土（草）の匂い

　無事熊本から帰宅した。4泊5日で遊びほうけていた。1日目は熊本大学の裏の立田自然公園へ。2日目は念願の天草へ。1日ではバスでは行くのは無理という西岸の崎津教会へ。隠れキリスタン信仰に胸を打たれた。3日目は日奈久でサッカー大会。4日目は帯同チームの試合が中止で八代市観光。今日やっと自宅へ。それでも熊本から1時間40分という飛行時間は思い出を新鮮なままフリーズしてくれる。

　昨年お会いした八代のサッカー協会のＩさんと1年ぶりの再会。フェイスブックでよく見ているので、1年ぶりという気はしない。Ｉさんは無農薬農法を推進している。お米は20年になるという。そのＩさんに山形で頂いた無農薬に近いお米が草の匂い（というか土の匂い）がするのですが？　と聞いてみた。Ｉさんはうれしそうに「そうなのです！」と言った。肥料を使ったお米は肥料の匂いがするし、水が悪ければどぶくさい匂いがする　という。土が自然ならお米も自然の匂いがするそうだ。Ｉさんの作った純米酒も土の香りがする。不思議だった。もともと自然だった米が品種改良されたので、それを元に戻していった　と言われた。

　Ｉさんは土の匂いに気がついた私の感性をほめてくれた。妙にうれしかった。さらにおかしいのは、はじめお酒はプレスチックのコップで飲んだ。少しけんがあり、香りは甘かった。別の場所でちゃんとした酒器で飲むと別のお酒？と聞いたくらい草の匂いがして、辛口のお酒だった。プラの容器が味を変えたらしい。

　人生も素が大事なんだよ　とＩさんは言う。そうか・・・！土の香りのする人間でいたいと思った。