北朝鮮の核実験の話題で世界が騒然としている。と思っていたら案の定、この話を危機管理に結び付けてやたら物騒な発言をするやからが目に付きだした。自民党の中川政調会長が「核保有の議論はあっていい」と発言した。どういう意図かわからないがやはり政府要人(あまりそう思いたくはないが)の発言というものはもっと慎重を記すべきだろう。一時の感情に任せて勢いだけで発言をすると後で取り返しのつかないことになる。ましてやこれだけ情報伝達のツールが進歩した時代だ。ちょっとした発言があっという間に世界に配信される。アメリカや中国にとっても日本の核武装というのは”悪夢”なのではないか。それが功を奏してかアメリカからは早速、ライス国務長官が飛んできて「核の傘で日本を守る」旨の発言をしているが、内心は警戒感を持ったかもしれないし、もともと中国は日本の軍事大国化を警戒している。そうでなくとも前の総理大臣のせいですっかり関係が冷え切っているのだから、火に油を注ぐことにもなりかねない。 やはり言い古されてはいるけれどこの日本は地球上で唯一、核兵器の惨禍を受けた国として核廃絶のために世界的な世論をリードしていかなければならない立場にあるのではないか。議論すること自体は思考停止に陥らないためにも必要なことだと思う。観念的にならずに誰にも気兼ねすることなく、とことん話し合う土壌こそが民主主義の基本だと思う。が、それにしてもこの北朝鮮という国は自分たちの要求が受け入れられないと声を荒げたり、それでもだめなら飛び道具(核ミサイル)をちらつかせるという、まことに厄介な存在だ。なかなか自分の言いたいことを受け入れてもらえないから、どうしてもいじけて殻に閉じこもろうとする。閉じこもっているうちは人畜無害だけれど段々、自暴自棄気味になってきて回りに対して攻撃的になってくる。 地球を学校のクラスにたとえるなら地球クラスの厄介者というところか?しかし、いつまで厄介者であり続けるのだろうか?それとも厄介者ではなく、ひきこもりを続けてクラスの誰とも口を聞くこともなく過ごしていくのだろうか。北朝鮮を見るにつけ、いじめや教育の問題と似ているところがあると思う。なんだかクラス全体で寄ってたかって弱いくせに虚勢を張っている生意気なクラスメートをいじめているような感じがする。アメリカ番長の堪忍袋が切れてボコボコにされるかもしれない。評論家が言っていたけれどこれは一種のチキンレースだという。アメリカ番長としても今度だけはメンツにかけて、このチキンレースには負けられないだろう。こんなレースは願い下げにしてほしいが最初に折れたほうが負けだ。しばらくは胃がキリキリしそうな神経戦が続くだろう。いじめられるほうにも大きな問題があるがこんなときは目いっぱいの愛情を注ぐ(太陽政策)のがいいのか、それとも強烈な北風をふかしてやる(北風政策)のがいいのか。意見の分かれるところだろう。どうやら北風派のほうが大勢を占めそうな勢いだが、危機に際して”漁夫の利”を得ようとするようなおろかなことはやめてほしい。
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