ザンテルリンクがベルリン響を振った79年の演奏で、確かクック全曲盤としては、オーマンディ、モリスに次ぐ比較的早い時期のものだと思われる(私がクック全曲盤を最初にCDで購入したのがこれだった....というか当初これしかなかったような気がする)。の私はモリス盤は聴いたことがないのだけれど、良くも悪しくも「ワールドプレミア的な演奏」だったオーマンディと比べると、おそらく作品に対する解釈に確固としたものがあったのだろう、マーラー的な雰囲気はよく出てるし、演奏自体も非常に入念で、さすがに年季の入った東欧の指揮者違うという感じが強くするパフォーマンスになっている。とにかく重厚で辛口なマーラーであり、昨日とりあげたシャイーとはあらゆる意味で対照的といっていいかもしれない。
例えば、第1楽章の中盤で突如大音響で現れる不協和音の部分など、あの場面の青天の霹靂的なショッキングさは、数あるクック全曲盤の中でも随一のドラマチックさといえる。ちょっとタメた感じでジャーンとあの不協和音が登場する様は怖くなるほどだ(これに比べるとオーマンディはさらりと流しているのがよくわかる)。また、中間の3つの楽章も鋭角的なリズム、シニカルな雰囲気などを、意図的に増幅しているようでもあり、ある意味で非常にわかりやすい演奏にもなっている。また、第4楽章の結末から何度か登場する、これまた衝撃的な大太鼓のショットのえぐるような感じは前述の不協和音の部分と同様、数ある全曲盤の中でも非常にドラマチックな効果を上げている。
ともあれ、全体にリズムが立ち、鋭いアクセントが印象的な演奏で、オーマンディのそれにあったプレーンであるが故の物足りなさをそのまま解消したような趣があり、個人的には気に入っている演奏のひとつとなっている。
例えば、第1楽章の中盤で突如大音響で現れる不協和音の部分など、あの場面の青天の霹靂的なショッキングさは、数あるクック全曲盤の中でも随一のドラマチックさといえる。ちょっとタメた感じでジャーンとあの不協和音が登場する様は怖くなるほどだ(これに比べるとオーマンディはさらりと流しているのがよくわかる)。また、中間の3つの楽章も鋭角的なリズム、シニカルな雰囲気などを、意図的に増幅しているようでもあり、ある意味で非常にわかりやすい演奏にもなっている。また、第4楽章の結末から何度か登場する、これまた衝撃的な大太鼓のショットのえぐるような感じは前述の不協和音の部分と同様、数ある全曲盤の中でも非常にドラマチックな効果を上げている。
ともあれ、全体にリズムが立ち、鋭いアクセントが印象的な演奏で、オーマンディのそれにあったプレーンであるが故の物足りなさをそのまま解消したような趣があり、個人的には気に入っている演奏のひとつとなっている。
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