ニライカナイへの憧れ

沖縄への思いを自分なりに綴った日記

泡盛酒造所巡り~石川酒造場その2~

2012-02-29 | 泡盛

石川酒造場さんのつづき・・・。

蒸留後の新酒は一度甕に貯蔵されます。
2~3ヶ月甕に貯蔵した後ステンレスタンクに移されますが
そのまま甕に貯蔵され古酒にするものもあるのだとか。
そちらは高価そうですねぇ。

これはろ過用のフィルター。



フィルターが数枚連なったろ過装置でろ過するのですが
石川酒造場さんではスッキリと飲みやすい通常ろ過のものと
昔ながらの泡盛の味わいと風味を残した粗ろ過のものがあります。
私はどちらも好きです。

2階にはちょっとした展示スペースがありまして
昔の道具を見せて頂きました。

お!これは直火(地釜)蒸留器ではありませんか!



今では主に八重山のいくつかの酒造所でしか使われていない
この直火式蒸留器を見るのは初めてでしたので感激でした。

そして、奥にあるむしろはニクブクか??



文章でしか読んだことのないニクブク。
蒸した米に黒麹を撒き、米麹を造る為に敷くニクブクと言われる藁むしろ。
ここで出会えるとは。

こちらは馬桶。



泡盛が瓶で売られるようになる前には、量り売りをしていたのですね。
金属製の入れ物だけだとデコボコになって酒の量が変わってしまう為
木の外枠を付けるようになったのだとか。
石川酒造場の代表銘柄『玉友』の名が入っていますね。

何だかタイムスリップしたような気分になりました。

いやいや。
これだから酒造所巡りはやめられない。
酒造所ごとにそれぞれの特色がありますし
何より造り手の想いが伝わってきます。

これからも各メーカーさんごとの特色を活かした個性のある泡盛が
日本各地で広まり浸透するといいなぁ。

そんな想いを胸に見学を終え
最後にとっても美味しいもろみ酢をご馳走になりました。
石川酒造場さんのもろみ酢は元祖だそうですよ。

ミニチュアボトルのお土産まで頂き、Sさんとの再会を誓い
さよならしたのでした。

楽しかった♪




 


泡盛酒造所巡り~石川酒造場その1~

2012-02-22 | 泡盛

前回の旅は最後の最後でやっと晴れたんですよね~。

最終目的地、西原にあります「石川酒造場」さん。

面白いことに沖縄で度々経験のある友人→友人のバトンリレーがまたここでもありました。
とある友人に「これから石川酒造場に行きます」と話したところ
「大学の同級生がいますよ」って事で連絡して下さり。
わ~またこんなとこでも繋がってるよ~と驚きと感激。
新たな出会いに胸躍らせながら訪ねてみることに。

事務所入り口には大きな甕がお出迎え。



石川酒造場さんといえば何といっても甕仕込泡盛ですよね。

そんな石川酒造場さんならではのお酒造り、じっくり見学させて頂きました。

事前に見学の予約メールのやりとりなどをさせて頂いていたSさん。
そのSさんと友人が同級生だったとはホントにびっくり。
ご挨拶をしSさんに案内して頂きましたよ。



ずらりと並んだ仕込み中の甕。

白ワインのような爽やかな酸味を感じるモロミの香り。
わぁ~なんて素敵な香りなんでしょう・・・。うっとり。



甕仕込ならではの工夫された道具も中々面白く。



モロミの温度調整をする為の冷却装置のようなものが二本入っています。

冷水を通してモロミの温度が上がり過ぎないようにするのですね。



以前、違う酒造所さんで見た冷却機はうずまき状になったステンレスのチューブを
そのままズボっと大きな仕込みのタンクに入れていたのですが
甕仕込みだとひとつひとつの甕に対して温度管理をしなければならないので
かなりの手間が掛かりますね。
大変な作業です。

