YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

The Hunger Games

2012-04-30 21:17:48 | 映画
バトル・ロワイヤル」は小説も漫画も読んだ事がなく、映画を観た事も無いので、"The Hunger Games" がパクリであるかどうかは判断出来ないが、同じような構想をまったく別の人が、洋の東西を問わず思いつく事は有り得るだろう。(今回のケースは胡散臭いけど)

小学校6年生になった上の娘が嵌っており、今は完結編となる、シリーズ第三部 "Mockingjay" を読んでいる。(シリーズ第一部は "The Hunger Games"、第二部は "Catching Fire")

映画に連れて行けとせがまれたが、下の娘の負けて "Mirror Mirror" になったり、私が出張で居なかったりして、延び延びになっていた。ところが、土曜日の午後、娘の好奇心を焚き付けられたお父さんは、娘たちが日本人補習校にいっている隙に、抜け駆けして観てしまった。

封切から一ヶ月近くたつのだが、観客も結構入っている。先週末の興業成績も未だに全米第4位、人気がある。

さて、ネタバレバリバリのあらすじは、次の通り、後で知った「バトルロワイヤル」と本当に似ている。

仮想近未来の話で、Capitalと呼ばれる中央政権が、12の地区を階級に分けて管理している。Capital の繁栄のためにそれぞれ役割の違う12地区を、恐怖と希望で管理するために、年に一度 "Hunger Game" と呼ばれる12地区から少年少女が一人すつ無作為に抽出され、24人による殺し合いが行われる。最後の一人が勝ち残るまで行われるのがルールだ。Capital の住人にとっては、年に一度の最高のエンターテイメントであり、賭けたりスポンサーになったり出来るイベントになっている。ゲームの様子は Capital だけではなく全ての地区に放送される。

地区を表す番号はそのまま社会での階級を示しており、主人公は最下層12地区出身、爆発事故で死んだ炭坑夫の娘、キャトニスである。彼女は、夫の死で腑抜けになった母親と幼い妹のために地区外の森で不法に狩りを行っており、弓の達人である。(狩り仲間のゲイルという少年と淡い恋愛関係にある。この映画では意味はあまり無いのだが、2話以降の伏線になっている)

ある年の抽選会で彼女の妹が当たってしまう。咄嗟にキャトニスが身代わりに立候補する。少年の方は、パン屋の息子ピーター、ひもじい思いをしていた幼いキャトニスに焼き損じたパンを恵んでやった過去があり、密かにキャトニスのことを思っていた。この事はゲーム前のインタビューで明らかにされる。

そして、いよいよ殺し合いゲームが始まる。最初は12地区出身であるキャトニスを抹殺するために設定等が変わったりする。しかし、11地区出身の死んだ少女をキャトニスが手厚く葬る行為が、11地区の暴動を招いた事、Capital の内部抗争で駆け引きがあったりして、ゲームの様相が変更される。愛をテーマに盛り上げようと言うシナリオになり、同じ地区から二人生き残れば両者とも勝者と言うルールに変更される。

結局、キャトニスとピーターが協力し合って生き残るのだが、再び勝者は一人というルール変更が出されるが、一緒に死のうとした為、最終的に二人とも勝者として生き残る。

キャトニスはピーターに対する自分の想いに確信を持てないまま、シナリオ通りに相思相愛を演じながら12地区に凱旋する。


シリーズ第二部まで読み終わった娘と話すと、小説の方がもうちょっと奥行きがありそうだ。第二部ではゲイルを含めた三角関係も出てくるようだ。完結編であるシリーズ第三部のエピローグを読む限り、最終的には、ピーターと子供が出来て幸せに暮らしているようだ。(われながら、不粋の極み。この映画のネタバレでは事足らず、シリーズの結末までバラしいている)

映画の2作目は来年後半の興業になるらしい。主要登場人物は3作目まで抑えてあるとの事だが、2作目は監督が変わる事が決まっている。


肝心の映画の出来だが、B-かC+。2作目がこの程度ならシリーズとしては瓦解するかも。子供にとっては、選ばれて殺し合いをするコンセプトは新鮮かも知れないが、日本でも思いつく人が居るくらいだから、斬新さはない。あとは、Capital の崩壊が描かれ、下手な革命映画風になるらしい。

