百醜千拙草

何とかやっています

団結せよ

2011-12-30 | Weblog

先日の内田樹の研究室で、野田内閣の支持率の急激な低下の理由がわからない、とありました。劇的な支持率低下を見たいという国民の心理が支持率の低下をもたらした、とう仮説だそうですが、これはちょっと的ハズレではないでしょうか。

ドジョウの支持率の低下の理由は明快です。まずは、最初の支持率が高すぎたこと。ご祝儀点に加え、空きカンのような露骨な人事ではなく、組閣が派閥ではなく能力によって人材を配置したかのように見えたので、それを見た国民の期待が多少上がったという理由があると思います。その期待を裏切るのに大して時間はかかりませんでした。ドジョウが、腰を屈めてひたすら波風を立てないようにすることしか考えていない保身第一の無能男であったことがすぐにわかりました。加えて、財務省の操り人形である本性をあらわにして、APECに合わせてTPP交渉参加を表明し、さらに、消費税増税を「捨て石になってやりとげる」と言って、国民の神経を逆撫でました。ここまでやられたら、いくら大人しい日本国民もキレるでしょう。要するに、何か良いことをやってくれるかもしれない、という当初の期待を裏切ったばかりか、やって欲しくないこと、そしてやらないと約束したことをやろうとしている、という明らかな背徳によって支持率が落ちているのだと思います。国民は、もはや「劇的」な何かを見たい、とかいうようなノンビリしたことを言っている余裕はない、というのが現状ではないでしょうか。各地で行われている市民デモがそれを示しています。国民はすでに衆愚ではなく、理性的にこのドジョウを評価しており、そのドジョウではダメだという結論が、如実に支持率に反映されているということでしょう。このドジョウの支持率が今だに三割もあるほうが私はよっぽどおどろきです。

 

ところで、またまた、東京地検特捜があやしげなことをしているようです。今度は民主党の辻恵議員です。

民主党・辻恵衆議院議員が、弁護士として代理人を務める不動産会社への融資をめぐり、融資をした会社から損害賠償を求められていることがわかった。このトラブルをめぐっては、東京地検特捜部が関係者から任意で事情を聴いているが、辻議員は27日の会見で、「担保設定の契約もしておらず、事実無根だ」と反論した。

辻恵議員と言えば、本人も弁護士で、小沢氏の陸山会事件で検察司法を批判して、「司法のあり方を検証 提言する議員連盟」の事務局長をつとめており、小沢氏強制起訴になった「正体不明」の検察審査会事務局に説明要求したこともある、検察と司法の腐敗に厳しい目を向けている議員の一人です。この事件は、小沢氏の陸山会事件でのデタラメが暴露されて、すっかり犯罪組織であることが明らかになった地検特捜の、小沢裁判での失態を誤摩化そうとする目くらましではないのか、と思わされます。現職与党議員、しかも検察にとって都合の悪い人間を、特捜が税金を使って調査することは、異常なことであり、特捜がまた悪だくらみを企てている、と思わない人の方が今や少ないのではないでしょうか。事実、岩上さんの辻議員へのインタビューでも、

辻議員は一昨年の資金トラブルはむしろ自身が被害者であり、また既に清算済みの案件であるにもかかわらず、今になって特捜が動いているのは不可解であると指摘。また、検察のリークにより誤情報を流すマスコミの姿勢にも疑義を呈した。

そうです。

陸山会事件もそうでした。もし犯罪であっても時効となる寸前の5年も前の帳簿の書き方にイチャモンをつけて、現職与党の最大実力者をハメようとしました。辻議員の場合も、二年も前の話で決着のついている案件に対して、今頃になって、特捜が動いています。正直、特捜、そして行政官僚につける薬はありません。こういう怪しげなことを繰り返すとどういう結末になるかを想像するだけの知能がないのでしょう。

検察も含めた官僚組織だけに限りませんが、己とその身内の利益を最大優先するというのは、組織の本能だと思います。だから、役人や官僚組織に自浄作用を望むというのは、多分、無理な相談なのでしょう。理屈では、その腐敗を防ぐために三権が分立し、お互いを監視しあうはずなのですが、実際は選挙ごとにメンバーがかわる立法も司法も行政官僚に丸め込まれて、分立どころか連立して、官僚の国民搾取スキームに加担しているのが日本の現状です。ならば、このシステムを変えるには、三権連立以上の力を組織して、闘うしかないと思います。民主主義社会で、なぜ戦うことが必要なのか、昨日覗いた、阿久根市竹原前市長のブログ、「住民至上主義」にあった、しばらく前の東京FMでの対談の様子を一部転載します。

そもそも国家などというものは国民の総意で作るものではなくて、強盗して人殺しをして、結局たくさん人殺しをした人間たちが国を作り上げる。そしてその支配者たちが国民全体から自分たちを守るために公務員を組織する。そういうものなんですよ。その国家というものの基本的な当たり前の構造に対して、民主主義というのは異物なんですね。 

岸:つまりは民主主義は合わないと。 

竹原:合わないのではなくて、自然状態に対する挑戦なんです民主主義というのは。だから、国民全体の幸せを願おうとする社会にするためには、それに対して戦わなければいけないわけですよ。本来は民主主義だというのではなくて、人間、生き物のあり方として真っ向から反するありかたが実は民主主義なんです。 

岸:はい、じゃあ具体的にどんな 

竹原:だから戦う意識を持たなきゃいけない。その仕組みを知らなきゃいけないという事。それから、政治家というものは、役人と手をつなぐのではなく、役人組織を押さえるのが仕事なんだと、そういう認識を持ってもらう必要があります。

