百醜千拙草

何とかやっています

コロナの研究

2020-05-28 | Weblog
数日前、North Carolinaでlockdown解除後、1日コロナ感染者数の記録を更新したという話を聞きました。 患者数の上昇はスローダウンしたとはいえ、まだまだ増えています。経済的に持たなくなって解除をする地域が増えるとおそらく患者数はまた急上昇すると思われます。

Herd Immunityというものがコロナの場合に本当に成立するのかよくわかりません。インフルエンザ同様、免疫が長期持続するわけでもなさそうですし。ただし、最近のデータだと全く無症状な人の半数ぐらいが今回のコロナに対する抗体を持っているようです。おそらく、これは過去の別のコロナの感染によって獲得された免疫であり、今回の新型にも反応したものと考えられます。このあたり、PCRではなく無症状の人々の抗体の検査とフォローが今後の予測の上で有用だろうと思います。

いずれにせよ、この傾向をみていると、終息がいつになるのか全く予測がつきません。欧米では数年かかるでしょう。かなりの数の臨床試験がすでに施行中で、基礎的研究も世界中で進行中ですが、ただちに実地に応用されて、ウイルスが抑え込めるというわけでもありません。私は全くの門外漢ではありますげ、なにかできることはないだろうかと考え始めました。

今回のコロナ、それから前回のSARSは、上気道よりも肺細胞に感染しやすく、重症化するケースが多いのが怖いわけですが、その重症化のメカニズムはよくわかっているわけではないようです。ウイルス感染への重要な防御システムの一つはインタフェロンですが、興味深いことに、SARSの時の研究などから、インターフェロンのレベルと重症さは正に相関しており、今回のCOVID-19でもその傾向が見られたということです。これは単純に、病気が重いのでそれに抗するためにより多くのインタフェロンを出しているのだ、と常識的に解釈することもできますが、一方、SARSの時のある種のマウスの実験からはインタフェロンシグナルをブロックしてやるとむしろ重症化が防げるとというデータもあり、インタフェロンは両刃の剣である可能性があります。

今回、ヒト化したマウスを使った報告の第一報が某N誌に発表されましたが、このモデルでは新型コロナは比較的マイルドな病状しか呈しませんでした。この理由はいろいろ考えられるわけですけど、一つに、このヒト化マウスのヒト化レベルが十分でないという可能性も高いのでは、と思いました。というのは、最近、某C誌に出版された別の研究で、コロナウイルスのレセプターの発現はマウスとヒトではインタフェロンのシグナルに対して異なった反応をするという知見を、読んだからでもあります。この研究ではさらに、ウイルスの細胞侵入に必要なレセプターとプロテアーゼは一様に発現しているわけではなく、肺ではある種の細胞に比較的限定して共発現しているということも報告しています。おそらく、上気道よりも肺炎を起こしやすく、よって重症化しやすい理由の一つは、肺にとりわけウイルス親和性の高い細胞が存在するからではないかと推測されます。

というわけで、動物モデルはこれからますます必要になりますが、ヒトでの病態生理の理解はまだ不十分であり、現存の動物モデルにはそれぞれに問題があると思われます。(実験の目的にもよるわけですが) それで、単にヒト型蛋白を発現させるだけでなく、もうちょっとヒト化レベルを高めたマウスを作ったら、研究の役に立つのではないかなあ、と思った次第です。

すでに大勢の専門家がコロナ研究用のヒト化動物の制作に取り組んでいるのかも知れませんし、平時なら、まず門外漢は「お呼びでない」と門前払いされるのが自明なネタなので、考えもしないのですけど、、、。需要ありますかね。

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香港と日本の民主主義

2020-05-26 | Weblog
とういうわけで、政権不支持率は七割に達するかの勢い、この検察庁法改正を機会にとアベ政権が政権維持のための姑息な対策が次から次へと明るみに出て(政権維持だけにかかわらず、経済、外交、コロナと政策のほとんどが姑息としか言いようがないですけど)、その対応ぶりがますます国民感情を逆撫でしています。いくらなんでも、政権も御陀仏だろうという気がします。まだ二割強ほど支持者がいるようですけど、この人々は国会で何が起こっているのか知った上で支持しているのですかね?今年の夏にアベは退陣、岸田氏が敗戦処理をしたあと、自民総裁は石破氏という予測がささやかれています。それでいいですけど、自民党と検察はモリカケ、桜に火炎瓶、キッチリ総括して貰いたいと思います。

