湘南徒然草

湘南に生まれ、育ち、この土地を愛し、家庭を持ち、子育てに追われ、重税に耐える一人の男の呟き。

「眠り猫」の意味

2017-10-08 17:43:39 | Weblog
今日は、都内のお寺で、叔父の法事がありました
父や私に代わり、妻が出席してくれました

体調を崩して以来
こうしたお付き合いは、妻が代行してくれるので
今では妻の方が、親戚関係では”顔”です
私は、仕事も多忙ですから
これが一番いいと思っています

ところで、先程帰宅した妻から聞いた話です
本日の法事の、お坊さんの御法話です
日光東照宮の「眠り猫」にまつわる話です

東照宮の有名な「眠り猫」は
実は、眠っているのではなく
薄目を開けているのだそうです
そして、近くには雀が描かれているのです

この度の東照宮の大改修により
「眠り猫」は本来の姿である

”薄めを開けた形状”

に戻されたのですが
これに反発する声が大きく

”目を閉じた形状”

に、戻されてしいました

”猫”が意味するのは猫科の王者”虎”です
”虎”が意味するのは、言わずと知れた徳川家康です
東照宮に祭られた東照大権現・徳川家康です
家康は寅年、寅の月、寅の日、寅の刻生まれと言われています

猫は雀が近くにいるのを知っていても襲いません
”雀”は民衆を意味し”猫”である権力者・徳川家康は
民衆を制圧する力を有しながらも、それを行使しないのです
”猫”は、眠っているのではなく、眠ったふりをしているのです

「眠り猫」に関する謂われは、忘れられてしまったのです
こうした神社仏閣に伝わる謂われは
明治維新の時の廃仏毀釈によって、忘れ去られたそうです
多くの仏像が破壊された時に
それらにまつわる謂われも失われたのです

平成の大改修により
日光東照宮は見事に蘇りました
しかし、いくら物理的に、見事に蘇っても
その精神を忘れてしまうなら

”片手落ちの改修”

と言うしかありません
関係者に再考を求める次第です
コメント (1)
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