日本人は戦うことを避けようとしますが、戦うべき時には戦わねばならない、と私は最近、強く思うようになりました。若い時は、戦うことは良くないことだと思っていました。自分が突き回される時は、自分も知らないうちに人の権利を侵しているかも知れないのだから、じっと耐えるのが正しいのだ、と思っていました。きれいごとのようですが、仏教でも「忍辱」という言葉があります。マルクスは、資本主義社会は動物的な人間が支配する必然的社会であり、社会主義は、理性的人間による自由な社会を目指す試みだと言ったそうです。残念ながら、人間は、動物的なものを処理できずに、理性的で自由な社会を構築することに失敗しました。もちろん平和ボケしていた日本であっても、実は弱肉強食の資本主義社会でした。そして、日本の経済成長が止まって長らく経つ現代日本における強者とは、官僚組織という互助システムを作って、一般国民を搾取し続ける役人たちでしょう。富を創出せず、国民から富を吸い上げるだけの組織が、自己利益の増大だけを目指して制御不可能なレベルまで強大化しているのです。これで国が滅ばないわけがありません。「人民は弱し、官吏は強し」ですが、もうコレでは遠からず日本全体が滅ぶでしょう。

どうすればよいのでしょうか。幸い、江戸時代に一揆をするのと違って、現代の日本は「民主主義の法治国家」という建前があります。その建前のもとに国民が連帯し、官僚組織と戦う意志を強く表示すればよいと思います。国民が本当の敵を認識して団結すれば、政治家はその意志にそって動くようになります。

ドジョウや空きカン、かつての自民党の政治家は、国民の代表のフリをして、その実は、官僚のおんぶに抱っこで、逆に権力保持というニンジンを鼻先にぶら下げられて、国民を裏切り、役人の税金泥棒の一端を担いできました。ちょっと前には、ドジョウが3億の広告費を使って、「消費税増税」のための新聞広告を打ちました。いい加減にしろ、と言いたいですね。その3億は税金です。税金を使って、増税のための広告を出しました。景気が悪くて政府広報の広告収入に頼っているクズ新聞どもは、官僚の牛耳る政府の言うことに逆らえません。政府からその税金がもとの広告料をもらって、国民搾取のためのプロパガンダをたれ流します。マスコミも税金泥棒の一端を担いでいるというワケです。国民が収めた税金が、国民の更なる搾取のために使われています。これではまるで国民は、自分自身の墓穴を掘らされる囚人のようなものです。

その3億円広告で、ドジョウは消費税の増税は社会保障のためと口では言いながら、内部文書では、増税分の多くは社会保障以外に使われる予定であることがわかり、広告文句はまたまたドジョウお得意の二枚舌だったようです。

内部文書でバレバレ 何が「老後の安心」だ 2011年12月9日 ゲンダイネット

 「もし社会保障の財源確保が目的なら、消費税を目的税にするはず。一般会計から外して、特別会計にするのが当たり前です。目的税にしてしまえば、社会保障にしか使えませんからね。でも、財務省は絶対に認めない。目的税にしたら、自分たちの自由にならなくなるからです。消費税は税率を1%上げれば、確実に2兆6000億円の税収増になる打ち出の小槌。財務省が手放すはずがない。しかも、財務省は消費税を20%まで上げるつもりでいる。20%ならざっと52兆円の税収です」(霞が関事情通)

もうやめましょう。明るい気持ちで一年を終わりたかったのですが、結局、最後まで日本政府、役人、マスコミの悪口に終始してしまいました。二年前の政権交代の時には、日本はこれから良くなるのではないかと期待していました。逆にここまで酷い状況に落ち込むとは思いませんでした。その原因のかなりの部分が、行政官僚に責任があると思わざるを得ません。誰にでも自己保身能はあります。しかし、そのために権力を濫用し、都合の悪い人間を逮捕し、司法に介入し、民主主義法治国家の根幹を侵すようなことをするのは悪質極まりないです。これに打ち勝つには、国民が団結し、戦う意識を持つこと以外にないと思います。「絆」とかのきれいごとでなく、共通の民主主義の「敵」に対して、一般国民が、「連帯」し、「団結」することが必要なのだと思います。

再び、インターナショナルで、今年を終わりたいと思います。

立て飢えたる者よ いまぞ日は近し さめよ我が同胞 暁は来ぬ 暴虐の鎖 断つ日 旗は血に燃えて海をへだてつ 我ら腕結び行く いざ闘わん いざ奮い立て いざ インターナショナル我らがもの

 

追記。

「偏西風にのって」で紹介されていましたが、朝日新聞がまたゴミ記事(これが社説ですよ!)を刷り散らかしました。この新聞社は本当にクズの中のクズです。これを読んでも、まだ朝日を購読するという奇特な方がいるのでしょうか?管理人の方は笑い飛ばしていましたが、私は全然、笑えません。極めて悪質だと思います。

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今年の科学スキャンダル

2011-12-27 | Weblog

しばらく前、柳田先生のブログで酵母のSir2の長寿効果に関する反駁論文の話が取り上げられていました。私も、そのNature論文が出た時に少し感想を書きました。それで、ふと思い出したのが、老化に関心を持っていたかつての同僚が、10年以上も前に「酵母での老化の話はウソらしい」という話をしていたことでした。どうして今まで思い出さなかったのか不思議です。どうも当の研究室内部の人か実験を追試した人から間接的に聞いた話だったようで、データが再現できないというようなことを言っていたような気がします。当時、私は老化にも酵母遺伝学にも興味が無かったので、聞き流していて、その後すっかり忘れていました。この話が本当だとすると、Sir2の論文が怪しいというウワサはずっと前からあって、それが表面化して正されるのに10年以上もかかったということになります。私の分野にも怪しいデータを一流ジャーナルに連発する人がいます。さすがに複数の人がデータに再現性がないことを問題にしだし、しばらく前のNatureのゴシップ欄でも取り上げられていました。つい数ヶ月前、反駁論文も一流紙に出ました。さすがに最近は多少居心地悪そうにしているようです。これらの人はおそらく自分で手を動かして実験していないでしょうから、データの信頼性を肌で感じ取ることができないのだろうと思います。日本の検察ではないですが、下から上がってくるデータのうち、都合の良いのだけを選んで話を作り上げているのではないでしょうか。話ができてくると、イワシの頭も何とやら、自分でも妄想と現実の区別がつかなくなって、自分のついたウソを信じ込んでしまうのではないでしょうか。そうでなければそのデータをネタに会社まで作らないでしょう。