アベ退陣で、独裁国家への道には歯止めがかかるだろうと期待しますが、香港では相変わらずデモが続いており、中国政府の強権的かつ違法な弾圧が続いています。香港の中国政府のやり方へ反発は、大人しい日本人の想像を超えたもので、彼らは力を持たない市民の権利や自由というものは極めて壊れやすいもので、全力で守らねばならないという意識があるのだと思います。

「和をもって尊しとする」文化では、個はしばしば全体のために犠牲になります。日本は全体主義、ファシズムに流れやすく、民主主義の精神が根付きづらい風土だと言えると思います。全体があっての個ではなく、個が集まるから全体ができるのだという意識の上に民主主義社会は構築されるべきです(当たり前ですが)。

個人が社会を作るにおいて、個人どうし利害の対立を解決して生活して上で、お互いの権利を尊重するという基本原則を守ろうとする意識が普通は自然と育ちます。そうでなければ、法に訴えることになるので、しょっちゅう裁判沙汰になって、気持ちよく生活できませんし。日本でよくある、いじめ、パワハラ、セクハラなど数々の嫌がらせ、気分の悪いものですけど、個人の自由と権利を守るために、お互いを尊重するという意識が乏しい未熟さが起こすのだろうと思います。

香港で起きている人権と自由の侵害は、日本にはずっとあって、それを問題だとさえ思わない人がまだ多いと思います。しかし、アベ政権が今回の検察庁法をコッソリ変えようとしたことに、これだけ多くの人々が反対し、結果として強行採決を阻止したことは、国民の意識が変わりつつあることの証拠だろうと感じます。アベ政権で一点良かったことをあげれば、国民に危機意識が生まれたことではないかと思います。世界の他の国では常識である「権力は腐敗するから監視しないといけない」ということを身をもって知る機会となったのではないでしょうか。弱い立場に置かれた時、最後に頼れるのは政府や役所のはずですが、アベ政権をみれば、その政府は国民に奉仕するという名目の裏で、己の利益拡大のためには、平然と国民を利用して、見捨てるのだといことがよくわかるのではないでしょうか。アベの縁故主義に基づく数々の犯罪的行為がモリカケ、桜と延々と国会で糾弾されてきて、それだけでも言語道断ですが、加えてアベの政策の何一つマトモに成功したものがなく、国民は貧困化の一途をたどり、沖縄基地問題、福島原発で被害者は見捨てられ、北朝鮮拉致被害者はアベはただの一人もとりかえせず、北方領土は3000億出さされた挙句にロシアにはロシアの固有の領土だとトドメを指され、トランプにはいらぬ米軍でさえ使わないポンコツ戦闘機を言い値で買わされ、消費税を増税し、コロナではマスクさえマトモに配れない、無双の無能さを見せつけてきました。そして、今回の黒川定年事件によって、人々は国会での出来事を知るようになり、アベが平気で心にもないことを言い、ウソを並べ、責任転嫁をして恥じない、ロクでもない人間であることが広まりました。なぜ、アベの不支持の最多理由が「人柄が信用できない」のか、これまでNHKを間に受けてきた人々も納得したのではないでしょうか。

"TRUST but VERIFY"という言葉はレーガン政権時に核軍縮でのロシアとの交渉時に使われて、広まったとされています。「政府だから、与党で選ばれた総理大臣だから」と盲信するのではなく、彼らがマトモに職を遂行しているかを監視するのは、民主主義国家の国民一人一人の義務であり、そうすることによって、弱い個人の権利と自由は守られると思います。

というわけで、アベ政権終了までカウントダウンに入ったと感じたこの数日でした。
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黒川事件

2020-05-22 | Weblog
「黒川事件」、後世、Wikipediaにはそう書かれるようになるかも知れません。この数週間、目まぐるしいぐらい数々のことが起こりました。これをどう捉えるべきなのか、今日の時点でははっきり私にはわかりませんが、点と点をつないでいくとアベ政権の今後のトラジェクトリーが浮かび上がってくるような気がします。

