百醜千拙草

何とかやっています

抱きつき研究

2019-06-20 | Weblog
いろいろ小さくやっておりますが、なかなか芽がでそうでない状態です。昨日は遠方の共同研究している人から面白そうなデータがやってきて、これで一発、一緒にグラントを書こうとの提案。相手は基礎分子生物、私は骨格系、ネタになる作ったマウスは生殖系異常があるかも、という段階ですが、グラントは「がん」の分野に出す予定です。さて、相手にしてもらえますかね?
その後、最近出たAAVを直接マウスに射った二本の論文遺伝子治療のtranslational research論文を読み、以前からぼんやりかんがえていたAAVでの体内遺伝子操作の実験を実際にやってみる気になりました。AAVの容量限界に技術的なブレークスルーが必要ですけど、それ以前にAAVでの遺伝子導入が目的とする組織に可能なのかという前提をクリアする必要があります。それで、一つのグループは比較的近所にいる筋肉と老化関連で派手に一流紙にバンバンと論文を出している有名ラボです。論文を読むと、彼らのサンプルを使い回せばよさそうだと思いつき、連絡してアイデアを話したら、共同研究という話となりました。

トランプべったりで自分では何もできないアベの外交を「抱きつき外交」と新聞が書いていましたが、私のこの数年の論文は、半分ぐらいは、有名研究ラボにリソースを融通してもらっており、さしづめ、抱きつき共同研究といった感じです。不思議なことに、抱きついてイヤだといわれたことはまずありません。きっと偉い人ほど、抱きつかれたいのではないか、と想像しています。
というわけで、これまで私は何人もの偉い人々に助けてもらっております。最初はメールでコンタクトをとるわけですが、彼らには共通点があると思います。メールへの反応が早く、簡潔で、大抵肯定的です。返事は数時間以内に三行以内で返ってきます。

ま、そんな感じで動き始めているのか、単に足掻いているだけなのか、わかりませんけど、忙しくはしております。この1年ぐらいやっていたことの中から、この数ヶ月以内になんらかのポジティブな展開がおこるような予感は多少はするのですけど、研究は水物ですからね。

さて話題転換。
日本の国民皆年金制度は戦中に戦争の費用調達のための方便として始まり、そもそもが全国民の老後のための福祉資金として長期的な計画などなかったわけで、国の経済が悪くなれば破綻するのは当然といえます。まして、高度成長期には日本国中にその資金を使って箱物を立てつまみ食いしてきたわけで、こうなることは30年前から明らかでした。失われた30年間、政府役人や政治家は、来るべき冬の時代に向けて、備えるのではなく、逆に高度成長期の遺産を私物化することばかりに血道をあげ、崩壊を早めました。それが明らかとなった現在、アベ政権のような売国政府がそれを何とかしようとする筈もなく、逆に、経済政策の大失敗を糊塗するために資金を株式博打につぎ込み、数年前には5兆円、つい最近は14兆円という巨額の損失を出しました。都合の悪い報告書はなかったことに閣議決定、こんな恥知らずの大馬鹿ものどもはみたことがない。
もちろんツケは国民へ。年金は今後も減り続け、支給年齢はずるずると引き上げられる。アベ政権が真面目にこの問題に取り組むという考えが全くないから、このままアベやあのチンピラヤクザにしか見えない財務大臣が居座れば、必ずそうなります。

今日のツイート。 

さすがに来月の参院選では、与党が大きく議席を減らすと予想されますが、第一次アベ政権の時のように、大きく参院選で惨敗して、自民党はアベをやめさせてほしいです。歴史が繰り返すのなら、多分そうなるでしょう。
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