ところで、ウワサでは、日本では、国相手の裁判では、裁判官が国に都合の悪い判決を出すとその裁判官は出世できないのだそうです。一ランク出世すると年に400万円収入が上がるという話で、だから国に都合の悪い判決は滅多にでないのだという話です。研究でも、実際に実験をしているポスドクにも似たような心理があるでしょう。ポスドクもポジティブデータを得てインパクトの高い論文を出すことに将来がかかっているわけで、実験データの解釈などにバイアスがかかることもあるでしょう。PIも同様に論文にグラントや出世がかかっているわけですから、同様のインセンティブが働くでしょう。特に自分で手を動かさないPIだと、ポスドクレベルでのバイアスがかかっているかも知れないデータに更にバイアスをかけてしまう場合もあるでしょうし、場合によってはポスドクに積極的にプレッシャーをかけて欲しいデータを出させようとするPIもいるであろうことは想像に難くありません。

今年を振り返ると、Sir2ほどのインパクトはないものの、慢性疲労症候群(CFS)の原因がXMRVというウイルスだと報告した人のスキャンダルもありました。XMRVの「発見」はCFSの患者や研究者に大ブレークスルーと持ち上げらてたものの、ほどなく「XMRVは実験室レベルで進化したマウスウイルスの試料へのコンタミに過ぎず、CFSの原因とは考えられない」という結末に落ち着いて、この著者の人の転落は始まったようです。今では、実験ノートや材料を無断で持ち出したとして、解雇された前の施設から告訴されているという話も聞きました。あと、今年始め「ヒ素細菌」で世間を騒がせたNASAの研究者の人はどうなったのでしょうか?Scienceへの論文発表後、あらゆる方面からバッシングを受けて、確か職を変ったという話を聞いたような覚えがあります。

この手の下世話な話はやめましょう。ただ、教訓としては、ウソはいずればれ、誤りはいつか明らかになるということ、しかしそれには通常、随分長い時間がかかり、その間、騙されて時間や労力を浪費する被害者がいるということでしょうか。

昔の友人は、よく言っていました、「信じるものはハメられる」と。科学は方法的懐疑がその精神の根底ですから、ハイインパクト論文はとりあえず疑ってかかるのがスジですね。というよりは、Due Deligenceをしっかりするということでしょうか。この世界では、信じて騙されても誰も責任をとってくれないのも事実です。「騙される方がバカ」というわけです。騙されないためには、知識を持ち、自分の頭で考え、判断できる能力を養うことが必要です。

新聞とかマスコミにも言えますね。新聞は言うべき事の半分以上は言わず、言うべきでないウソを平気で書き立てますから、要注意です。新聞やマスコミついでにドジョウや政府や役人の言うことに騙されるのは、いまや騙される方が悪いと考えねばならない世の中です。他人や政府を信じられないこのような社会は極めて非効率的です。しかし、ここまで日本の社会が崩れてしまっては、仕方ありません。すでに弱肉強食の市場原理社会で、ごく一般の人間にとっても自分の身を自分で守れなければ喰われてしまう世の中になってきました。加えて政府や企業のウソにウソを塗り固めるやりかたが白日の元に晒されました。まさに信じるものは騙される世の中です。たまたまチラッと見た一般アメリカ人向けのインタビューでTIME氏の編集長代理の人が今年を振り返り、日本の地震について、「日本という国は極めて効率のよい国だったが、今回の原発事故で、杜撰な管理や隠蔽体質が露になった」というようなコメントをしていました。アメリカから遠巻きに見ている人間でさえ、日本政府や東電がウソを繰り返し、正しい情報を隠蔽し、鼻からみそ汁が吹き出すような「原発事故収束宣言」をしているのを見て、余りのデタラメさにあきれかえっているということです。今や世界の中の誰が、ドジョウや日本政府を信じますか?中国政府の方がやり方が露骨なだけまだマシでしょう。今、残っている希望は、来年そうそうドジョウの行き詰まりをみて、小沢新党が立ち上がり、受けてドジョウはヤケにやって解散総選挙となって民主党壊滅、そして小沢新党中心に連合与党を形成して新政権が発足する場合でしょうか。しかし、官僚どもがしつこく小沢裁判を引っぱるようであれば、本当に市民革命が必要なのかも知れません。モスクワでは反プーチン市民が12万人のデモを繰り広げました。エジプトではムバラク退陣後、早速反軍事政権デモがおこっているようです。ガダフィ後のリビアもそろそろ危ないでしょう。財政破綻している地中海三国、イタリア、スペイン、ギリシャも爆発寸前となっています。世界中がキナ臭くなってきました。日本も間もなく戦国時代に入ります。自分の身を自分で守るための少なくとも心の準備は必要でしょう。

