ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

小説「64」(ロクヨン)のこと

2013-05-24 07:41:38 | 読書
 昨年の本屋大賞の横山秀夫著の警察モノミステリー「64」をようやく読み終えた。ベストセラーになっていたのだが、図書館で借りるか文庫本になった時に読んでみようと思っていた。ところが千葉県がんセンターのボランティア仲間の図書チームのチーフが貸してくれたのです。 

 警察モノの小説「陰の季節」「半落ち」「慰留捜査」などの著書で知られた作者が、久々に刊行した「64」は、昭和64年のそれこそ平成になる前の数日間に起きた誘拐殺人事件が14年間も未解決のままになっているD県警での物語である。長らく「ロクヨン」と語り継がれて、現在も細々ながら真犯人を追う捜査が続いている。

 そんな中で新たに広報官に就任した三上警視には、広報室が県警のあらゆる部門を代表してとして、記者クラブに代表されるメディアとの対策に腐心する。そんなおり一人娘の突然の家出があり、夫婦はあらゆる伝手を求めて捜索をしているが、悲観した妻もだんだんと追い詰めれる事情も出て来る。

 そこに突然ながら警察庁長官がD県警に視察に来るとの話が舞い込む。未解決事件の「ロクヨン」の被害者宅の訪問を始め、捜査本部の激励を予定するが、同時に代々地元の生え抜きが就任する刑事部長職にキャリアを送り込む意図も見え隠れする様で、D県警の中に衝撃が走る。

 その長官が来県する前日に誘拐事件が発生して、刑事部門が総動員されて対策に走るが、同時に14年前の「ロクヨン」をなぞった様な今回の誘拐事件の被害者の身元の記者クラブへの発表を巡り、広報室と記者たちとの激しい対立が生まれる。

 果たして誘拐事件の行方は、14年前の「ロクヨン」事件との関わり合いはあるのか。身代金の受け渡しに走る被害者の父親の緊迫のシーンの連続は実に読みごたえがあるものでした。流石に本屋大賞ににも選ばれてベストセラーになった「64」は面白い。

                   
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2 コメント

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Unknown (Jii-Jii)
2013-05-24 15:10:04
妻のクロスワードの新刊購入に付き合った時に、安倍総理が「64」の本を抱えていました。
本屋にもベストセラ-として並んでいました。
Unknown (ピーナツ)
2013-05-25 11:45:00
jii-jii さん

実に大作で読み応えのある小説になっていま
す。
作者が得意のD県警内部の抗争もが主題にな
っています。

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