そういうこともあっていつしか書くことをはじめました。書かないと社会活動、地域活動、地域起こしのことが前に出すぎて、その活動のど真ん中で起こっている一人一人の内面の変化、心の動き、精神の気づき、魂に触れる出会いなどが伝わっていかないまま目に見える地域、社会活動だけにスポットがあたるということが起こりやすいからです。
実際、13年やってきて最近、多くの住民ディレクターの方々の内面に変化が起こっているのを感じます。特にリーダー的に活動されている方々は自分自身の生き方を問われる場面が多く、その中で悶々と自分自身を自ら問うような緊張した場面が増えているとおもいます。それはわたし自身のことでもあるので、よくわかります。
地域活動、社会活動、地域振興という結果的な成果は番組と同じくオマケとしてついてくるもので、番組づくりのプロセスを経験することで企画力を養うことが13年前から一貫してお話していることです。あとは応用です、それぞれの地域で、個人で抱える課題は違いますから、応用こそ大事だと考えます。杉並区や兵庫・但馬、同じく兵庫・佐用、福岡・東峰村、京都・綾部、山口、・・・、勿論スタートの山江村など全国10数ケ所の地域で静かに定着しつつ、確実に内面の世界の変化を感じておられる人々の存在を感じます。
少し前からわたし自身もちょうど母の死を転機に自分の生をまっとうするためにどう生きるか、を改めて考え始めました。住民ディレクターという生き方を表現するのは「全身表現」だと考えています。家庭、地域、社会、日本、世界、宇宙・・・、と一人の人間が生きる上で感じる様々な空間はひとつであり、どの場、どの空間にても生き生き自分の存在を表現する活動が目指す住民ディレクターという生き方です。
その生き方を本当に身近なところから考えていく、生活の中から発見して行くことが自分自身が「テレビ」というある種の魔法の箱に出会ったことで気づいたことです。魔法の箱は不思議な世界、憧れの世界、未知の世界をいっぱい見せてくれましたが、実体がないことや実態は全然違うことが何と多いことか!?
実体が伴い、実態もオープンにできるような充実した生活、生き方をする、わたしが住民ディレクターを始めることになったのは結果的にテレビでそこを体験的に山ほど学んだからです。そこをいろんな地域活動と番組づくりの経験を通じてお伝えしたいといつも考えています。
(写真は京都のあるお寺にて)
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