市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

議会質問で夜間保育について取り上げました

2021-10-04 | 子ども
夜間保育は残業や深夜勤務など夜間働く保護者のための保育サービスで、制度として成立したのは今から40年前です。
当時、深夜に留守番をさせられていた子どもが火事で亡くなったり、認可外のベビーホテルで子どもが事故死したりするなど、痛ましい事件が立て続けに起きたことがきっかけでした。

しかし、今も認可施設は県内では松戸市の1カ所のみ。
認可外も、公表されている施設は17カ所しかありません。そのうちの2カ所が市原市内にあります。

全国的に、これまで行政が夜間保育サービスに後ろ向きだった主な理由は、
「子どもの成長や発達に良くない」との偏見があったためと言われています。
(もちろん大学の研究機関によって、保育の時間帯は子どもの育ちに影響しないということが証明されています)
さらに近年は待機児童の解消が優先されていて、表に出ないニーズや保育の質の向上は後回しになっていたことも否定できないでしょう。

夜間保育の利用者は、不規則な勤務形態の方、飲食店などの経営者や従業員、会社員など、背景は様々。
何よりも、ひとり親や貧困、外国籍の家庭など、手厚いケアや配慮を必要とする方々のセーフティーネットの役割を果たしています。

私がこの問題を取り上げたきっかけは、一人の夜勤をされている看護師さんからのご相談でした。
夫が単身赴任となり、祖父母は高齢で体調が良くないので頼れない。
院内保育はあるけれど夜間は行っていない。
看護師不足で夜勤免除も難しい。
でも、今の仕事にやりがいを感じているので、なんとか続けたい、と。
市に相談しても「夜間保育のことはわからないので自分で探して下さい」と言われた、とのことでした。

この訴えを聞いて、私もハッとしました。
今まで、どうしてこの問題に気付かなかったのだろうと。

現実に社会は24時間稼働していて、女性の社会進出も急激に進んでいます。
夜間保育のニーズは決して少なくないはずなのに、ほとんど表に出てこないのです。
認可外施設で夜間だと、保育料も高額です。
おそらく、子どもを家に置いて仕事をするか、仕事をあきらめるか、のどちらかが多いのでしょう。
根底には、子どもを夜間預けるなんて・・・という「後ろめたさ」感もあるかのもしれません。

行政は基本的に「ニーズが無ければ動かない」という考えです。
(あっても見えないか、見ようとしないか??)
通り一遍の調査ではなく、夜間働く保護者の想いを丁寧に聞き取ってほしいのです。
昼だろうと夜だろうと、質の高い保育を提供して保護者の子育てを支えるのは、行政の責務だと思います。

質問にあたって参考にした本。


その他、県内のいくつかの施設の方からお話を伺いました。大変お世話になりました!


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