、地理的なこと、周辺の状況などの情報を現場の記者に送ります。記者は数人ながら各地の現場にいますから記者の現在位置を把握して大事故なら応援に誰をどこから行かせるといいか、当日のニュース全体の進行を計算しながら判断、決断していきます。

 デスクの全体把握力が悪く、指示が的確でなかったら動きはガタガタとなり、壷にはまったらこれは見事な記者の連携とニュースの出来上がりのプロセスが統合化、総合化され関わる全員の動きが「美の世界」を描き出します。当然このとき仕事は最高の状態で完遂しています。

 住民ディレクターの総合的な企画力の大事な側面です。テレビ局のデスクには簡単になれませんが、地域生活でこの役割をするのは役場では総務課長さん、民間でも組織や団体のその職に準じる人です。が、住民ディレクターはオールインワンを目指すので一人一人がこのデスク感覚を身につけるのです。ただし住民ディレクターの組織があれば必ず誰かが自然とその役割をするようになっていきます。テレビ局のデスクは外には出れませんが住民ディレクターは自分の現場にいながらにして全国の動向をバーチャル上で把握する能力が養われます。テレビのノウハウは地域生活や企業経営に大いに役立ちます。

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