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ポール支持上昇の意味

2011-12-23 | Weblog

共和党大統領候補指名予備選で、意外にもロン ポールが頑張っています。最近の話だとギングリッチと横並びのようです。ロン ポールも小沢氏同様、国民主権というあたり前のことを主張してきたために、権力を握る側から不利な扱いを受けてきました。ところが、ロムニー、ギングリッチという権力側が推したいと思っているであろう本命が、公開討論会などの発言などで、テレビに映れば映るほど欠点があらわになって、どうもアメリカ国民も彼らではダメだと思い始めたのではないかと思います。経済が苦しくなってくれば、アメリカ国民も生活のために必死にもなりますから、候補者の違いがわかるようになってきたのではないでしょうか。多分、権力者側はポール以外なら誰がなっても同じだと思っているでしょう。逆に言えばポールだけは大統領にさせたくないと考えていると思います。オバマはブッシュの悪政と経済低迷に嫌気がさしたアメリカ国民の反動にうまく乗って選ばれました。しかし、オバマ個人でできることは限られているわけで、結局、期待ほどの仕事はできず、下院は再び共和党に握られるねじれとなりました。共和党が政権を取り戻すチャンスなわけですが、出ているのがロムニーとかギングリッチというわけです。次の日本の選挙では民主党は歴史的惨敗を喫するでしょうが、かと言って、自民党の総裁や執行部の面々を見ると、自民党に投票したいという国民が増えるとは思えません。アメリカ大統領選も多分それに似たような感じなのではないでしょうか。ブッシュ-チェイニーのデタラメに辟易としたアメリカ国民は、ブッシュと同じような候補なら共和党に入れたくないと思っているでしょう。そこで有利になったのがティーパーティーよりのバックマンですが、彼女ではちょっと役不足、というわけで、ロン ポールに期待が集まってきているのではないでしょうか。

"Occupy movement"や日本の市民デモに見られるように、アメリカも日本も一般国民は、これ以上、権力を握っている側に搾取されるのは真っ平だと思っており、政治家を頼みにしているだけでは何一つ変らないということを実感しているのではないでしょうか。インターネットのおかげで、新聞やマスコミが一方的に流す権力側に都合のよい情報に頼らず、人々は多角的に情報を得ることができるようになり、その情報の質と量のレベルは飛躍的に増加しました。人々はより賢くなり、権力者の押し付けるオプション以外の選択をするようになってきました。意外なロン ポールの支持の上昇というのは、ハリウッド映画とフットボールですっかり愚民化したはずと権力側が侮っていた一般アメリカ人の意識が、実は結構高かったことを示しているのかも知れません。万が一、ポールが共和党の大統領候補になるようなことがあれば、それだけでも権力者にとっては脅威と感じるのではないかと思います。まだまだ、わかりませんが、ポールの支持がこれから上昇してくれば、これまでのようなマスコミ「黙殺」作戦だけではなく、積極的にスキャンダルを作ってネガティブキャンペーンを展開してくるかも知れません。76歳という年齢もあり、彼も今期が最後でしょうから、是非、頑張ってもらいたいと思います。ポール以外が共和党候補であれば、オバマにもう一期やらせた方がよいと思いますが、もしロン ポールが候補となれば、彼がどういう仕事をするか見てみたい気もします。ただ、税金ソースの金で生活している、アカデミアの研究者も含む人々は、ポールは緊縮財政を敷くでしょうから、辛い目に合いそうです。日本にとっては、ポールなら在日米軍を引き上げるか少なくともかなり縮小するでしょうから、喜ばしいと思います。

ところで、日本は北朝鮮の金総書記の死に際して、アメリカと同調して「弔意を示さない」ことにしたそうですね。ドジョウはわかりやすい、しかし、それにつけても情けない。あれだけ貧しい国である北朝鮮を「テロ国家」とみなして、危険を煽ってきたのはアメリカです。北朝鮮の総書記の死に「弔意を表さない」ことによって、日本は何か得をしますか?損ならするかも知れません。得をするのは朝鮮半島の緊張を演出しておきたいアメリカだけです。ドジョウは軟体動物でしたっけ?骨抜きなのか最初から骨などないのか。確信犯ですから言うだけ虚しいですが。一方、アメリカでは朝鮮半島の核危機問題に貢献したカーター元大統領が弔意を表明。この方はジョージアの田舎出身の「コネクション」のない人です。大統領を辞めてから活躍しましたが、大統領時代にパッとしなかったのは、ひょっとしたら現在、同じ様な出自のオバマが手足を縛られているのと同じ理由だったのかな、と想像したりします。いずれにしても、ドジョウは何かやればやるだけ国民の利益と日本の国益を損なうのだから、何もするな、と言いたいですね。関西ではこのような人間を「いらんことしー」と呼びます。この間の集まった聴衆の怒りに恐れをなして、ドタキャンした新橋での街頭演説、ドタキャンの後、怒った人々から、「逃げるな!」と怒声が飛び交い、「解散コール」が巻き起こったと聞きました。[ニコニコニュース (2011年12月19日(月)12時37分配信)  「逃げるな!」野田首相の街頭演説中止で新橋駅前は騒然]  どうせ逃げるのなら、そのまま泥にもぐって出てくるな、と思いますね。

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検察崩壊

2011-12-20 | Weblog

米議会で、イラン制裁強化法案が可決され、近く発効するようです。イラクへ「大量殺人兵器を作っている」とイチャモンをつけて侵攻し、殺戮を繰り返し、9年もの間メチャクチャをやった挙げ句にようやく撤退すると思ったら、今度はイランですか。イランが核開発を進めるのは、そもそもアメリカが横暴だからではないのでしょうかね。イランの大統領も、仇敵とはいえ、殺されたフセインの顔がちらついているでしょうし、これまでも反米の過激な言動を行っていますから、来るなら受けて立つと覚悟を決めていると思います。傲慢極まりないアメリカのそのやり方がこれからも通用すると思っていたら本当に痛い目に合うでしょう。第二次大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争、イラクなどなど、大っぴらに戦争をやったり、ウラでは南米の反政府ゲリラなどをコッソリ支援したり、とにかく世界中で戦争を仕掛けて、何十万という人間をその都度、殺しては、金儲けしてきたアメリカの汚いやり口は、世界中が知っています。知っている人は皆、ウンザリしています。

