昨年の冬はとても暖かく、今の時期は「ホワイトクリスマスならぬ、グリーンクリスマスだね!」とニュースキャスターも連日のように話していたものでしたが、今年のモントリオールは早々と雪に包まれ、真っ白な街にクリスマスのイルミネーションが輝いて、とても綺麗です。
もちろん寒さは厳しく、昨日は体感温度がマイナス20度をきりました。ドアを開けて一歩外に出た途端に、頬に突き刺さるような空気。手袋を二重でしていても、しばらく外にいると指先の感覚がなくなってくることもあります。それでも、寒さに耐えつつ市場に並んだもみの木を選ぶ親子たちの笑顔は温かく、雪の積もった歩道を行き交う人々の笑顔がどこか華やいでみえるのは、やっぱりクリスマスの仕業ですね。
日本ではクリスマスというと、恋人たちのもの、あるいは、サンタさんが大好きな子供たちのもの・・・といった感じでしょうか。私も子供の頃はサンタさんを心待ちにしていたものだし、大きくなってからは「クリスマスケーキが食べれる日」だったような・・・。(わたしの食い意地は昔からですねー!笑)
カナダでのクリスマスは、バンクーバーに居た頃には2年半以上ホストファミリーと一緒に生活をしていたこともあり、バンクーバーでの思い出が強く残っています。そこの家族には私と同い年くらいの子供が3人いました。一番上のジョッシュは夏は釣り、冬はスノボに明け暮れて、家に居るときには友達を集めて大騒ぎ・・・というイマドキの青年。二番目のディナはミスコンでも優勝しちゃったほどの美女で、その頃彼女が話すことと言ったら新しい彼氏の話。そして一番仲が良かった次女のリアは、快活で明るくアウトドア好き。歌手デビューしたいと言っていた次の日には、ユースのサッカーコーチを目指す!と言い出したりと、夢の大きい女性でした。
クリスマスが近づいてきたある日、私が仕事から帰ると、3人ともメモ用紙を見ながら、キッチンのテーブルに山に積まれた色々なモノを振り分け中。一体何をやっているんだろう?と興味を持った私は、早速そのまま3人に参加。リアの持っている用紙を覗き込んでみました。
そこには、バンクーバーの何処かに住む家族の名前と、子供たちの年齢などの情報。そしてその下には、サンタさんから欲しいもののリストが書いてありました。
リアの説明によると、私たちの住むノースバンクーバーのコミュニティーセンターで、毎年ボランティアを募集しているそうで、子供達にクリスマスプレゼントを買いたくても買えない状況にある母子家庭や、親を交通事故で亡くした兄弟、難民としてカナダに到着したばかりの家族・・・そういった人たちにもサンタさんが来ますように、というこの時期ならではのプロジェクト。ボランティアとして登録すると、担当する家族の情報がファックスで届き、その人たちの欲しいものリストをもとに、クリスマスプレゼントを購入して贈る、という内容なのです。
なんて夢のある素敵なボランティア!と笑顔になったのも束の間、リストを見て愕然としました。歯ブラシ、靴下、ボールペン、ウールのブランケット、スープの缶詰・・・。子供たちがサンタさんにお願いしたいものは、ゲームでもぬいぐるみでもなく、生活必需品だったのです。
大きなクリスマスツリーがふたつも飾られた家で、クリスマスクッキーも余るほどキッチンのカウンターに置いてあるキッチンにいて、そんな私たちと同じ国、同じ街、同じ時代に生きている子供たちが、サンタさんに新しい歯ブラシが欲しいと願うという事実は、私にとって、お腹の底にずんとくるような衝撃でした。
それでも、ふと横をみると、いつものようにワイワイ騒ぎながらビールを飲みながら、プレゼントを箱に詰めるジョッシュ、ディナ、リアの3人。リストには載っていないけれども買ってきたというおもちゃも、靴下や歯ブラシと一緒に、「いや、それはこっちの子にだろ!」「女の子にゴジラあげてどうすんの!」などと兄妹ゲンカもしつつ準備をする3人の姿。それぞれバイトで貯めたお金を使って、洋服でも化粧品でもなく、新しいスノボでもなく、「これ、毎年やってるんだよね~。結構楽しいんだよ、これが!」と当たり前のことのように、気負うことなく自慢することもなく、ごく自然にこういうことをやってのける3人の若者に、クリスマスの温かさを教えられました。
12月になるとどこのショッピングモールも連日夜の9時まで営業し、セール!!の文字を目指す買い物客でダウンタウンは賑わいます。クリスマス商戦に踊らされる消費者、そして私もそのひとり・・・と思ったこともなきにしもあらずですけれども、でもやっぱり、クリスマス。家族に、友人に、お世話になった人に、大切なあの人に、そして会ったことのない子供たちにも、あれを贈りたいこれを贈りたい、あの人の笑顔が見たい、喜んでもらいたい・・・そんな思いで買い物をする人々はみんな、一人残らずサンタさんなんだなぁと、あの3人を思い出すたびに思います。
街を流れるクリスマスソングに、温かいクリスマスのイルミネーションは、寒い冬だからこそ際立ってあたたかい気持ちにさせてくれます。忙しなく行き交う人込みのダウンタウンで、雪の中を歩きながらつい楽しい気分になってしまう私ですけれど、まだまだクリスマスショッピングが終わっていないという現実をすぐに思い出して、焦りまくりでもあります。毎日誰かからクリスマスカードが届くたび、あぁカードも早く書き終えないと・・・!あっ!年賀状も書かなくちゃ!!と焦りは増してゆくばかり・・・。
皆さまも、忙しさが最高潮の12月かと思いますが、どうか風邪など引かぬように、楽しく温かいクリスマスをお過ごしください!
