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日本の停滞時代の始まり

2018-11-02 14:19:43 | 日記
  1971年だったかもしれない。まだ歴史的な検証はできないので、僕の説にしか過ぎないが。


  先に書いた「今の日本に高齢者恋愛が増えている一因推察」にも書いた通り、大体、1930年から50年の間に生まれた世代の人たちは戦後憲法と恋愛を尊重し、政治にも深い関心を持ち、盛んに議論もしました。1968年から70年に掛けての僕の中学時代、若者たちが真剣に憲法と政治を議論し、日本と世界を非常に心配したのをはっきり覚えています。僕も一緒に青春しているみたいで、楽しかったです。また、若い男女は活発に心を通わせ、好きになりました。人間だから相性があり、振られた方も当然いましたが、一時的には落ち込んでも、すぐ立ち直った。そのエネルギーの強さに僕も感心していたものです。


  でも、僕が高校生になった71年から急に若者の雰囲気は変わりました。高校時代、僕の家に来て英語などを教えて下さった学生ボランティアの方がいましたが、その人は「今の日本の大学はどこでも、学生たちは下らない冗談ばかり言っている。政治を熱く語った全学連が2年前くらいまでいたとはウソみたいだ。君は政治や世界の事に関心を持っている。君の方がよっぽど大学生らしい」と言って、呆れていたわけです。また、旺文社の高校生向け雑誌にも、若者の無気力化の影響を受けて、高校生たちも次第に無気力・無関心みたいになっていった事も取り上げられていました。雰囲気が高校生や中学生にも伝わっていたようですね。世代の別なく、特に憲法に無関心になり、その結果、政治にも無関心に。度重なる政治家の汚職が輪を掛け、ひどくなり、その頃から各選挙の投票率が少しずつ下がっていったようです。また、当時流行った「神田川」みたいな流行歌のように、男女間も相手に優しさを求めるものに変化していった。熱い恋はその時点で少なくなりました。男女に限らず、他人に優しさを求める事はそのまま甘えにもなりますね。「白け」という言葉も流行った。

  70年代後半から僕は同世代・近世代の若者たちと多く付き合うようになりましたが、どういうわけか、法学部の人たち含めて、憲法や法律の事を語りません。各身障施設やハンセン氏病療養所に行っても。児童関係の場でも。それゆえ、僕は法学部の者ではない事もあり、それらに憲法や法律が大事である事も気が付きませんでした。(後年、放送大学などで法律関係も学び、福祉の基礎は憲法の三本柱の一つの「基本的人権」であり、他にも憲法の至る所が大切である事に気が付いたが)。施設や療養所に行き、単に友だちになり、その事を世間に広めれば良いと考えた人たちとかもいたわけです。また、一般の傾向として、その頃の男女交際はサークルなどで知り合い、一緒に飲んだりして仲良くなり、生まれてくる子供の教育などの事を話し合いながら、結婚イメージを作り、結婚するというものに変化した。かつての熱い恋愛は影を潜めました。若者から次第に人間のスケールが小さくなりました。何かの会も多く作られ、仲間意識を求めるようにも。その場合、目が仲間内にしか行かないわけだから、各自が非常に狭くもなりますね。その状況をうまく利用して、松本智津夫という人は麻原を名乗り、オウム真理教を作っていったようです。80年代、90年代とますます内向きになる人たちが世代の別なく、増えていった。21世紀になっても、憲法論議が活発になったり、恋愛が多くなることはまだありません。恋愛はなくても、人は性欲は持つ。それ故にアダルト社会にもなる。愛なき性欲解消を求めて。簡単なメカニズムです。また、恋愛が少ない状態なのに、学校では性教育を行なう。ならば、アダルトの低年齢化にもなりますよ。

  流れを見ると、どうも71年あたりから風向きが変わったように思います。それが経済という具体的な事に現れたのが1989年ごろ。その頃を基準に「失われた〇〇年」と言われていますが、僕はもっと早いと見ています。

  憲法と恋愛レスの日本。このままではダメだと思いました。書ける事から、子供向け文にもその2つを盛り込もうと。とは言え、子供向けに憲法の事を書く事は難しい。書くにしてもまだ時間がかかるかもしれません。でも、「男女の思いやり」など、恋愛の基礎ならば、小学生向けにも今の僕でも書けるから、書いたわけです。遅くなっても、憲法関係も子供向けに書きたいと思っています。とにかく、何もしなければ、社会はこのままで良いという事になりますからね。


追伸として付け加えれば、日本人が再びかつての活気を取り戻せば、その間の反省と教訓も出てくるだろうから、マイナスにはならないはず。それ故に「停滞」という言葉を使いました。

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