娘が熱心に小説を読んでいるし、映画も興行的に大成功しているので期待があったのだが、完全に拍子抜けであった。 でも、一作目観ちゃったので、2、3も観そうな悪い予感がある。

入場料は $6、いつものラージコーラとラージポップコーンのコンボ #1 が$10。

小沢一郎の無罪に思う

2012-04-29 00:33:05 | 政治の話題
海外に住んでいると、適当に日本の現実と離れているので日々のくだらない大騒ぎに巻き込まれなくてすむ。

小沢一郎は、今更、政治資金問題で有罪になるような間抜けではないと言う事だろう。

政治生命の総仕上げとして、民主党政権誕生を果たしたが、お気に召さない様だ。(自分の寿命を考えた末に、思いっきり間違えたのかもしれない)

テレビ等で見る限りでは小康状態を保っている様なので、色気が出て来ているのかもしれない。

じゃあ、彼が首相になって何が出来るのかを考えると、消費税アップの阻止と言う事になると思うが、それじゃあ、スケールが小さ過ぎやしませんか?

結局、巨大な影を持った(それは田中角栄であり、竹下であり、金丸であり、そして自作も含めて)ブローカー的な政治家、というのが私の結論である。


関連エントリー

月刊誌「文芸春秋」3月号 (2-21-11)
岩上安身 小沢一郎衆議院議員への単独インタビュー (1-22-11)
小沢一郎は西郷隆盛になるのか (2-13-10)
小沢一郎の変節?(陰謀説風) (1-26-10)

Phil Collins - Easy Lover

2012-04-28 21:02:09 | 音楽関連


E. W &F も大好きな私としては、言葉もありません。


Phil Collins が Motown Music の影響を受けているのは有名だが、"You Can't Hurry Love" は、The Supremes のオリジナルより彼のカバーの方が、なぜかしっくりくる。時代もあるし、洗練された Phil Collins のアレンジが嗜好に合っているのだろう。

折角デトロイトに住んでいるのだから今度 Hitsville にでも行ってみるか。


四国電力及び愛媛県知事への提言

2012-04-27 21:08:11 | 四国独立
福島原発事故で分かったのは、原発は運転が始まると稼動の有無で危険度は変わらないと言う事だ。

停止している原発も完全に燃料棒を原子炉から抜き、燃料プールで冷まして、せめて廃棄用のコンテナに詰めるまでは、安心とはいえない。現在は再稼動待ちなので、燃料棒は原子炉内か燃料プールにある状態である。

そんな状態ならいっその事フル稼働させようではないか

四国電力伊方原子力発電所の出力は3基で202万KW。節電しても猛暑になったら67万KW足りないらしいので、202万あればその心配がない。フル稼動で年間177億KWhの電力が供給出来る。

KWh当りの売値を20円とすると3,540億円となる。原子力発電の原価はKWhあたり7-8円と言われているので、粗利は約2,340億円となる。

この分をそっくり県税として課税すればよい。(他の原発の稼動までとかの時限法)

地方債等の残高が1兆0137億あるが5年で完済出来る。ついでに原発を増設して他三県分の債務も引き受けても良い。

政府が原発再稼働で10年位もたもたしていたら、借金完済して、余剰金を積み上げた状態で四国独立が出来るだろう。 結局は、どの原発も廃炉にする可能性は低く、何年かすると再稼動すると思うので、取り敢えず一番乗りで稼ぐ時であろう。

伊方の皆さんも山の上で風力発電がブンブン回るより、これまで通り静かで安全だ。

伊方原発フル稼働で県の借金完済、原子力発電推進で原発先進国として四国独立

機を見るに敏、チャンスの窓は短いが(英語直訳的な変な表現)、我ながら良いアイデアだと思う。

アリゾナ州移民法の連邦最高裁審理

2012-04-26 02:07:56 | アメリカ政治
2010年に不法移民の犯罪に業を煮やしてアリゾナ州が、連邦移民法を補強する形で成立させた州法は、連邦司法省から違憲であると訴えられていた。

