市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

政治家の「話す力」と「聞く力」

2017-05-26 | 日々のあれこれ
政治家の失言・暴言が世間を賑わすことが多い昨今。
少し前の新聞で、自民党の重鎮議員が自身が所属する派閥の総会で
「発言時は6つの『た』を心得よ」
と戒めた、という記事を目にしました。

政治家が発言時に気を付ける6つの「た」
1.相手の立場
2.多人数の前
3.他人の批判
4.たとえ話(誤解されやすい)
5.旅先での選挙応援など(つい口が軽くなって滑る)
6.自分が正しいと思っていること

なるほど示唆に富んでいて参考になりますが、これを全部完璧にこなせる政治家って、どのくらいいるんでしょうね(^^ゞ。
言葉を操るのは政治家の本分と言われますが、逆にこれを気にしすぎて伝えたいことも伝えられなくなるとすれば、それこそ本末転倒というものです。
辞任した復興大臣のような暴言は言語道断ですが、
「全員に分かってくれとは言わない。聞いている10人のうち一人でも二人でも理解してくれればいい」という気持ちで、本音をぶつけることができる度量も政治家には必要ではないかと思います。

ただ、6つの「た」のうち、私が最も気を付けなければならないと思っているのが、6番目の「自分が正しいと思っていること」。

昨年、市原市版事業仕分けでコーディネーターを務めてくださった構想日本の伊藤伸氏が、ブログでこんな風におっしゃっています。

************
・・・勉強会などで議論を聞いていると、以下のような人たちがいる。

・相手が言っていることと噛み合わず、「持論」を展開するだけの人
・質問を求めているのに、主張だけをだらだらと述べて、最後に「今の意見についてどう思うか?」と付け足し程度の質問をする人
・議論していたポイントとはまったく違うところの質問や、さっき他の人が聞いたことを繰り返し聞く人(他人の話を聞いていない)

誤解を恐れずに属性でカテゴライズすると、政治家にそういう人が多い。
(略)
政治家は有権者に対して情報を発信することが重要な役割であるから、仕方ないという言い方もできるのかもしれないが、情報発信さえすれば、整理もせず受信者のニーズがわからなくても良いということには当然ならない。
自省も込めて言えば、政治や行政の世界にいる人は、情報を発信することこそが重要と勘違いし、自己満足な発信になっているように感じる。
(略)
「ニュートラルに聞くこと」
これは意外に難しい。主張を持っている人ほど、聞くときには自分の考えのバイアスがかかり、そこから本質にたどり着くのは難しいことも多いと感じる。
・・・
*************

自分の考えが正しいという想いが強いときほど、冷静になって自分を客観視する。そして相手の主張に耳を傾ける。そのうえで合意点を見出していく。
これは民主主義の基本原理ですものね。私も肝に銘じたいと思います。

実は政治家は「話す力」以上に「聞く力」が重要なのではないか・・・と思うことが多い、今日この頃です。


写真は、先日久しぶりに訪れた、飯給駅「世界一大きなトイレ」。

皆さんの応援が励みになっています


千葉県市原市ランキング