日々是好日 in Canada

写真と日記で綴る、日々のこと。

【インド4】うそつきインド人!

2009-11-01 | 【旅行記】インド2009
インドを旅行したことのある方々は、皆同じ経験をしてきているのだと思います。これからインドへ向かう旅人たちへ、どうしても伝えておきたいこと。インド人の嘘には覚悟しておいたほうがいい!
私はまだ、インド経験者の夫と一緒だったから被害まではいかなかったものの、この嘘を目の当たりにして結構なショックを受けました。

デリーでは道を歩いていると、まず絶え間なく声をかけられます。リクシャーの運転手は「No」と伝えてからも5分以上はずーっと隣を走りながら「・・・ハロー?・・・マダム?・・・リクシャー?・・・・ハロー?」最初はその根性に感心したものの、リクシャー相手で忙しくて観光どころじゃない。
でも、そんなことはたいしたことじゃないと思えてくるほど、インド人の嘘には振り回されます。

一番多いのは「ハロー、マイフレンド!ウェルカム!」と陽気でフレンドリーなインド人。「どこの国から来たの?」「カナダ!いい国だね~!日本!コニチワ~!」と一緒に歩きながら会話が続き、「政府公認のトラベルセンターはひとつしかなくて、他の旅行会社に行くとお金払わなくちゃいけないんだ。気をつけるんだよ。僕が連れて行ってあげる!」と、彼が指差す方向は、明らかに地図であらかじめ確認していたトラベルセンターとは逆方向。しかも、遠めに見えるその建物の入り口には、ドアの上にマジックテープで「政府公認」と書いてある、旅行会社。(笑
話によると、旅行会社では多額の手数料を取られ、コミッションが彼らの手にも渡るんだそうです。
「いろいろ他にも行くところあるから・・・」とアンドリューが何度も丁寧に断るり、とりあえずお店に入ってチャイを飲みながら休憩していると、隣の席に座っていたインド人ふたりが「インドはどのくらい?どこからきたの?」とこれまたフレンドリーに話しかけてきました。文化のことも、はたまた国際経済のことなんかも話したあと、彼らも「もし何か情報が必要だったら、政府公認のインフォメーションセンターに行くといいよ。地図があったら場所教えてあげる」と言います。場所知ってるからいいです、ありがとう、と断った後、レジで会計を済ませて外に出ると、なんと彼らが外で待っていて、「あっちだよ」と手招きしている!
断ってもかなりしつこいので立ち去ろうとしていると、ワイシャツにネクタイの爽やかなインド人青年が何か彼らに怒鳴ってくれて、追い払ってくれました。「ああいう輩がたくさんいるから、気をつけるんだよ。僕はこれから勤務先の銀行に戻るところだから、途中まで一緒に歩こう」と、歩きながらヒンドゥー語を教えてくれたりしてとっても親切。あぁ良かった、悪い人ばかりじゃない・・・と、嫌いになりかけていたインド人を見直していた頃、「じゃぁ僕はあっちだから、ここで。ところで、もし何か旅行情報探していたら、ここが政府公認のトラベルセンターだから、寄って行くといいよ!」と目の前の旅行会社を指差している!しかも「政府公認」と書いてあるポスターが明らかにコピー。爽やか青年、あなたもですか!!!

インドではもう誰も、信用しない・・・と人間不信に陥ってゆく・・・。
私にはもう、あの映画のマトリックスのエージェントMr.スミスのように、道行く一般人がいつエージェントに変わるのかと恐ろしくてたまらない。

長くなりましたが、一番コワイ場所の情報を最後に。
ニューデリー駅で切符を購入する場合には、相当の覚悟が必要です!インド人用のチケットオフィスと外国人用のチケットオフィスは別になっていて、離れた場所にあります。外国人用は、駅構内に入って左側奥の階段をあがった2階という、かなりわかりづらい場所にあります。ここに辿り着くまでが凄まじい。
駅のゲート、入り口、ホームに寝ているインド人の間を歩いているとき、階段の下、あらゆる所で強面のインド人に行く手を阻まれ、
・切符は持ってんのか?切符がないとここから先には入れない
・今日は祝日でオフィスはもう閉まった
・外国人はここの駅はつかえない
・オフィスは移転した
・そこのリクシャーに乗ると移転先に連れてってもらえる
・ここのオフィスでは当日券は変えない
・(明日の切符なんだけど!と言うと)今日は機械が壊れてて発券ができない

そうして旅行会社へ連れて行って、正規料金の何倍もの金額を支払わせ、手数料をもらうという仕組みらしいです。

よくもまぁこんなに嘘をしれっと言えるもんだ、と呆れるのを通り越して、腹が立つとはこういうことだ、とつくづく思いました。インドで出会った日本人の話によると、結局チケットオフィスに辿り着けなかった旅行者もたくさんいるとか。私はアンドリューがいてくれたので、きっぱりと全員振り切って行けたからよかったものの・・・。

嘘を嘘とも思わない、お金になるならなんでもする、というようなこのインド人の行動に、被害にあっていない私が打ちのめされたのに、被害にあった旅行者はどれだけ心の痛みを受けるんだろう。呆然としてしまうというか、心の底での小さな、でも深いショックでした。