もちろん寒さは厳しく、昨日は体感温度がマイナス20度をきりました。ドアを開けて一歩外に出た途端に、頬に突き刺さるような空気。手袋を二重でしていても、しばらく外にいると指先の感覚がなくなってくることもあります。それでも、寒さに耐えつつ市場に並んだもみの木を選ぶ親子たちの笑顔は温かく、雪の積もった歩道を行き交う人々の笑顔がどこか華やいでみえるのは、やっぱりクリスマスの仕業ですね。
日本ではクリスマスというと、恋人たちのもの、あるいは、サンタさんが大好きな子供たちのもの・・・といった感じでしょうか。私も子供の頃はサンタさんを心待ちにしていたものだし、大きくなってからは「クリスマスケーキが食べれる日」だったような・・・。(わたしの食い意地は昔からですねー!笑)
カナダでのクリスマスは、バンクーバーに居た頃には2年半以上ホストファミリーと一緒に生活をしていたこともあり、バンクーバーでの思い出が強く残っています。そこの家族には私と同い年くらいの子供が3人いました。一番上のジョッシュは夏は釣り、冬はスノボに明け暮れて、家に居るときには友達を集めて大騒ぎ・・・というイマドキの青年。二番目のディナはミスコンでも優勝しちゃったほどの美女で、その頃彼女が話すことと言ったら新しい彼氏の話。そして一番仲が良かった次女のリアは、快活で明るくアウトドア好き。歌手デビューしたいと言っていた次の日には、ユースのサッカーコーチを目指す!と言い出したりと、夢の大きい女性でした。
クリスマスが近づいてきたある日、私が仕事から帰ると、3人ともメモ用紙を見ながら、キッチンのテーブルに山に積まれた色々なモノを振り分け中。一体何をやっているんだろう?と興味を持った私は、早速そのまま3人に参加。リアの持っている用紙を覗き込んでみました。
そこには、バンクーバーの何処かに住む家族の名前と、子供たちの年齢などの情報。そしてその下には、サンタさんから欲しいもののリストが書いてありました。
リアの説明によると、私たちの住むノースバンクーバーのコミュニティーセンターで、毎年ボランティアを募集しているそうで、子供達にクリスマスプレゼントを買いたくても買えない状況にある母子家庭や、親を交通事故で亡くした兄弟、難民としてカナダに到着したばかりの家族・・・そういった人たちにもサンタさんが来ますように、というこの時期ならではのプロジェクト。ボランティアとして登録すると、担当する家族の情報がファックスで届き、その人たちの欲しいものリストをもとに、クリスマスプレゼントを購入して贈る、という内容なのです。
なんて夢のある素敵なボランティア!と笑顔になったのも束の間、リストを見て愕然としました。歯ブラシ、靴下、ボールペン、ウールのブランケット、スープの缶詰・・・。子供たちがサンタさんにお願いしたいものは、ゲームでもぬいぐるみでもなく、生活必需品だったのです。
大きなクリスマスツリーがふたつも飾られた家で、クリスマスクッキーも余るほどキッチンのカウンターに置いてあるキッチンにいて、そんな私たちと同じ国、同じ街、同じ時代に生きている子供たちが、サンタさんに新しい歯ブラシが欲しいと願うという事実は、私にとって、お腹の底にずんとくるような衝撃でした。
それでも、ふと横をみると、いつものようにワイワイ騒ぎながらビールを飲みながら、プレゼントを箱に詰めるジョッシュ、ディナ、リアの3人。リストには載っていないけれども買ってきたというおもちゃも、靴下や歯ブラシと一緒に、「いや、それはこっちの子にだろ!」「女の子にゴジラあげてどうすんの!」などと兄妹ゲンカもしつつ準備をする3人の姿。それぞれバイトで貯めたお金を使って、洋服でも化粧品でもなく、新しいスノボでもなく、「これ、毎年やってるんだよね~。結構楽しいんだよ、これが!」と当たり前のことのように、気負うことなく自慢することもなく、ごく自然にこういうことをやってのける3人の若者に、クリスマスの温かさを教えられました。
12月になるとどこのショッピングモールも連日夜の9時まで営業し、セール!!の文字を目指す買い物客でダウンタウンは賑わいます。クリスマス商戦に踊らされる消費者、そして私もそのひとり・・・と思ったこともなきにしもあらずですけれども、でもやっぱり、クリスマス。家族に、友人に、お世話になった人に、大切なあの人に、そして会ったことのない子供たちにも、あれを贈りたいこれを贈りたい、あの人の笑顔が見たい、喜んでもらいたい・・・そんな思いで買い物をする人々はみんな、一人残らずサンタさんなんだなぁと、あの3人を思い出すたびに思います。
街を流れるクリスマスソングに、温かいクリスマスのイルミネーションは、寒い冬だからこそ際立ってあたたかい気持ちにさせてくれます。忙しなく行き交う人込みのダウンタウンで、雪の中を歩きながらつい楽しい気分になってしまう私ですけれど、まだまだクリスマスショッピングが終わっていないという現実をすぐに思い出して、焦りまくりでもあります。毎日誰かからクリスマスカードが届くたび、あぁカードも早く書き終えないと・・・!あっ!年賀状も書かなくちゃ!!と焦りは増してゆくばかり・・・。
皆さまも、忙しさが最高潮の12月かと思いますが、どうか風邪など引かぬように、楽しく温かいクリスマスをお過ごしください!