そのアメリカも来年の大統領選挙にむけて、共和党の大統領候補指名に向けての討論会が開かれてきました。討論会参加者の中では、今のところ、ギングリッチ、ロムニー、ポールの三人がトップ集団で、ペリー、バックマン、サントラムに差をつけているようですが、ポールはともかく、ギングリッチとロムニーでは、「世界の嫌われ者、アメリカ」の汚名を晴らす方向には行きそうにありません。また、唯一の女性候補のバックマンは、劣勢でのプレッシャーのせいかも知れませんけが、異常に攻撃的で感じが悪いです。ディベートでは、ミット ロムニーとニュート ギングリッチをまとめてニュート ロムニーと呼んで、立ち位置の違うこの二人を一緒くたに攻撃するという(本人は、賢いスピンを思いついたとでも思っているのでしょうが)無礼極まりないやり方で、すっかり鼻白んでしまいました。他人を攻撃する前に、福田前首相に弟子入りでもして、自分を客観的に見る訓練でもすればどうでしょうか。これでは逆効果でしょう。サラ ペイリンの方がまだまともに見える程です。

日本国内では、先週末、ちょっと笑える話が小沢氏の裁判でありました。例の村木さん事件で、証拠を捏造し、ムリヤリ村木さんを有罪にしようとしたことがバレて実刑を受けている前田元検事の小沢氏の裁判での証言です。この人も陸山会事件で大阪から応援としてやってきて、取り調べに関与しています。思うに、検察組織を守るために尻尾きりでスケープゴートにされたという検察への恨みもあるのでしょう。法廷で、検察のでたらめな取り調べを延々と批判した挙げ句、自分が裁判官なら小沢氏は無罪だ、と言ったらしいです。流石に、デタラメをやってきた検察内部の人間の弁ですから検察批判にも説得力があります。興味深いことに、このニュースを反小沢キャンペーンで捏造報道を繰り返してきた読売や産経がかなり大きく詳しく取り上げています。罪滅ぼしのつもりでしょうかね。一方、朝日はもうダメですね。

週末の「国会探検」では、「検察崩壊」というタイトルで一連の小沢氏失脚を狙った検察と自民党の暴走をまとめてありました。一部抜き書き。

 

田代検事は「合理的であれば調書に取り入れるが、合理的でない供述は入れない」と証言した。「合理的」とは検察のストーリーに合致した事を言う。つまり取調べとは真相を究明する事ではなく、検察のストーリーに都合の良い言質をつまむ事だと言ったのである。それなら取調べの意味はない。

そして田代検事は昨年5月に石川議員の取調べを行った際、実際のやり取りとは異なる架空の話を捜査報告書に書き入れた事を認めた

ところが前田氏も「検察の想定と違う内容は証拠にしない」と言うのである。つまり検察に都合の悪い証拠は検察によって「隠滅」されるのがこの組織では常識なのである。これは立派な犯罪ではないか。

国民の代表である政治家と「全面戦争する」と言うのは、国民主権を認めない組織がこの国に存在する事を意味している。その組織に都合の悪い証拠は隠滅される。これほどの感覚のズレを正すのに自己改革など到底無理な話である。行政権力を監視し、それを変える力は立法府にしかない。

 

検察も司法も腐りきっていて、自浄機能がないという意見には賛同します。行政権力に対して立法または司法が監視を行い、変えなければならないというのも理屈上はその通りです。しかし、今の民主党執行部、野党の顔を見れば、そりゃ無理だろうと思わざるを得ません。

一方、小沢公判で、検察のデタラメな取り調べの暴露や前田元検事の証言などを受けて、小沢氏は無罪は間違い無しで来年には総理大臣になる、というような希望的意見がネットでは見られます。しかし、この裁判が今だに行われているということからして、日本が如何に異常な国かを如実に示していると思います。マトモな国であれば、そもそもこの事件は裁判になったり、検察が強制捜査を入れたりする方がおかしいのです。マトモな裁判官であれば、とっくの昔に裁判は打ち切りになっているはずのものです。つまり、日本という国は、その権力が腐れに腐っている野蛮きわまりないキチガイ国家だということです。立法、司法が官僚にコントロールされているこの国で、マトモな裁判が行われると期待するのは楽観的すぎると思います。権力を握っている連中には法律も法強制組織も良識や倫理も無関係です。石川議員の有罪判決が全てを物語っています。マトモな裁判であれば有罪などありえないのに、ヘーキで有罪判決が出る国なのです。小沢氏は官僚組織にとっては脅威であり、小沢失脚は官僚組織の至上命題である以上、何が何でも有罪判決へともっていこうとするでしょう。この件で有罪にできなければ、別の事件を作って、マスコミを使っていつものようにスキャンダルをでっち上げてくると思います。

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今週の噴飯

2011-12-16 | Weblog

今の日本、余りに噴飯もののデタラメがまかり通っていて、ニュースを見ると本当に健康に悪いです。明らかなデタラメやゴマカシが平気でマスメディアに流れていて、それに対する批判がきかれません。記者クラブという差別サークルで権力側と一体になって、体制側に都合のよい話だけを無批判に垂れ流す大手マスコミの責任が大きいと思います。どんなに酷いウソも大声で何度も何度も言うと本当らしく聞こえてくるということでしょうか。言葉がありません。