連邦控訴審では違憲判決が出ていたが、アリゾナ州が控訴審判決を不服として申し立てをしたので連邦最高裁送りとなり、昨日審理が行われた。

判決は夏頃に出る予定だが、最高裁判事の発言(質問?)などから、アリゾナ州法は合憲であると言う結論が出そうな雰囲気である。

この騒ぎも、オバマが就任直後の人気のある時に、調子に乗って色々と要らんちょっかいを出した案件のひとつである。憲法の専門家なのに、数ページの法律原案も読まずに批判すると言った愚を犯している。

オバマ大統領は今年一月にアリゾナ州を訪問した時、空港に出迎えたこの州法を成立させた州知事と熱い会話(口論)でタジタジとなり、州知事に "Thin Skin" (肝っ玉が小さい)と評され、恥の上塗りをしていた。(関連記事は、こちら


最近つくづく思うのだが、大統領任期4年と言うのは絶妙で、何をやったかという結果がちゃんとでる頃に次の選挙と言うサイクルになっている感じである。

実績を誇れないオバマは、3ドル以上寄付すると人気俳優のジョージ・クルーニーの家でのパーティーに参加出来るというくだらんキャンペーンのメールを送りつけている。

既にゴミ箱に入っている Barack Obama さんからのメールはこれです。

Friend --

I'll be going to a special event at George Clooney's house in a few weeks, and two grassroots supporters and their guests will join us.

The only thing we've still got to figure out is whether two spots belong to you and your guest -- or somebody else and theirs.

So let's nail it down: Any donation you make today will automatically enter you and a guest to win.

Once you decide who you're inviting to join you, we'll be all set. The campaign will take care of your airfare and hotel for you.

Please pitch in $3 or whatever you can today, and keep your May 10th clear:

https://donate.barackobama.com/Clooney-and-Me

Hope to see you soon.

Barack

家内は、初めて Barack Obama からのメールを私のメールボックスで見たときは、何事かと、ドギマギしたらしい。


過去の関連エントリー

ObamaCare: 連邦最高裁判決は6月末 (4-1-12)
アリゾナ州移民法裁判の判決 (7-29-10)
司法省、アリゾナ州移民法を提訴 (7-8-10)
オバマ大統領 移民改革法案に関するスピーチ (7-2-12)
司法省、アリゾナ州移民法を提訴予定 (6-19-10)
アリゾナ州で州法として移民法成立 (4-28-10)

オバマ大統領 再選の行方(14):共和党の副大統領選び

2012-04-25 04:55:48 | アメリカ政治
Romney が昨日東部5州の予備選も全勝し、共和党候補に事実上決定した。(まだ公式ではない)

8月の党大会まで頑張ると言っていた Gingrich も資金不足が深刻なので、数日中に撤退宣言を出す見通しとなっている。( Paul の名前は報道にすら上がってこない)

ここからは、副大統領候補選出が中心になっていくであろう。

共和党の予備選では、保守系候補者 Santorum, Gingrich が保守的な州で勝利したり、随分昔の様な気がするが、Bachmann らの人気が出たりしたので、中道である Romney とバランスをとる為に保守色の強い副大統領候補を選ぶべきだという意見が根強かった。

大統領選に勝たなくては意味はないのは分かっているが、オバマ政権の無能振りを見るに着け、実務能力の高い副大統領を選ぶ事で、大統領選も有利になり、そしてなにより政権運用が潤滑に進むとすっと考えている。

副大統領候補は、いざと言う時大統領になると前提があるので、ある程度安心感のある人物が必要である。2008年共和党副大統領候補の Sarah Palin は、そういう意味で、実力とは関係無くモミクチャにされた。

一方、オバマの副大統領は、史上最悪の誉れ高い、お間抜け Joe Biden なので、オバマの足を引っ張る事になるだろう。(2008年の副大統領候補討論会では、Sarah Palin の方がずっとまともであった)

大統領選挙選をを考慮すると、約40州は基本的にどちらの党になるかが決定しているので、Swing States と呼ばれる過去に共和党にも民主党にもなった州での激しい戦いとなる。そのなかでも選挙人数の多い州、オハイオとか、フロリダとかを意識した人選と言う事が考えられる。

