〈川俳会〉ブログ

俳句を愛する人、この指とまれ。
四季の変遷を俳句で楽しんでいます。「吟行」もしていますよ。

拾い読み備忘録(40)

2016年02月07日 17時21分23秒 | 小説
…・そこで人間のあらゆる智識、あらゆる学問の根本を調べて見るのだね。一番正確だとしてある数学方面で、点だの線だのと云うものがある。どんなに細かくぽつんと打ったって点にはならない。どんなに細くすうっと引いたって線にはならない。どんなに好く削った板の縁も線にはなっていない。角も点になっていない。点と線は存在しない。例の意識した嘘だ。しかし点と線があるかのように考えなくては、幾何学は成り立たない。あるかのようにだね。コム・シイだね。自然科学はどうだ。物質と云うものでからが存在はしない。物質が元子から組み立てられていると云う。その元子も存在はしない。しかし、物質があって、元子から組み立ててあるかのように考えなくては、元子量の勘定が出来ないから化学は成り立たない。精神学の方面はどうだ。自由だの、霊魂不滅だの、義務だのは存在しない。その無いものを有るかのように考えなくては、倫理は成り立たない。理想と云っているものはそれだ。…・・
「かのように」森鴎外全集3 ちくま文庫 1995年
                         富翁
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久しぶりの新宿へ

2016年02月07日 11時50分03秒 | 川柳
昨年の大晦日に区役所前のカプセルホテルで一泊しました。外国人がとても多くて驚きました。
サウナ付き、風呂付、自販機付き。3900円なのでした。安い! それ以来です。

半蔵門 地下鉄渋谷で 乗り換えます
副都心 地下鉄そのまま 伊勢丹へ
紀伊国屋 地表の入り口 待ち合わせ
同人誌 編集会議で 待ち合わせ
何を語る 現代文学 不毛なり
わたくしが 32歳の頃に 読んだもの
増田みず子 シングルセルは 懐かしや
小川洋子 ドミトリー再読 さてどうなるか
安楽
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