墓じまいをする事になった。
直系なので歴代墓があり、両親、祖父母、曾祖父の遺骨が納めてある。その他にも小ぶりな個人墓がいくつかある。
両親、特に、数年前に母が亡くなってから気になってはいたが、ここ一年ほどで急に覚悟が固まりつつあった。背景には、父の兄弟姉妹がいよいよ高齢になり、実家のお墓の行く末がハッキリしていない事への不安がある。有難い事に、地元に住む叔父がお墓の管理をされていた。しかし、お墓をどうするかについては、立場的に手を出す訳にいかないのである。(それでも、こんな親不孝の上に先祖不孝者に、この叔父さんを始め親戚の方々は皆優しい)
一年ほど前から調べ始め、昨年暮れに手筈を整え、4月に執り行う段取りになっている。
墓地のあるお寺は住職が不在で、実質的な管理は地区組合が行っている。集落にそれなりの人が残っているし、放置されたお墓は見当たらないので、それぞれが自分の敷地を掃除する形で維持されている。
幸いな事に、町内に宗派を問わず永代供養をして頂くお寺があるので、お願いする事になった。
墓じまいの手順は次の通り。
1.既存の墓から魂抜き(法要)
2.同日、遺骨を運び、永代供養するお寺に納骨
3.後日、墓石の撤去し(永代供養して頂くお寺に置き場所がある)、更地に戻す
罰当たりな私は、墓じまいとは物理的な墓石の処分で、遺骨(これも物と考えていた)を運んで、永代供養お願いすれば終わりだと思っていた。霊の事(魂抜き)が、すっぽり抜けていた。
肝心な費用は、こんな感じ。
1.永代供養代(と言っても30年の期限付き)日牌、月牌、年牌がある。一番お安い年牌をお願いして、一霊につき30万円。骨壺が五つあったのだが、纏めても良いとのアドバイスが住職からあり、両親で一つ、祖父母、曾祖父で一つの二つにして貰った。供養塔への石札制作が二つで4万円。合計64万円。
2.墓石の撤去と更地回復で50万円。(永代供養していただくお寺への設置料込)
厳かな安心感と懐への打撃が微妙なバランスで成立している気がする。リーズナブルとしか言い様がない。
父は、墓の引っ越しを二回せざるを得なかった。農家の長男としては非常に珍しいと思う。人に言えない苦労があった事だろう。でも、これで最後だ。日本的な山林や田畑が好きだったのに、位牌がアメリカにある事を含めて、何だか可哀想ではある。母は、憧れていたアメリカに来ることは無かったので、喜んでいるに違いない。
直系なので歴代墓があり、両親、祖父母、曾祖父の遺骨が納めてある。その他にも小ぶりな個人墓がいくつかある。
両親、特に、数年前に母が亡くなってから気になってはいたが、ここ一年ほどで急に覚悟が固まりつつあった。背景には、父の兄弟姉妹がいよいよ高齢になり、実家のお墓の行く末がハッキリしていない事への不安がある。有難い事に、地元に住む叔父がお墓の管理をされていた。しかし、お墓をどうするかについては、立場的に手を出す訳にいかないのである。(それでも、こんな親不孝の上に先祖不孝者に、この叔父さんを始め親戚の方々は皆優しい)
一年ほど前から調べ始め、昨年暮れに手筈を整え、4月に執り行う段取りになっている。
墓地のあるお寺は住職が不在で、実質的な管理は地区組合が行っている。集落にそれなりの人が残っているし、放置されたお墓は見当たらないので、それぞれが自分の敷地を掃除する形で維持されている。
幸いな事に、町内に宗派を問わず永代供養をして頂くお寺があるので、お願いする事になった。
墓じまいの手順は次の通り。
1.既存の墓から魂抜き(法要)
2.同日、遺骨を運び、永代供養するお寺に納骨
3.後日、墓石の撤去し(永代供養して頂くお寺に置き場所がある)、更地に戻す
罰当たりな私は、墓じまいとは物理的な墓石の処分で、遺骨(これも物と考えていた)を運んで、永代供養お願いすれば終わりだと思っていた。霊の事(魂抜き)が、すっぽり抜けていた。
肝心な費用は、こんな感じ。
1.永代供養代(と言っても30年の期限付き)日牌、月牌、年牌がある。一番お安い年牌をお願いして、一霊につき30万円。骨壺が五つあったのだが、纏めても良いとのアドバイスが住職からあり、両親で一つ、祖父母、曾祖父で一つの二つにして貰った。供養塔への石札制作が二つで4万円。合計64万円。
2.墓石の撤去と更地回復で50万円。(永代供養していただくお寺への設置料込)
厳かな安心感と懐への打撃が微妙なバランスで成立している気がする。リーズナブルとしか言い様がない。
父は、墓の引っ越しを二回せざるを得なかった。農家の長男としては非常に珍しいと思う。人に言えない苦労があった事だろう。でも、これで最後だ。日本的な山林や田畑が好きだったのに、位牌がアメリカにある事を含めて、何だか可哀想ではある。母は、憧れていたアメリカに来ることは無かったので、喜んでいるに違いない。