現時点では、保守系では Santorum、実務系では大統領選にも立候補していた州知事経験者の Huntsman、フロリダ州上院議員の Marco Rubio の名前が挙がっている。後は、ウインスコンシン州下院議員の Paul Ryan、ニュージャー州知事の Chris Christie くらいか。

Santorum は予備選で健闘したものの、激しい戦いだった事もありエキセントリックな一面が出たりしたので X。

Huntsman は、個人的には良いと思うが、Romney と同じモルモン教でもあるので、避けられると思う。

Marco Rubio は、若いしキューバ移民で、フロリダだけでなくヒスパニック票の期待も出来るが、上院議員になったばかりなので実務能力としては未知数である。

Paul Ryan は、どちらかというと閣僚(財務長官)向きであろう。

Chris Christie は人気が高いが、本人にその気が無いように見受けられる。将来、一発勝負で大統領に打って出そうな気がする。

で、登場するのが、オハイオ州上院議員の Rob Portman である。

オハイオ州出身で、下院議員をやった後、ブッシュ政権では閣僚経験(通商、予算)がある。保守系の度合いは薄そうだが、家業の手伝いとしてビジネス経験はある様だ。

共和党副大統領候補者選び、彼の様な馴染みのない政治家が出てきたりして、暫く楽しめそうだ。

以前のエントリーでも感じたのだが、アメリカ政界の人物の豊富さには溜め息が出る。

Mirror Mirror

2012-04-24 01:54:18 | 映画
上の娘が11歳、下の娘が7歳だと観たい映画が一致する方が奇跡であろう。

それでも、"Happy Feet Two" とか "Dolphin Tale" (日本で公開されたのだろうか?)とかは、なぜかお父さんに引率命令が出され、仲良く二人を連れて観に行っている。

数週間前の日曜日、映画に行こうとなった時、お姉ちゃんは "Hunger Game" を希望したのだが、下のは "Mirror Mirror" を家族全員で行きたいと言い張り、お母さんも仕方なく付いて来た。(映画のオフィシャルサイトはこちら

この映画、基本的には白雪姫なのだが、王子様を序盤に登場させたりして、ストーリーとしてのバランスがとってある。私的には、継母役がジュリア・ロバーツ位しか興味がなかったが、コメディタッチで楽しめる映画に仕上げてあった。

観るつもりが全く無かったので、予習もしておらず、予備知識も全く持ってなかったので、泥縄で調べてみると、やたらに眉が太くて濃いなーと思っていた白雪姫はフィル・コリンズの娘、リリー・コリンズとの事。話が進むに連れて、可愛く見えてくるから不思議だ。

衣装デザインは、つい最近無くなった石岡瑛子が手掛けており、この映画が遺作となった。

この事を家内に話したら、アメリカ映画にしては珍しく(そんなに映画を観ていないと思うのだが)、継母、白雪姫、王子の衣装が素晴らしかったという印象が強く残っていたとの事で、衣装デザインが日本人の石岡瑛子である事を、意味もなく大いに納得していた。

私としては、7人の小人(の役者)が揃ってしまうアメリカ映画界の奥の深さに感心した。

アメリカに来たばかりの頃、「白雪姫と7人の小人」を英語に訳そうとして "Snow White and Seven Midgets" と言って爆笑されたことがある。(正式には "Snow White and the Seven Dwarfs")

Midget はチビの意味で、どちらかというと侮蔑的な表現であり、Dwarf は小人症(つまり病気)での身長の低い人の事を指す。

小人が英語で Dwarf と知った時から、「白雪姫」は、小人症で森の奥深くに隔離、もしくは捨てられた人々が寄り添いあって、優しい心で慎ましく生きているという、中世ヨーロッパ(?)社会の暗部を描いた物語ではないかと、深く信じている。

太陽がえらい事になっているらしい

2012-04-23 14:29:13 | 雑記
二酸化炭素だけで地球の温度が変わる事については、胡散臭さが付きまとっていた。特にアメリカでは政治問題化していた。幸い日本は政治問題化しなかったが、真に受けた企業が未だに真面目に取り組んでいる。(環境に優しいのは悪い事ではないが)