でも。この後インドで旅を続けているうちに、いろいろと考えさせられていくのです。

7 コメント

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うーーーん。。。 (wanbi)
2009-11-01 19:41:05
やっぱりインド。
そこはかとなく深い国ですねぇ。
笑顔で嘘っていうのが一番こたえるかなぁ。

ここ韓国でも「え??貴方がそんな事をするの?」って人もたくさん居るので私も人間不信というか、疑ってかかるのが普通になってしまいましたが・・・
悪い事をする人が(詐欺とか)日本人の比じゃないっていうか・・・・。

インドは更に輪をかけて凄いのでしょう。

環境がそうさせるのか・・・・・。

外国に居ると、日本で生まれ育った自分って幸せだったんだなぁと思う事たびたび・・・

続きも楽しみにしてます
Unknown (なっちゃん)
2009-11-01 23:38:29
ひどい!
私だったら騙されちゃうかも~。
心強い旦那様が一緒でよかったね。うそつきインド人に負けないで。
なますて~ (はなまめ)
2009-11-01 23:58:30
生きる為に、なんなく嘘をついてお金をだまし取る。
そういう社会環境になってしまっている所に問題ありですな。。。
私たちは平和な国で育っている私たちには想像つかないけど、彼らにとっては当たり前なのかもしれないね。

ps 本場のインドで飲むチャイ&ラッシー、おいしそ~。チャイは最初から砂糖入ってるのね。
今度甘くして飲んでみよう(ティーバッグだけど。笑)
懐かしい… (chaai)
2009-11-02 14:45:35
あ~、もう手に取るようにわかります、そのいら立ち、その悲しみ!
何やかやと親切に擦り寄ってきて、結局のところ「カネ」を巻き上げようとするその魂胆。
インド旅行中はよーく腹を立てていたのを思い出します。
しまいに疑心暗鬼になって過ごさなきゃいけなかったり、不必要に身構えてぐったり疲れたり…。

文化の違い、ということなのでしょうか、今にして思えばよい体験でしたが、勉強代も結構かかったなぁ。
Unknown (けいこ)
2009-11-02 16:48:51
え~・・・・・・(絶句)

道行く人々みんながそんなにですか!?

人間不信になっちゃいますね。
恐るべしインド人 (yuka)
2009-11-02 21:42:27
私の友達も最近インドを訪れました。
彼女と話とYokoさんの話はまさに同じで、
ますますインドに行くと
完全な人間不信に陥るのではないかと
おびえている私です。

それでも心の片隅にちらつく好奇心は
何なのでしょう 笑。
でも、ひとりではいけそうにないです…。
Unknown (yoko)
2009-11-04 05:07:05
wanbiさん

ねぇ!笑顔で嘘って、イヤですよね!
海外からの旅行者のひとりとして、現地の人とのコミュニケーションはうれしいことなのに。とっても残念

あら、韓国もですか。確かに、インドのみならず、なんですよねぇ。
インドの後にエジプトからヨルダン、シリアという旅程だったんですけど、カイロもすごかった。

ちょっとゆっくりぎみの更新ですけど、まだまだ続きます


なっちゃん

私も、そう思う!
なっちゃんなら絶対に騙される。笑

大丈夫、インド人に負けなかったよ!
途中からは、「どこからきたの?」っていう質問に、「ベトナム」とか「韓国」とかこたえてた。笑
やっぱり「日本人」ってわかると、ぜったいに「僕は東京に友達 or 親戚がいるんだよ!」とか会話が続いちゃうの。これも絶対嘘に決まっている。


はなまめさん

そうなんですよね、平和な国の日本&カナダなもんだから、もう自分のものさしじゃ生きていけませんでした。

チャイね、ティーバッグで作ってるところもありましたよ!デリーの食堂で、スパイス類がそれぞれまるごと、プカプカとグラスに浮いたままでてきたところもありました。美味しかったけど、飲みづらかった。笑


chaaiさん

あぁ、やっぱりインド経験者とは、この思いを共有できるんですね!

そうそう、悔しいとか腹立たしいとかそういう感情もあるんだけれど、それよりも問題は、騙されないように、スリにあわないように、と身構えて行動しなきゃいけなくて、その緊張感だけで毎日ぐったり疲れるんですよね。

しばらくは私、「なんなんだこの国は!」とインド人に説教しそうな勢いだったんですけど、旅をしているうちにぐるぐる考え始めたんですよね。結局今でもぐるぐるなんですけど。(笑
その思いもまた、日記に書いてみようかと思っています。


けいこさん

ねぇ~~~~!絶句、ですよね。
私たちがいた場所が、とくに旅行者が多い地域だったから、というのは大きな理由のひとつだと思うんですけどね。


yukaさん

その片隅の好奇心、大切にしてください!笑

インド日記、これからまだしつこく書く気なんですけど、インドはいろんな意味で奥が深かったです。私はあのカラフルな国の、ほんの一握りしか経験していない、という思いがまだあります。

意外や意外、ひとり旅の日本人女性にたくさん会いました!やまとなでしこ、たくましい~!!

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