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今日の筆洗

2018年07月05日 | Weblog
藤子・F・不二雄さんの「ドラえもん」が四次元ポケットから取り出す数々の秘密道具の中でも、「コンピューターペンシル」がとりわけ欲しかった子どもたちは多いかもしれない▼このペン型の道具さえ手にすれば、勉強しなくてもすむ。試験の時、自分で考えなくても、正しい解答を勝手にスラスラ書いてくれる。これをジャイアンがのび太から取り上げ、試験で使い、百点満点を取るのだが、答案を見た父親は喜ぶどころか、こっぴどく叱る。「できの悪いのはしかたないとして不正だけはするなと教えてきたはずだぞ!」。立派な教育であり、子への愛情であろう▼ジャイアンのおとうさんとは正反対にこの父親は、不正をしてでも、わが子を大学に合格させたかったのか。東京地検特捜部はきのう、文部科学省の科学技術・学術政策局長を受託収賄の容疑で逮捕した▼この局長、自分の子どもを大学に合格させてもらう見返りとして、この大学を文科省の支援事業の対象とするよう取りはからったとみられている▼必死に勉強している受験生やその親からすれば、はらわたが煮えくり返る話だろう。教育行政を担う文科省の局長が不正という秘密道具を使って裏口入学に手を染めた▼合格が親の不正の結果と知れば、どれほど子どもが傷つくかがなぜ分からなかったか。その「子のために」は教育とも愛情とも決して呼べぬ。

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