そしてこちらは石川酒造場さんのオリジナルの道具で
麹を甕に仕分ける為のもの。



何やら四分割になっていますが。

どうやって使うのかと言いますと、この四つの仕切りに麹を入れまして
甕の上に吊り下げ、甕の中に麹を落としていく仕組みらしいです。



ほら、下に穴が開いている。

中々考えましたねこの道具。
二列に並んだ甕に四つなら一気に麹を入れられますもんね。
それでもかなり手間が掛かりますけど・・・。

こんな丁寧な作業をされているなんて。
関心しっぱなしです。

つづく。



そろそろ・・・。

2012-02-21 | その他

そろそろ会いたくなってきましたよ、あかばなーに。

前回の旅日記もあと少しで終わりです。

次の旅の計画を立ててみたくなりました。
計画だけならタダですしね

最近は沖縄の旅の目的が昔と変わってきました。
人との出会いも影響しているのかもしれません。

そんな素敵な出会いがまた新たに先週末ありました。



「てぃーだ水道橋店」で泡盛を愛する者同士15名の飲み会。
年齢も性別も職業も出身地も様々なのに、「泡盛」という共通点があるだけで
これだけ一体になれるのか!?という不思議な飲み会でした

新たな仲間が出来、今後益々飲み会が増えていきそうです



泡盛酒造所巡り~金武酒造~

2012-02-18 | 泡盛

金武酒造さんの工場見学は残念ながら時間の都合上無理そうでしたし
予約を入れていなかったので。
「鍾乳洞古酒蔵」のみ見学させて頂くことに。

鍾乳洞は金武観音寺の中にあり
本当にこっちであっているのか?と不安になりましたが・・・。

観音茶屋さんで見学のチケットを買い
「赤いボタンを押して頂くと説明が始まりますので」とだけ告げられ
鍾乳洞の階段を下りていくことに。

結構急な階段です。
お酒を運ぶ為のレールのようなものが左側にはしっていました。



チケットを買う時に「お一人ですか?」と不審がられたのですが。
その理由がなんとなく分かりました。。。

誰もいない鍾乳洞はちょっとコワイ・・・。
途中までかなり暗かったですし。

赤いボタンがどこにあるかわからないまま先に進むと
広い空間があらわれ・・・



そこには沢山の「龍(たつ)」が眠っていました!



鍾乳洞内の温度は18℃
自然環境を活用した古酒蔵としては日本初だそうです。



ボトルキープされてるみなさんは
龍の眠りが覚めるのをゆっくりと待っているのでしょうね。
(起こす方、いらっしゃいましたらご一報下さい。喜んでお手伝いに伺います。)



泡盛酒造所巡り~津嘉山酒造所その2~

2012-02-16 | 泡盛

津嘉山酒造所さんは大正13年頃の創業で
案内して頂いた建物は昭和2年~4年に建設。
現存する赤瓦葺き屋根を有する木造建築物としては最大級のものだそうです。

戦争で周りの建物は全て無くなってしまったのに
こちらだけ奇跡的に残ったのは米軍側の事情があったとかないとか。

柱に書かれた英語は何を意味するものなのか・・・?



戦後は米軍のパン工場として使われていた時代もあったそうです。

あ、そうそう。
蔵の中にもユニークな、いかにも沖縄らしい看板(?)のようなものがあったのですが
ちょっとここで紹介するには問題がありそうなので。
改修工事後もそれが残るか定かではありませんが笑えるので興味のある方は是非。

いつまでも陽気なにぃにぃは
「今日は雨で良かったですね~」と。



不思議なことをおっしゃる、と思いながら指差す庭の木を見ると



おお!黒木!
「雨が降って木が濡れると、より黒木の黒色がわかりますよ~」

お庭には何本も黒木が植えられていましたが
中には樹齢100年のものもあるのだとか。


一通り案内して頂き、最後に一番座へ。



紙芝居のようなものを使って
泡盛造りについて分かりやすく説明して下さり。



昔の写真も大変興味深く勉強になりました。



色々とお話を伺っていると何やらお庭がザワザワ。

近所の高校の先生方が社会科見学の下見にいらしたので
にぃにぃはそちらへ。

バトンタッチで(確か社長さんっておっしゃっていたような・・・)杜氏さんが私の相手をして下さり。
ここでまた興味深いお話を沢山伺ったもので畳に根っこが生えてしまい。

