西ノ島では焼火神社の宮司さんが迎えてくれて山上の雪の神社に案内いただいた。隠岐の神様の話をうかがうつもりで紹介を得たが、共同体、集落、地域の活性化の話になり伺っていると、私が実践してきたお付き合いを深める観光や出身者ネットワークの活用などを考えておられた。4代前の方が隠岐航路を開発されたらしく観光には一家言お持ちだ。ICT事業はまさにこのような方の知恵とネットワークを生かして地元の力で活性化する方法を育てることだと思う。3日前、ホテルの温泉で聞きかじった宮本常一が離島振興法をつくったという話もこの宮司さんの父上が出元のようで、離島振興法の10年後に宮本常一は現場を見て「失敗した」と言ったらしい。結局補助金に依存するばかりで(土木事業に費やすばかりで)自らの力を何も育ててなかったことに驚愕したという。
ICT事業をはじめ現代も状況は同じではないか?宮本常一も宮司さんもその振興法のお金はソフトにこそ使うべきだと考えていた。勿論私もずっとそこを主張している。そこが要だと再々提案している。国がやれないことを市町村レベルで小規模でも具体的に実現することが肝要だ。アリバイ的に使う補助金や助成金は全部削って、大胆に人に使って大きな成果を見出せる大実験を今こそやっていかないといけない。
その場を探してきたがやはり自分でやるしかないというのがこの11年間の実戦結果だとしたら、とにかく今日の宮司さんのような人と多く出会い、一緒にやっていく場をまずは作ろう。歩けば歩くほど益々確信をもてるのはどこにも必ずこのように沈思熟考と実践を重ね、時を待っている方々がいるということだ。時は来ているので今こそ大きく動く時と感じる。雄大な自然と雪、冷たい風に触れ厳しいからこそ美しい大自然生成を五感で感じてきた。(写真:焼火神社への雪の山道)
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