今週のデタラメ#1は、これですかね。

「冷温停止状態」16日宣言へ  

核燃料がメルトスルーしてどうなっているかもわからないのに、何を言っているのでしょうか。国民をバカにするにもほどがあるというものです。

日本語版ウォールストリートジャーナルの記事では、

この発表は3月11日の大震災によって引き起こされたカオスに打ち勝ったことを意味するものになる。

とあります。外人記者の直訳日本語なのかも知れませんけど、バカも休み休み言え、というものです。

 

下は、報道の良心をまだ持っている数少ない新聞、東京新聞の記事の再転載です。

福島第一原発事故をめぐる政府や東京電力の記者会見では、しばしば珍妙な用語が飛び出す。「事故」と言えばいいのに「事象」が使われる。「老朽化」は「高経年化」、「汚染水」は「滞留水」に。「危険性を隠したがる原子力界の潜在意識の表れだ」と指摘する原子力の専門家もいる。ヘンテコな原子力用語を検証した。 (谷悠己)

まず、政府がしきりに使いたがる「冷温停止状態」。

「冷温停止」の本来の意味は、定期検査などで原発の運転を止め、密閉された原子炉の中で冷却水が沸騰していない安全な状態のことだ。

政府などは「状態」を加えた「冷温停止状態」という言葉をよく用いる。事故収束に向かっていることをアピールするためのようで、細野豪志原発事故担当相は「慎重な表現を使っている」と強調する。しかし、原子炉の密閉性が失われて高濃度汚染水が大量に建屋内に残っている現状は、「冷温停止」の状態とかけ離れている。

エダマメが福島原発が爆発した映像をみて、「爆発的事象」とゴマカシたのを思い出します。爆発に極めて似ているが爆発かどうかわからない、と言っているのでしょう。ひょっとしたら、この冴えない男はエダマメに似ているけど本当はエダマメ的官房長官状のソックリさんだったのかも知れません。「冷温停止状態」というのは、実態は冷温停止では全く無いということです。そういえば、われわれが「政府」と思っているものも単なる「政府状機関」に過ぎなかったようです。民主党政治というのも「政治的活動」に過ぎず、その実はママゴト遊びだったのが露呈していますからね。産地偽装、耐震偽装、粉飾決済などなど、ウソにまみれた世の中です。言葉でゴマカすことだけは長けてきた最近の日本、何が本物なのかわかりません。
もう一つ、中日新聞、核発電のコストについて。

政府のエネルギー・環境会議のコスト等検証委員会は13日、原子力の発電コストを最低でも従来試算より約5割高い1キロワット時当たり8・9円と算定し、廃炉や賠償費用を考慮すれば火力並みになるとの報告書案を示した。太陽光など再生可能エネルギーは、技術革新などでコストが大幅に低下すると指摘した。

 今回の試算では今後膨れ上がると想定される除染費用の一部が含まれていない。東京電力福島第1原発事故に伴う廃炉や賠償費用が確定すれば原発コストはさらに上昇し、火力の約10円と並ぶことがほぼ確実だ。

結局、原発は全然、安くもクリーンでもなく、深刻な環境や生物への悪影響を将来に渡って及ぼし続ける汚くて危険な技術で、一部の原発マフィアだけが得をする、3K(危険、汚い、高価)発電だということですね。これだけの事故を起こしておきながら、それを輸出するとかいっているバカ政府、今更ながらつける薬がありませんね。
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道具開発研究

2011-12-13 | Weblog

最近新たにアナウンスされたグラント募集を見つけ、来年の夏ぐらいを目処に応募したいと研究アイデアを考えています。グラントのテーマは私の分野とつながりがありますし、対象となっている加齢性疾患は極めて多いのに十分な治療法がないので、以前から多少興味は持っていました。基礎研究が進まない理由は、主には加齢性疾患であるために、よいマウスモデルがないこと(マウスでは疾患発症前に死んでしまうので)と、関連論文を見ていて思うことは、実験モデルのアセスメントが組織検査での主観的なスコアに頼っているという点ではないか、と考えています。私はその疾患に直接関係した研究はやっていませんので、その疾患そのものの研究を中心にするよりは、研究遂行の障害となっている技術的問題の解決に役立つような研究を主体にプロポーズしたらどうかと思っているところです。

昔、ゴールドラッシュの時に、一番儲けたのは金鉱を掘るためのツルハシやショベルなどの道具を売っていた会社だというような話がありましたが、私のアイデアもそれに近いようなものです。生命科学研究では、道具を開発するという仕事は余り評価されません。モノや方法を開発するよりも、何か生物学的に意義のある新たな発見するすることの方がはるかに価値が高いです。しかし、iPhoneもiPadも持っていない私でも、研究に関する新しいテクノロジーの話は大好きです。

昔、利根川さんが免疫細胞のDNAのsomatic recombinationを証明したときは、southern blotというDNA解析技術がなかったので、放射標識したプローブを制限酵素切断したゲノムDNAと液相で結合させた後、巨大なゲルで分離して、ゲルフラクションをシンチレーションカウンターでカウントした、という話を聞きました。southern blotの技術があれば、もっと簡単に、もっと早く、少ない資料で、より奇麗なデータが出たはずです。そう考えれば、単なる技術的な進歩に過ぎないsouthern blotが生命科学分野に与えた影響は測り知れません。PCR、RNAi、MALDI、ノックアウトなどなどノーベル賞になった技術的開発も無いわけではありませんが、研究技術がなければ研究そのものが成り立たないわけですから、もっと技術的開発の仕事も評価されて然るべきだと私は思っています。

