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いつでも君のこと好きだったよ

母が来た

2024-05-04 20:07:09 | 日記
 きのう、母がうちに来てくれた。

 ずっと前から花の季節に来たいと言っていたから、だったのだけど、私が想像していた以上に足腰が弱っていて、施設内ではスタッフに手をつないでもらったら、杖をつきながらすいすい歩いているのに、やはり外へでると怖いみたい。

 GW中だったけど、9時に施設へ迎えに行ったのがよかったのか(6時半に起きて7時すぎに家をでた)道路はそんなに混んでいなかった。実家にも寄ってから施設へ行って、母を乗せてうちに着いたのは10時半だった。

 うちに着いて、車を降りて花を見せてあげようと思ったら、花には目もくれずに「私、なんだか歩きにくくて、ふらふらするわ。早く家に入りたい」というので、すぐに家に入った。ハゴロモジャスミンはがんばって雨にも負けずに咲いていたのに。

 それから水無月と届いたばかりの新茶を淹れてゆっくり休憩。

 施設のスタッフがお腹を壊し気味と伝えてくれていたので、お昼は少しにする。お昼ご飯を作っているあいだに、栗原はるみのお料理本を渡して「これ読んで待ってて」と言うと、母はとても嬉しそうに本をめくっていた。なんだか昔の本好きの母がいて嬉しかった。

 お昼ご飯はちいさなおにぎり1個、卵焼き、かぼちゃの煮物、ポテトサラダ、ワカメと玉ねぎのお味噌汁。母はちゃんとお箸を使って、上手に食べていた。お味噌汁もこぼしてもいいように膝にタオルを置いていたけれど、ちっとも汚さなかった。施設ではスプーンで食べているのかな。お箸が上手に使えるなぁ。

 ピアノを見つけて「わたし、弾きたいわ」というので(弾いたのを見たことがない)、「どうぞ」とピアノの蓋をあけるとおじけづいて、「あんた、なにか弾いてよ」と言われ、私ももう何十年も弾いてないけどと思いつつ、LongLongAgoを弾いたら、小さくくちずさんだあと、「うまいじゃない」と褒められた。エリーゼのためにの最初の部分と、きらきら星を続けて弾いた。母はきらきら星も歌ってくれた。

 デザートにりんご食べる?きいたら食べるという。でもあんまり食べたらまたお腹こわすかなぁと思ったので、「じゃあ、3人で半分だけ食べようか」と言ったら、「あら、3人で半分じゃ少ないわ」と言うので驚いた。母は長年経理をやっていたので計算が速いのだ。そこは衰えていない。

 どう返事しようかと迷っていたら、

 「でも、お父さんが帰ってきたら食べてもらうから残しておこうか」

 と、思いがけず母が父のことを気遣うのを聞いて泣きそうになった。

 「うん、そうだね、食べてもらおうね」といって私は半分を3つに切ってさらに母の分は小さいサイズに切ってだしたらとてもおいしそうに食べた。本当に甘い林檎だった。

 2016年の秋に、両親と私たち家族で伊根町へ旅行したときの写真集を実家から持ち帰ってきたのでそれを見せると、「お父さん、若いわね」「お母さんも、若いよ」「みんな若いね」といって笑った。

 そのあと少しだけ外へでて花を見て、きれいねぇと喜んでくれたのでああよかったなぁと思う。

 そして、ゆっくりお茶を飲んで、帰り支度。16時半に施設に送り届けた。

 帰り際に「私は帰らないよ」といったり、施設へ送ったときには「私、誰といたらいいの?」と不安そうにしていたので、「スタッフさんがいてくれはるから大丈夫よ」と答えたら、スタッフさんと手をつなぎながら施設の奥へ小さくなっていった。ちょっと疲れて混乱させたかな。

 ほんとうは母に花を見てもらいたい、喜んでもらいたいと思って企画したことだったけど、結局は私が楽しかった。元気な母と過ごせた。まだまだ母らしいところを発見できた。

 お母さん、おつかれさま。ありがとう。
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