見出し画像

岸本晃の住民プロデューサーNEWS

雪道を歩きながらこう考えた(島根県隠岐・西ノ島)

海士町から船で約20分のところに西の島があり、そこに隠岐の代表的な大自然国賀海岸がある。今日は朝から名前も珍しい焼火(たくひ)神社と国賀周辺を回ろうということで役場の山岡さんと広島出身で研修生の山下さんと出かけた。朝は8時過ぎの船に乗るのだが、山岡さんは役場への出勤が7時だという。早出が週に2日ある。そのわけは市場に出す野菜の集荷と店での準備があるからだ。地産地商課の職員は交代で毎朝集荷、店の準備をするらしい。町長自ら営業マンを自認する海士町は職員も社員意識をもつように教育されている。8時10分発の船に11分にやってきた山岡さんは岸から離れる寸前の内航船に飛び乗り危機一髪間に合った。

西ノ島では焼火神社の宮司さんが迎えてくれて山上の雪の神社に案内いただいた。隠岐の神様の話をうかがうつもりで紹介を得たが、共同体、集落、地域の活性化の話になり伺っていると、私が実践してきたお付き合いを深める観光や出身者ネットワークの活用などを考えておられた。4代前の方が隠岐航路を開発されたらしく観光には一家言お持ちだ。ICT事業はまさにこのような方の知恵とネットワークを生かして地元の力で活性化する方法を育てることだと思う。3日前、ホテルの温泉で聞きかじった宮本常一が離島振興法をつくったという話もこの宮司さんの父上が出元のようで、離島振興法の10年後に宮本常一は現場を見て「失敗した」と言ったらしい。結局補助金に依存するばかりで(土木事業に費やすばかりで)自らの力を何も育ててなかったことに驚愕したという。

ICT事業をはじめ現代も状況は同じではないか?宮本常一も宮司さんもその振興法のお金はソフトにこそ使うべきだと考えていた。勿論私もずっとそこを主張している。そこが要だと再々提案している。国がやれないことを市町村レベルで小規模でも具体的に実現することが肝要だ。アリバイ的に使う補助金や助成金は全部削って、大胆に人に使って大きな成果を見出せる大実験を今こそやっていかないといけない。

その場を探してきたがやはり自分でやるしかないというのがこの11年間の実戦結果だとしたら、とにかく今日の宮司さんのような人と多く出会い、一緒にやっていく場をまずは作ろう。歩けば歩くほど益々確信をもてるのはどこにも必ずこのように沈思熟考と実践を重ね、時を待っている方々がいるということだ。時は来ているので今こそ大きく動く時と感じる。雄大な自然と雪、冷たい風に触れ厳しいからこそ美しい大自然生成を五感で感じてきた。(写真:焼火神社への雪の山道)

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「Weblog」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
2024年
人気記事