技術開発と言えば、週末、京大がiPS細胞を使って血小板を作る技術を開発したというニュースがありました。これはかなり実用に近いのではないかと思います。化学療法などに伴う血小板減少はしばしばやっかいです。臨床で使われている血小板増加因子はITPなどの特殊な疾患に限られていますし、輸血用の血小板は高価な上、保存もききません。度重なる血小板輸血で血小板抗体ができてしまって、血小板輸血が無効になることも多く、昔は血小板抗体ができるのをできるだけ防ぐために、血小板輸血が必要になるとあらかじめ分かっている人には、特定のドナーの人からだけ血小板を分離して使うという負担の大きいことをしていました。血小板ならばiPS由来細胞を直接移植するわけではないので、移植細胞の癌化などの問題も少ないでしょう。iPS細胞バンクは、HLAタイピングを施して、各種のHLA型をあらかじめ決定した細胞を取り揃えて、臨床応用を目指そうとしているようですが、この血小板作成技術が進めば、iPS細胞バンクを利用して、患者さんに適合したHLA型をもつ血小板をタイムリーに安定供給することが可能になるかも知れません。この技術が確立して、iPSが臨床応用などで実際に大きく役立てばノーベル賞の可能性が近づくと思います。

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広がる放射能汚染

2011-12-06 | Weblog

ナンダカンダと忙しい年の瀬です。大地震と原発事故からもう9ヶ月余りも経ったのがウソのようです。原発心配です。誰もメルトスルーした核燃料の正確な情報は知らず、ただ放射性物質はまだまだ飛散し続けている状況のようで、放射能汚染された食料があちこちで見つかって毎日のように問題になっています。意図的に汚染された食材を誤摩化して流通させる業者による二次的人災の部分も大きいようです。BLOGOSに次のような話がありました。あらためて言うような話ではないかも知れませんが、日本の食にすでに安心はないということですね。

日本でも今は、産地を偽装して売るということになってます。福島の海産物が夜に名古屋まで運ばれていって、名古屋の市場で安い値段で卸されて業者が買い付けして、関西圏に出回っているということが実際に行われているようです。それは噂としてではなく、実際にやってる人の親戚から聞いた話です。これからは食べ物によって、福島だけでなく日本中がくまなく汚染される事態になりつつあります。

一回限りのことではなくて、仕事としてやってる

「非常に安い」ということを聞きつけて、(被災地の産品だと)分っている人達が買い付けにくるようですね。

それにしても、あきれかえるのは東電と政府がつき続けてきたウソですね。最初からわかっていた状況を、直ちに影響はないとか、メルトダウンしている証拠はないとか散々、言ってきたくせに、最近になってホトボリが冷めたとでも思ったのか、少しずつウソを訂正し出しました。この9ヶ月もの間、国民を被曝させ続け、放射能汚染した食材を流通させてきた政府と東電こそがウソの情報を故意に流して「風評被害」を引き起こした当事者です。日本は国家としての体をなしていない、と人々はよく言いますが、全くその通りです。

 

そんな中で明るいニュースは、鈴木宗男さんの仮釈放でしょうか。この人も外務省の内紛に絡んでコイズミ政権に国策捜査で、嵌められましたが、気力は衰えず、出所後そのまま記者会見へ直行しました。この方の言うことは大変マトモです。政策的にも理の通っていますし、何より言葉に誠実さが感じられます。無理が通れば道理が引っ込むわけで、今では、マトモな人間が検察や司法を含む官僚組織とマスコミにデタラメなリンチを加えられてきた一方で、恥知らずの空きカン、ドジョウ、悪徳弁護士やマエハラ氏らは、官僚どもにすり寄って、国と国民を売り払おうとしています。

悪口は控えるはずでした。やめます。

鈴木氏が会見で次のように言っていました。

 苦難を乗り越えるには3つ必要だと思いました。一つは筋を通す信念です。ブレないで生きる。もう一つは一人では生きていけない。家族、知人友人、仲間が必要だと思いました。家族は「天の配剤だと思って体に気をつけて頑張れ」と家内や娘から応援をもらいました。松山千春さんら多くの後援者からも「信じてるから頑張れ」と言ってくれました。3つ目は、ご先祖様を含めて万物に支えられてるなという思いを改めて思いました。

あたり前のように聞こえますが、実際に苦難を乗り越えてきた人の実感から出てきた重みのある言葉だと思うので、書き留めておきたいと思います。

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財務省の捨て石?

2011-12-06 | Weblog

選挙では、プーチンの統一ロシア党は過半数割れ、プーチンの中央集権、独裁政治が嫌われ始めたのでしょうか。強いロシアを標榜し、大統領二期目では7割の国民が支持したプーチンのやり方もそろそろ潮時ということでしょう。驕れるものは久しからずですね。遠からず国政に出てきて総理をやりたいと考えているであろう新大阪市長もプーチンを他山の石としてもらいたいと思います。

さて、ドジョウがいよいよ財務省の操り人形としての本性をむき出しにして消費税増税に前のめりになってきました。消費税は増税すれば、景気悪化をよんで所得税収と法人税収の低下を招き、全体としては結局減収となる上、冷え込んだ消費が長期にわたるデフレを引き起こす、というのは、橋本内閣の時に学んだのではなかったのでしたっけ。

思うに、財務省官僚は、消費税だったら貧乏人からでも取り上げられる、所得税や法人税が不景気でどんどん落ち込んでも、生活に必要な経済活動は必ず行われるので、消費税の税収はそれほど落ち込まない、そう考えているのでしょう。事実、過去10年間をみても、所得税は右肩下がりですが消費税の税収は安定してます。一方、消費税増税がもたらす一般国民への影響は深刻です。生活は相対的に苦しくなります。所得の少ない人ほど強いダメージを受けることになります。自然と景気は後退し、したがって所得は減少し、サラリーマンはリストラされ、会社は倒産するでしょう。一般国民の生活が犠牲になっても、得をする(損をしない)のは、税金を分配する政府と官僚でしょう。社会保障との一体改革とか言って、消費税の税収を年金や福祉に使うという建前ですが、本音は、所得税や法人税よりもより安定した税収が見込める消費税をガッチリ取って、まずは最初に自分たちで分け合いたい、そして残った分があれば国民の社会保障に回せばよい、と思っているのでしょう。