素人でも、太陽の活動を考慮せずに地球の気温を考えるのはおかしいと思う。本来、因果関係が怪しいのに、平均気温と二酸化炭素濃度の関係を短絡的に科学的に結びつけた科学者達が、空気に課金したい政治家やマーケットをでっち上げて一儲けを企む人々に利用されてしまった。その後は、研究費用が容易に得られるので、科学者も悪のりをしたといったところだろう。

で、日本の国立天文台は、地球温暖化とは全く関係無しに、真面目に太陽の活動を観測していたが、今後危惧されるのは地球寒冷化だという。

2006年に打ち上げられた太陽観測衛星「ひので」から送られてるくるこれまでとは比べものにならない貴重なデータを分析した結果、太陽の理解が劇的に変わってきているらしい。(「ひので」のホームページは、こちら

どのような原因で寒冷化が起こるかというと、まず、太陽極域磁場は11年おきに反転するのだが、(「太陽観測衛星「ひので」、太陽極域磁場の反転を捉えた」)現在は時期が遅れているうえに、キチンと反転せずに大局的磁場が四重極構造になる兆候がある。その影響で、太陽の磁力が弱まる。太陽の磁場で妨げられていた宇宙線が地球により多く降りそそぐ事で、雲の核をつくる。雲が増えると気温が下がる。

「ひので」の発見にひとつに、黒点は磁力線の束の断面というのが分かった。太陽の黒点は400年近く観察されているらしいのだが、2008、9年は黒点ゼロが2年も続きいている。(現在は少し回復)こんなことは200年来なかったらしい。その時は、小氷河期と呼ばれたダルトン極小期に当たる。(その前は、400年前のマウンダー極小期と呼ばれる小氷河期)

もし小氷河期が訪れると、寒冷化だけではなく、気候が不規則になる事が知られている。ミシガンは寒くなるかもしれないし、南に下ってもハリケーンやトルネードが増えるかも。

何かしなくてはと思ったりもするが、お天道様には敵わない、という当たり前の結論しかなさそうだ。

いまさら思うテレビドラマ「坂の上の雲」のミスキャスト

2012-04-22 13:42:52 | 雑記
日本出張の帰りに、昔の習慣を蘇らせて文芸春秋(5月号)買ってみた。

相変わらず、いかにもという内容の記事が多いのだが、「著名人が71人が選ぶ私の平成 No.1 女優」を読みながら「坂の上の雲」のミスキャストの事を思い出した。

ミスキャストというより、大根認定といった方が正確だが、竹下景子の事である。

昨年暮れに放映された「坂の上の雲」の完結篇は、203高地や日本海海戦のシーンと拮抗する様に、主人公達を取り巻く女性の存在感が際立っていた。

松たか子と石原さとみ、菅野美穂と原田美枝子。特に義理の娘、松たか子と石原さとみの間の竹下景子の演技は格が違いすぎて、本当に可哀相だった。そこだけ、ドラマより、女優としてそれなりにやってきた竹下景子に、なんだか同情してしまった。

他に誰か居なかったのだろうか。

女優という職業が間違っていたのか、単に才能が無かったのかは定かではないが、本人が気づいてないかもしれない事を含めて、なんだか痛々しい。

そして、それはまた、本人の満足と幸せとは全く関係ない事が、芸事の厳しさと芸能界の甘さを思わずにいられない。

成田エクスプレスの手荷物棚

2012-04-18 18:36:20 | 雑記
今、出張で日本。

最後の東京は5年前で、その時、到着後に空港から乗った成田エクスプレスで、近くに座ったアメリカ人が(一人は日本が初めての訪問者、もう一人は日本に在住中で出迎え)、出入り口にある手荷物置き場が、ただの棚だけのなのにビックリしていた。

訪問者は無防備ぶりに驚くばかり、迎えの人はしばらく住んでみると、日本の治安事情が理解出来て慣れてくる、と説明していた。(周りは私を含めて日本人ばかりだったので、仲良し二人の英語でのぶっちゃけた会話であった)

ところが今回、この棚にワイヤーを手荷物の取っ手に通しロック出来る仕組みが取り付けられていた。

日本は、アメリカ人がそれなりに納得しそうなセキュリティーが必要になる位、物騒になったのか!?

