日々是好日 in Canada

写真と日記で綴る、日々のこと。

ありがとうスパイダーマン

2008-05-01 | オットとわたし
日本から今年も桜の便りが届きました!って言っても先週のことなので、もう終わりかけかな~。北上川沿いの優美な桜の下で、犬と一緒にストレッチ中のおじさん・・・あぁなんて長閑な、日本の春。

さてさて、今月もいつものごとく、「げっ。もう5月!?」と暦の前で唖然としてしまうくらい、あっという間に過ぎてしまいました。
5月といったら私の誕生日だってやってきます。もう何歳だったのか忘れてしまうほど(これは年取ったせい?)月日が経つのがはやくってしょーがない。前にも書いたけれど、ゼッタイに20代よりも30代のほうが時間が加速している気がする!
飛ぶように過ぎてゆく時間のせいで、毎年いつも忘れていましたけれども、今年かろうじて過ぎる前に思い出した日、5月1日。この日は私たちのプロポーズ記念日なのでした!
あぶなく今年も、5月半ばを過ぎた頃に夫婦揃って「・・・あれっ?そういえば・・・」なんてことを繰り返すところでした。

あれはかれこれ、4年か5年前のこと。(←はっきり覚えていない
その頃は、カナダと日本とで離れて暮して3年くらい経った頃でした。年に2,3回、お休みを取ってはカナダに遊びに行ったり、日本に遊びに来たり・・というのが定番になっていました。その時も、私のゴールデンウィーク休暇に合わせて、日本に遊びに来たアンドリュー。バンクーバーの叔母さんが「ヨウコの誕生日祝いに、何か美味しいものでも食べなさい」とお餞別をくれたというので、東京のどこか美味しいレストランに行こう!ということになりました。その頃からふたりで高級なレストランに行くことなんて滅多になく、「安くて美味しいもの」が大好きなアンドリューだったので、フレンチレストランを予約した、と聞いたときには吃驚しましたけれども、「せっかくお祝いをくれた叔母さんに悪いしさ~」というので、その後は特に疑いもなくレストランへ。

レストランについて、メニューもそこそこに、「ちょっとトイレ」からなかなか帰ってこない彼。胃が弱いほうだし、時差ぼけもあってお腹でも下しているんだろうな・・・(笑)とたいして気にせずに、自分は何を食べようかと熱心にメニューに釘付け。(薄情モノ。)
やっと帰ってきてオーダーを済ませて、「誕生日をこうして一緒に祝うのも久しぶりだし、パーッとシャンパンでも♪」とシャンパンまで注文しちゃって、乾杯!シャンパンなんて飲むの、子供の時のクリスマス以来かも?(爆)なんて間抜けなことを思いながら、ぐびぐび飲んでいると、テーブルの向こう側で何やら焦り気味のアンドリュー。

ア:「そんな一気に飲まないほうが・・・」
よ:「大丈夫だって。そんなすぐ酔っ払ったりしないもん。それにしてもウマイね~、これ!」(さらにぐびぐび。)
ア:「・・・あ!何か入ってるかもよ?」
よ:「げっ!うそっ!虫!?」

ほんとに「げっ」という表情でフルートグラスを凝視する私がやっと発見したのは、シャンパンの淡いゴールドの泡に包まれた指輪だったのでした。

何度思い出しても笑ってしまうほど、ロマンチックのかけらもない流れ。
こんなこと恥ずかしくってするような人じゃないのに、友達から親まで総動員で知恵を絞ってセッティングした瞬間だったのに、ごめんねぇ、「げっ」とか言っちゃって。ウェイターさんとのヒミツの打ち合わせだって、「きっといつもの腹下し」なんて思っちゃってて。

指輪を発見した後、ここでシャンパンに指を入れてじゃぼじゃぼと指輪を取り出しちゃはしたないよな・・と思い、飲み干すまで放置。嬉し涙でありがとう、なんて言ったはいいけれども、そのあとに出てきた前菜をけろっと「おいしいねー!」なんて食べていたら、微妙な顔をしたアンドリューがやっと放った言葉は「・・ところで、返事は?」
わたしってば、返事すらせずに食事をしていたのでした。


毎年過ぎてから思い出していたこの日を、今年は過ぎる前に思い出したのは、実は先日レンタルで借りてきたスパイダーマン3のおかげ!(笑
映画を観ている途中、ふたりで「・・・あっ。あー!!そういえばそろそろ?そういえばあれって、5月1日じゃなかった!?」

うまいことその日は、私も彼も仕事が早く終わる日。スパイダーマンのおかげで、今年は何か美味しいものでも食べてお祝いすることができそうです。