2冊とも、引き込まれて2日で読んでしまいました。
「霧笛荘夜話」はいつかの時代のどこかの港町の話です。
生きる道を踏み外した人達が最後の場所として生きる
吹きだまりのようなアパートでの物語。
7つの物語の連作です。
物悲しいけれど心が洗われる1冊。
「天国までの百マイル」は2000年の刊行ですから
まだケータイ電話が広まっていなかった頃の話。
最近の小説は、このケータイが無かったときと普及した後でのことで
全然話の運びが変わってきますので、きっとケータイが既存の物として
生まれてきた若者には感情移入し難い話になってしまうのではないかと思ったりしました。
この小説の出演者たちの思考の仕方には
私は誰一人として共感できないので、感情移入はできないのですが
それでも読者とグングンと引っ張っていくストーリー性を持っているのは
流石、浅田次郎だなぁ~と思いました。
面白かったです。
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