〈川俳会〉ブログ

俳句を愛する人、この指とまれ。
四季の変遷を俳句で楽しんでいます。「吟行」もしていますよ。

拾い読み備忘録(44)

2016年02月11日 16時42分00秒 | 俳句
風あそぶ母子の髪やさくら餅
隅田公園の北隅に、言問団子と長命寺のさくら餅が相対峙している。花見客は、花など目に入らないような酔払いばかりではない。夫婦で樹下に座って、ほんとうに花を見上げながら、酒でなくウィスキーをゆっくり飲んでいる、そういうシャレた人もいる。酔っぱらってしまっては仕方がないが、酒を飲む人も飲まない人も、言問団子かさくら餅のいずれかを食べて帰るようである。
……・
(「隅田公園で」より)
「江東歳時記」石田波郷著 東京美術 昭和41年
                     富翁
コメント
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