数年前、森友それから加計で、アベは詰んだと思い、私はようやく、この腐った政権が終わるのだと感じました。かつての自民党なら、森友一発でアベは退場だったでしょう。しかし、野党が弱いこと、それから報復と褒賞人事で対抗勢力が抑えられた自民党のアベ降し失敗などで、アベ一味はますます増長し、一味の利益のために、法をねじ曲げ、都合が悪くなると閣議決定の上で強行採決する、という無法政治を作り上げ、現在の惨状を招くに至りました。

しかし、何事にも始めがあれば終わりがあるものです。数にまかせてやりたい放題してきたアベ一味も、そもそもが利害で結びついただけの粘菌状の塊に過ぎず、我が身が危ないと思えば、泥舟を見捨てもするし、寝返りもする、だんだんとボロや綻びがでて然るべくして終わりを迎えることになります。

モリカケを乗り切ったアベでも、さすがに「桜」は逮捕案件、検察を抱き込み続ける必要がありました。それが、黒川氏の無理な違法定年延長につながりました。これは、これまでの政府の見解を覆す異常で違法な決定でありながら、決済文書もなく、定年延長の理由もマトモに答えられない、ということで、森法務大臣は、国会とメディアで叩かれまくることになりました。加えて、河井元大臣夫妻の贈賄が発覚し、逮捕が噂されるようになりました。その資金にアベ事務所が直接関与していることから、この件で河井元大臣夫妻の逮捕となると、大臣の任命責任のみならず、アベ本人も直接の責任を問われるであろうという事態になりました。この大臣の不祥事は、過去に黒川氏によって握り潰された過去の複数の自民党議員の贈収賄事件をむし返すことになり、ネットで、黒川氏の定年延長の違法性に加えて、定年延長を受け入れた黒川氏本人への反感も一気に吹き出しました。更に、コロナ対策で失策につぐ失策を重ねたアベ政権への不満あって、政権の支持率は一挙に三割まで低下。

黒川氏を続投させ、検事総長につかせて、政権の不祥事を葬りたいアベ一味は、公務員の定年延長制度改革法案に検事の定年延長をコッソリ忍びこませて、黒川氏の定年延長を合法化した上で先々の検察人事を官邸が牛耳ようとしました。しかし、そもそも検察の定年は特別法であり、一般公務員人事法より優先するものです。そんなものを、コッソリ一般法にまぎれさせて通そうとするような姑息なやり方は、多くの人々の怒りを呼び、700万ツイートともいわれるツイッターデモにつながりました。当初、法務大臣を出席させずにサラッと強行採決の予定であったアベ一味でしたが、15日の国会審議では、議事堂前のデモの反対の声が議会内まで響わたるような状況となりました。野党の不信任案提出で、戦いは週明けに持ち越し。この時点では、不信任案の否認と提出の攻防の末に一週間後に強行採決という読みが大勢を占めていました。

そして週明け、止むを得ず、森法務大臣を答弁に立たせた与党、予想通り、マトモな答弁もできず、サンドバッグ状態。この様子が広く拡散された結果なのか、支持率の急低下のせいなのか、アベは法案を議題から取り下げることになりました。この時点でアレっと思いましたが、とりあえずは黒川氏の検事総長就任が目的だろうから、ここで無理をしない方がよいと判断したのだろうと私は思いました。

そして、文春砲が炸裂。麻雀好きの黒川氏が、コロナの外出自粛の中、産経新聞記者らと賭け麻雀をやっていたというスクープ。ネタはどうも産経内部からのタレコミらしいという辺が、想像力をかきたてます。 結果、法務省の聞き取りに黒川氏は賭け麻雀の事実を認め、辞意を表明。

賭け麻雀は天下の御法度、法を取締る立場の人間としては非常にまずい。しかし、黒川氏本人は、不幸中の幸いと思っているかもしれません。思うに、このまま違法な定年延長の挙句に検事総長になったのでは、せっかくの名誉も地位も居心地の悪いものになるのは間違いないでしょう。森友の時に公文書を改竄し、国会で偽証してまで、アベを守り、その褒美として国税庁長官という地位につきながらも、人目を恐れる日陰の身に疲れはて、数ヶ月で辞任を選んだ佐川君は、黒川氏の目には明日の我が身に映ったのではないでしょうか。アベの悪事に手を貸した、己が因果が身に報い、役満を目前に大チョンボ、同情しませんが、そもそもイカサマ博打なら、そのツケはきっちり払え、との国民の声。