空きカンが経済音痴だったのは有名な話ですが、このドジョウはどうなのか。消費税を上げたら税収が上がって復興も進んで、財政も改善する、と本気で考えているおめでたい人は、ごく少数でしょう。この人もバカではないでしょうから、増税したら国民生活はますます困窮し、自分の支持率もますます低下するのはわかっているはずです。誰かに脅されているか、操られているとしか思えません。振り返れば、アホウ政権で増税をマニフェストで謳って自民は惨敗し、消費税増税封印をマニフェストに上げた鳩山-小沢民主党が総選挙を取りました。その後、空きカンも参院選前に増税と口走って惨敗しました。その後のドジョウも増税に前向きです。つまり増税を安易に口にする空きカンやドジョウやアホウ氏は、一般国民の意見を聞いておらず、別の誰かに増税しろとの指示をうけているということでしょう。面と向かって、ドジョウに聞いてみたいものです。誰に命令されて、マニフェストで「やらない」と明言したはずの消費税増税をやろうとするのか、増税しないと官僚にサボタージュされて政権は終わりだと脅されているのか、あるいは、命令に逆らったら横田基地から東京湾遊覧にでも連れて行かれて、たっぷり江戸前の水を飲むはめになるのか、そして、一体、誰がドジョウのボスなのか、と。

週末のニュースだと、ドジョウは、企業経営者の会合で、TPP参加と消費税増税を「不退転の覚悟でやりたい、捨て石になってけりをつける」と強調したそうです。非公開の小さな会合での発言を、朝日や毎日新聞が横並びで報じているわけですからこの話も経団連経由の誇張やウソが入っているかもしれませんが、本当だとしたら、語るに落ちた、という感じです。自分でも財務省官僚とアメリカの「捨て石」だと思っているのではないでしょうか。空虚極まりない答弁を聞いていると国民の将来のためにあえて憎まれ役をやるというようには見えません。きっと、捨て石をやったあとはいろいろ美味しい見返りが用意されているのでしょう。でなければ、マニフェストを反故にし国民生活を犠牲にしての消費税増税、大多数の国民と識者および過半数をこえる反対議員を押し切ってのTPP参加をしようとするはずがないと思います。あるいは、この弁も企業経営者向けのドジョウお得意の「二枚舌」ですかね。

腹が立ちますが、ドジョウはドジョウ、いくらドジョウをつついても虚しいだけですからやめておきます。しかし、空きカン同様、ドジョウのくせにソーリの椅子には座っていたいという根性の浅ましさが、やはり片腹痛いです。

世の中の不条理ばかり見ていると、私は正義感が強いので、つい感情的になって、悪口三昧となってしまいます。なるべく、冷静さを失わず、論理的に問題に対処できるように努力したいと思います。

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プーチン再登場

2011-12-02 | Weblog

プーチンが再び大統領選に出てくるようです。二期やった大統領の後、首相になって院政を敷いた上、また表舞台に出てこようとしているこの人の目的は何なのでしょうか。アメリカの危機に乗じて、世界の主導権をロシアが握ろうとする権力欲だろうかと想像するのですが、そうだとすると、ちょっとキナ臭くなりそうな気がします。いきなり軍事力増強を強調していますし。

数年前、プーチン政権批判を繰り返してイギリスに亡命した元KGB諜報部員が放射性物質を食事に盛られて暗殺されるというおぞましい事件がありました。盛られたのは大量のボロニウムで、この放射性物質を大量に調達するには軍事施設など特殊な施設が必要なことから、ロシア政府関係者に暗殺されたと考えられています。プーチン時代にこの手の話は複数あります。本当にプーチンや周辺の人間が手を回して都合の悪い人間を暗殺しているのか、あるいは誰かがプーチンを嵌めようとして事件を起こしているのか、私には判断はつきません。しかし、もともと大して何のバックもないプーチンがここまで昇りつめて強大な権力を持つに至った経緯はよく知りませんけど、なんとなく不自然なものは感じます。プーチン自身も何度も暗殺されそうになっていますし、もとKGBということですから、蛇の道は蛇、目的のためには手段を選ばず、というタイプなのかも知れません。

汎アメリカ主義が終焉を迎え、ヨーロッパ、アジア、アフリカが各々より独立した小地域グループに編成されるとしたら、ロシアは再び反アメリカ的立場に立ってヨーロッパ諸国を取り込もうとするでしょう。一方、アジアに対しては、アジアの中で東の端にある日本がアメリカべったりであることを愉快には思わないでしょうから、プーチンはかなり過激な駆け引きを持ちかけてくるかも知れません。その時のロシアの力が相対的に十分大きくなっていれば、日本はアメリカとロシアに挟まれて、国家の興廃にかかわる厳しい決断を迫られることになります。これまでのように誰も責任をとらない官僚主導の事なかれ外交をやれば、国家の信用を失います(というか、既に外国は日本政府を信用していませんが)。この間のAPECのドジョウの二枚舌は全く最低でした。政権延命とかその場の取り繕いのために、ウソをつくようなヤツは誰も相手にしません。

アメリカの暴虐もイヤですが、プーチンのロシアが軍事強化するというのも愉快ではないです。

世界の人々は、グローバルなんとかはもうやめて、各々のお家に帰って自給自足で小さく暮らしてもらいたいと私は思うのですけど。地球環境のためにも、世界平和のためにも、それが望ましいのはわかりきっていますが、あいにく世の中、強欲で反省を知らない人間が多いですから。

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