Glenn Beck

カトリック協会の目覚めや神なき国アメリカのエントリーで、宗教集団としてのキリスト教の影響力が弱まっている事、宗教の自由を尊重するあまりに自らの活動を制限してしまった事を考えてきた。

政治の話題について宗教を全面的に出す事はアメリカでも憚られるようで、保守系にしても、ユダヤ教やカトリックである事は、話の端々に出ても、議論の拠り所は憲法になる。憲法はジュデオークリスチャニティー(judeo-christian)が基盤なので当たり前ではあるのだが、宗教の自由があるため、この根本を強く押し出せないと言う矛盾を抱えている。

そんな中で、たった一人のクルセーダーをやっているのが、Glenn Beckである。

２，３年前からテレビやラジオで見聞きする機会が増えたのであるが、ややエキセントリックな感じがあり、自分の好みとはちょっと違うかなと思っていた。著作活動も最近盛んで、ベストセラーを連発している。こちらも、内容や装丁がけばけばしい感じがあり、立ち読みの域を出なかった。

数週間前にラジオのレギュラー放送をじっくり聞く機会があり、彼のスタイル自体には馴染まないものの、ひょっとしたら、彼がアメリカ政治におけるキリスト教の立場を回復させる可能性を持っているのではないかと思うようになった。

彼は、生粋の放送人であり、ラジオ、テレビ関係の仕事を１３才の時からやっている。（大学も行っていない）アルコール中毒からの復活しており、その過程で信仰心が芽生えている。元々カトリックの家庭に育ったのだが、自分の選択としてモルモン教に帰依している。

保守系なのだが、政治的立場というより宗教的な原則に根ざしている。

宗教に深くはまった人系の感じがあるのは否めないのだが、今後、彼の活動に注目していく予定だ。本も読んでみようと思っているが、自分の趣味に合わないので購入しても読み切る自信がない。

８月２８日の彼が主催するイベントが、ワシントンＤＣで計画されているので、わざわざ参加する気はないが入門編としては最適だろうと勝手に思っている。

改めて宣言しておくが、私自身は非常に凡庸な日本人的宗教心しか持っていない。所謂、葬式仏教、結婚式神道（自分の結婚式はキリスト教スタイルだったけど）の類だ。アメリカ生活が長くなったので、Way of Life と言う意味でキリスト教的な考えがなんとなく肌で感じられるといった所だ。