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司法省、アリゾナ州移民法を提訴予定

2010-06-19 12:31:51 | アメリカ政治
アメリカ国内の案件については、沈黙を守っていたヒラリー・クリントン国務長官であるが、訪問先のエクアドルのTVインタビューで、うっかりアリゾナ州で州法として成立した移民法について、連邦政府がアリゾナ州を訴えるとコメントした。当初、ホワイトハウスは黙りを決め込んでいたが、結局、司法省がアリゾナ州を訴える予定がある事を認めた。

司法長官は、最初この移民法を批判した時には、原文を読んでおらず、議会の公聴会で大顰蹙を買っていた。オバマ政権も的外れなコメントを出しており、こちらも読んでないと思われる。(16ページと短いので、興味のある方はどうぞ。アリゾナ州移民法 原文

まず、最初に連邦の移民法の運用強化のため法律である事が宣言されているので、司法省の訴えは全くお門違いであり、天に唾を吐くような物である。

アリゾナ州知事は怒り心頭にきており、一歩も引かないとコメントを出している。

まだ、本当に訴訟をするかは決まっていないのだが、オバマ政権は法律を調べもせずに批判をしたことで、人権保護団体や、ヒスパニックを煽った成り行き上、訴訟の形でフォローしておかないとカッコがつかないので、やるだけのようだ。単に政治的な対面を保つ為だけで、全く意味が無い。

ホワイトハウスはメキシコ大統領を煽ってみたり、アリゾナ州の移民法については、変な事ばかりしているので驚きはしないが、ヒラリーの意表をつく発言の直後にコンファームしていない所を見ると、もう少し慎重にやるつもりだったのかもしれない。

ヒラリー・クリントン国務長官、全く意外な所で、それもエクアドルから国内問題にちょっかいを出した事は不可解である。深慮遠謀か、只の思いつき発言か気になる所である。政権発足以来、上手くやってきていたオバマとヒラリーだが、ぼちぼち不協和音が聞こえる時期に来ているのかもしれない。

移民法の件でアリゾナ州、更に原油流出事故の件ではメキシコ湾岸沿いの州が問題に対し現実対応を必死にやっているのに、連邦政府の責任を果たさないばかりか、敵対する方向に走っている。。(因にこれらの州知事は、どちらも共和党)

オバマの正体が、この辺でも如実になっている。つまり、アメリカ国民のための大統領ではなく、民主党や自分のイデオロギーの推進しか興味が無いという事であろう。


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2 コメント

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New Mexico (ChicagoKoi)
2010-06-21 23:04:14
知人の話なんですが、最近アリゾナ州境近くのNew Mexico州を3人で運転中にPoliceに停められ、滞米Statusを問われたそうです。一人はたまたまもっていたLabor PermitでOK、残りの二人は、勤務先のボスにその場で電話を(英語で)させられて証明してもらい事なきを得たそうです。これが土日だったり真夜中だったりしたら証明しようがなく身柄拘束ということになったかもしれないと思います。 アリゾナの法律がEnforceされるのは7月から、またこの出来事は隣NM州なのにすでに結構きびしい、政治的な駆け引きはともかく、日本人にとってもちょっとばかり影響がありそうです。Alien Cardは持ち歩きたくないし、パスポートはWalletに入らないし。

ところでアリゾナ州の前の知事は、例のテロリストManmade Disaster発言のスパゲッティナポリタンなんですね。
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Janet Napolitano (ysjournal)
2010-06-22 00:21:46
ChicagoKoiさん
前知事の彼女が、なんでアリゾナ州を助けないのか不思議でなりません。

知事時代8年間の、彼女の不作為が、今の事態を招いたと言えるかもしれません。(ブッシュ政権の責任も重大だとは思いすが)

知人の話、只のランダムの職務尋問だったら、それはそれで問題ですね。

アリゾナ州への訴訟の件は、他州の似た様な州法を可決したりしてますので、泥沼化しそうな感じです。

やるやら無いは別にして、個人的には今回はヒラリーの大失言だったと考えております。国内問題に口出ししなかった事で、逆に人気が上がっていたのに、惜しいミスだと思います。
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