娘夫婦の同居が決まり、今は毎日家の中を大整理中。
家族が5人の時代に建てた家で、広さ的には余裕はある。
だが、その余裕を良い事に、不要な品物が山のように集まっていた。
特に、本類も多くて、整理しては縛り、縛ってはまた整理を繰り返す。
そして、つい手を止めて読んでしまい、整理の能率が落ちるのもやはり本です。
13年前の発行でしたが、この作者と言うか戯訳者の「松下緑」さんの解釈が面白い。
帯には「俵万智」さんの解説。
「言葉のウルトラCに、心が弾む一冊でした」がぴったりでしょうか。
好きな「勧酒」と言う漢詩の戯訳ですが、これが本篇。
接写の利かないカメラで、見難くてごめんなさい。
昔から漢文などでは、こんな直訳調が多かったような。
これからの戯訳は「たわむれ遊ぶ」とか「ふざける」とかとは意味合いが少し違う。
原詩の内容をパロディ化したものは、諧謔と風刺で楽しくて少し苦いとも言う。
次は有名な井伏鱒二の「厄除け詩集」の中にある有名な訳詩です。
井伏鱒二を師とした太宰治は、「まさに、サヨナラダケ」がテーマであり、小説「グッド・バイ」が残った。
と、言う風に松下緑氏は「一期一会とは言っても一期一別とは言わないサヨナラダケが人生ではない」と考えられた。
そこで、「サヨナラダケガ人生ダ」と言う断定に疑問を投げかけていた。「サヨナラダケガ人生カ」と。
浅学のスベルべが論ずるには舌足らずですが、何だか共感も覚えるのです。