試飲用の國華を用意して下さっていたのですが。。。
はぁ、やっぱり酒造所巡りは車はダメだな~。
でもお酒が入ったらもっと話が進んで帰りたくなくなる雰囲気になったでしょうから。
まだまだお話を伺いたいところでしたが
12時を知らせるチャイムがどこからともなく流れて来たので。

「次回は飲みに来ます」と約束をし、一番小さい國華を頂いて失礼することに。

帰り際になって質問したかったことを思い出し。
「ツカヤマとツカザンどちらが正しいのですか?」

「会社名はツカヤマですが、この辺の近所の方はみなさんツカザンですね」

とてもアットホームで温かい気持ちになれる津嘉山酒造所さん。
従来の華やかな香り、豊かな風味に思い出もプラスされ
より一層、國華を味わう楽しみが増えました。




 


泡盛酒造所巡り~津嘉山酒造所その1~

2012-02-06 | 泡盛

オリオンハッピーパークを満喫し
意気揚々と次なる目的地「津嘉山酒造所」へ向かったのでありますが・・・。

ナビ通り進んでみたものの、え?どこだ??全然わからん!
ナビは「目的地周辺です。音声案内を終了します。」の一点張り

ん~この辺であることに間違いはないのだが
少し銀行のPをお借りし、歩いて探してみることに。
酒の匂いを頼りにウロウロしてみましたが、雨のせいか?全然匂いもしない。
おぉ困った
ローソンで聞いてみるか。

しかし店員のお姉さん「知りません」と一蹴
ハッピーパークから5分以内で到着出来たはずなのに・・・。
雨も強くなってきたし、諦めるか?と思ったその時!
名護市観光協会を発見!!
ここなら絶対に教えてくれるはず
伺うとアッサリ「この裏道をまっすぐ行ったらありますよ」とのこと。
念のため地図を頂き、教えてもらった通り歩くこと2~3分。

ふ~
到着しました。
国の重要文化財にも指定されている「津嘉山酒造所」さん。



歴史を感じます。

重々しい雰囲気を想像していたのですが
とってもあけっぴろげで田舎のおじいちゃん家みたいでした

中へお邪魔し、一番座で作業していたにぃにぃに声を掛けると
「はいは~い」と快くご対応下さり、作業場を案内してくれましたよ。

建物保存の改修工事がこれから本格的になるそうで。
「その前に見学に来れてラッキーでしたね~」とおしゃべり好きなにぃにぃ。
まずは一番奥にあるステンレスタンクを見せて頂きました。



大きい酒造所ではないのでステンレスタンクも小ぶりです。

昔は作業を始めると付きっ切りになった為
ロフト(屋根裏)があってそこに寝泊りしていたのだとか。




こちらは壁に記されてあった屋号。



これも改修工事で取り外されるそうで。
貴重な一枚

こちらは古酒が眠る甕。
メイプルシロップのようなあま~い香りが



津嘉山さんの甕貯蔵の泡盛は甕ごとに番号があり
それぞれの甕の性格が味わいや風味の違いを生んでいるようです。
ブレンドして出荷されることの多い中で、甕ごとに出されているとは興味深い。

酒質を一定に保つことも大切ですが
一期一会の出会いもおもしろいと思いませんか?
何号の甕がウマイと知っている玄人さんもいらっしゃるのでしょうね。

こちらは蒸留機。



小ぶりな蒸留機ですね。縦型です。
奥に見えるレンガは冷却槽。
その奥にはお風呂があったとかで、冷却槽で温まったお水を
お風呂にリサイクルしていたそうですよ。

もろみ粕はフールで飼っていた豚の餌に。
上手に循環されていたのですね

泡盛を瓶に詰める充填機。



昔ながらの手作業で充填されています。

充填が終わると・・・



このトンカチでトントンと蓋を閉めるそうです。

ラベル貼りもこの木の台を使ってひとつひとつ手作業。




いやいや素晴らしい。

案内してくれたにぃにぃは元々、都内のレストランで働いていたそうなのですが
その時出会った國華の旨さにビビビ!と衝撃を受け
惚れこみすぎて、いつの間にか津嘉山酒造所の門を叩いていたのだとか。

惚れるのわかります。

その2へつづく・・・