まあ、日本でも不特定多数の人がいる場所での安全、安心感が毀損しているのだろう。


でも、アメリカのほとんどの空港で、預けた手荷物は、チケットの有無を確認をされる事も無く、勝手にピックアップしてそのまま持っていける。アメリカの空港、特に地方空港は、昔の日本並みに治安が良い(空港内だけだが)という事か!?

3月と 第一四半期(1Q)のアメリカ自動車販売数と Honda Supplier Conference

2012-04-13 21:27:19 | アメリカ自動車業界
3月の販売数は 1,404,623、1Q 3,467,389 で、それぞれ前年比で 12.6%、13.3%のアップ。今年通年の販売予想も1,400万台が見えてきている。

ガソリン価格の高騰で、小型車の販売が好調だ。乗用車では Honda Civic、Ford Focus、SUVでは Honda CR-V が売れている。Civic も CR-V もフルモデルチェンジしたばかりなのも好影響を及ぼしている。

一方で、乗用車では、Toyota Camry(これもフルモデルチェンジしたばかり)、Nissan Altima、Ford Fusion の中型、フルサイズが健闘しており、アメリカの乗用車の売れ線は、この位の大きさが必要なのだろう。モデルとして古くなった典型的 SUV(大きくて、低燃費)からの買い替え需要があるのだろう。

ガソリン価格が販売量自体に、今の所悪影響を及ぼしていないのにアメリカ経済の懐の深さを見て取れるのだが、やはり息切れが心配だ。

1Qの販売数 3,467,389 (アメリカのみ)に対して、生産数は 4.238,120 (こちらは北米(カナダ、メキシコ含む))で、自動車部品業界は大忙しである。

アメリカ経済も第一四半期は好調で、雇用も拡大していたが、ここに来て陰りが出てきている。要因の一つに、昨年末に絞った在庫を適正レベルに戻している事が報道されているが、自動車業界をみても正にその通りだと思う。

ガソリン価格は夏場に掛けて上昇する傾向があるので、石油価格が多少緩んでも、高値安定しそうである。可処分所得にジワジワ効いてきそうなので、好調な自動車販売数の不吉な兆候を注視する必要がある。


話し変わって、今週、Honda の Supplier Conference があり、久し振りに参加した。昨年は、日本の地震、津波、タイの洪水の影響で一人負けな感じであったが、今年に入って狂ったように生産している。

1Qの販売数 320,165 (アメリカ、輸入車含む)に対して、生産数 496,307 (北米全体)、今年一杯このペースで生産する見通しが出ている。 まだ在庫が不足しているのだろう。

生産能力は既に年間200万台を超えているそうだ。今後アキュラを含めて新型車を続けざまに投入し、数年後には200万台販売を目標にしているとの事。又、今までは日本で開発した車を生産、販売が基本であったが、今後、北米が主要市場の車種については、開発、生産の拠点にすると宣言していた。

自動車会社は量を売らないと儲からないのは理解出来るが、ひとつのプラットフォームで色々な派生車種を作って思う様に販売が伸びるかは微妙である。(まだ比較的マーケットシェアが低い(新車販売で9%)ので大丈夫かも)

Big 3 は、50年前に自動車業界は景気に左右される循環構造であるを分かっていながら、いろんな下手を打ってきたのだが、Honda America も同じ事にならなければ良いがと心配してしまう。

トヨタは、まだ北米の過剰生産能力の解消の途中である。ニッサンは、何とか解消してきつつある。

ホンダは小型車の比率が高いのでガソリン高騰には比較的強いが、景気が冷え込めば過剰生産能力は大きくのしかかってくる。


暫くは、ガソリン価格の動向と、自動車販売数変調の兆しを注視していく事になりそうだ。

オバマ大統領 再選の行方(13):共和党の大統領予備選、Santorum 撤退

2012-04-11 05:42:48 | アメリカ政治
共和党の大統領予備選、2番手であった Santorum が昨日、撤退宣言した。共和党大統領候補は、事実上 Romney に決定した。

Santorum 撤退の要因は大きく分けて2つ。選挙資金が枯渇して来ている事と3歳の娘の病気の為である。

資金については、活動開始当初から悩まされており、突然人気が出ていくつかの州を勝った後、勝負どころのミシガン州、オハイオ州で Romney に僅差で敗れたのは、テレビ宣伝などを打てなかったと指摘されていた。今後、ニューヨーク州、カリフォルニア州とかドブ板ではどうにもならない大きな州が残っているので、見通しは暗くなっていた。

一番下の3歳の娘が、エドワーズ症候群であり、先週は肺炎で入院している。この病気は、染色体異常により発症する先天性疾患性とのことで、幼児期での致死率が高い難病だそうだ。

今後の Romney であるが、焦点は副大統領候補選びと、予備選を勝ち抜く為に Santorum, Gingrich に対してネガティブキャンペーン多用の悪影響の克服であろう。

保守好みの実績、人気のある副大統領候補を選んで、一石二鳥という楽観的なシナリオも考えられる。

元々、中道イメージが強く、予備選を勝ち抜く為に、保守色を強く打ち出してきていた。しかし、本戦を考えると、保守色を強く打ち出して本戦の行方を決定する中間層を取り込めるのかというジレンマが出てくるので、バランスが難しい所であろう。

ニューヨーク州、カリフォルニア州とか、ほぼオバマが本戦で勝利しそうな州に、共和党の予備選の為に無駄な資金の投入を押さえられる事は助けになるし、今後、対オバマ戦略に集中出来る。

個人的には、今後も強く保守色を滲ませる事でオバマとのコントラストがより強くなり、中間層へのアピールが強まると思う。

Congrats!! Bubba

2012-04-08 21:08:20 | ゴルフ
ここ数年で一番気にしていたプロゴルファーであった Bubba Watson がマスターズで勝った。

パターが危なっかしくて、17番のティーショットなどは、トップに追いついた緊張で打ち急いだりして危なかったが、ショットの不安定さをショートゲーム、特にパターでカバーしていた Oosthuizen がプレーオフで力尽きた形で脱落した。

Oosthuizen は2番のダブルイーグルが効いていたが、結局ハイライトはそれだけであった。

何だか、単純に、素直に嬉しい。


過去の関連エントリー

Bubba Watson (2-11-11)

濁音

2012-04-07 02:22:01 | 非常に個人的な昔話
「ちょせん、ちょせんと、パカにすな、おなじコメくて、とこちがう」を初めて聞いたのは、中学校の国語の先生からであった。

昭和40年代の四国のド田舎には、土着の日本人がいるだけで、在日朝鮮人なんて、見た事も聞いた事もなく、純粋な中学生の私には想像さえも出来なかった。それでも差別的な響きがあるのは理解出来たし、強烈なインパクトがあり、記憶に強く残った。

誰かが創作した訳でなく、本当に使われてた可能性も高いが、日本人の歪んだ優越感で、韓国人が濁音の発音が苦手なのと一般的に激しいと思われる気骨を上手に表現した名文句(迷文句?)だと思う。


で、時と所は変わって、ドイツはデュセルドルフの繁華街にある韓国焼き肉レストラン。

チョゴリをきた韓国人の女将さんが、濁音、吃音バリバリのドイツ語でサーブしているのを見たときはひっくり返りそうになった。


この気持ち、「わかるかなぁ~わかんねぇだろうなぁ~」

Bruce Springsteen - My Hometown

2012-04-06 08:20:21 | 音楽関連


"I'd sit on his lap in that big old Buick and steer as we drove through town"

ビュイックではなくダットサントラック、メインストリートではなく林道だったけど、ニュージャージーと愛媛のド田舎でも、思い出は重なるのだ。

ボスの曲は、”Glory Days”, "Born in the USA", "Born to run", "Dancing in the dark" 位しか知らないのだが、なぜかスローなこの曲が一番心に沁みる。