バルカン半島の小さな街でのサラエボ事件があっという間にドミノ倒しのように第一次世界大戦にまで発展したのは、事件そのものよりも、その裏にあった国家間の確執が、事件をきっかけに表出したからだと考えられます。そういう意味で、一検事長の定年延長という一見小さく見える事件は、モリカケ、桜、をはじめとするアベの悪事の数々、アベ政権の売国政策と棄民政策、経済対策や危機対応への限りない無能さ、などなどに積りに積もった人々の不満を爆発させる点火剤となったのではないかと思います。今後、この爆発が一時的なもので消し止められるのか、あるいは「黒川チョンボ事件」として後世に残る事件になるのか、まだわかりませんが、これは今後の政権の行方を十二分に示唆している事件だと感じます。

つまり、アベ一味、コロナをきっかけに始まったダッチロールで、急激に墜落へと向かっているように見えます。河井夫妻の贈賄事件、黒川氏の辞任、描いていた予定が外れ始めました。となると、アベ一味の利に聡いものは泥舟から逃げ出そうとし、政敵はこれを機会に反撃に出るようになるでしょう。仲間と思っていた維新や公明党も距離を置き始める、となると一気にダウンヒルを転がる石となるかも知れません。さすがにそうなる前にアベも観念して辞めるでしょうけども。
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コロナと資本主義、金融システム

2020-05-19 | Weblog
コロナで、私が社会人になって以来、初めての急激な人間の活動抑制とそれにともなう様々なできごとが起きております。日本だけを見てみても、おりおりに災害、震災で局地的な大打撃はあったものの全国規模なのは戦争以来ではないでしょうか。

歴史は繰り返すで、敗戦後の高度成長期は、江戸末期に開国させられてからの日本と重なります。いずれもアメリカに屈し、その後、宗旨替えをしたかのように急激な西洋かとともに驚くべき変化を遂げました。開国後は、富国強兵、西洋諸国のマネをしてアジア諸国を植民地化しようとし、そしてロシアに戦争をしかけてマグレ勝ちをしたために調子に乗っていたら、実はすっかりカタにはめられていて、その結果、勝ち目のない戦争に突入し、然るべくして大敗したわけですが、その太平洋戦争前に現在は似てきているように思います。

日本は戦争によって大きな犠牲とともに全てを失いましたが、GHQが主導したとはいえ、それが戦後の民主主義国家(形式上は)として生まれ変わる機会となりました。最近の世の中の雰囲気やアベ政権のデタラメは戦前、戦中を思わせます。日本はまさに再び、負け戦に突入しようとしているのではないか、と感じるわけです。それは歴史の必然なのかも知れません。

先の大戦での敗戦は、もちろん指導部の無能が引き起こしたものです。連合国側は日本を追い詰めて開戦を誘い、思惑通りに日本が、真珠湾を攻撃してくれたおかげで、アメリカの経済は復活し、ロシアは火事場泥棒を働いて北方領土を手に入れ、中国は戦勝国となりました。現在の日本の不況、貧困化、それに加えてのコロナ禍での棄民、少なからずが、指導部の無能が招いたものです。アベ政権の外交、経済政策におけるありえないレベルの無能さに加えて、数にまかせて法律をねじ曲げ、官僚人事を握って、検察を手懐けたことをよいことに、アベ一味は犯罪行為のやり放題、国会と民主主義は形骸化され、近代国家とはとても言えない状況に陥っています。客観的に遠くから眺めれば、もう日本政府と政権は一旦、解体するしかないだろうとさえ思います。喩えるならば、アベという性の悪いカビの生えたミカンを放置したがために、いまや、みかん箱いっぱいにカビが広がっており、みかん箱すべてを焼却処分にしなければならない状況と言えばいいでしょうか。

さらに巨視的に眺めれば、現在、ウイルス禍によって、日本のみならず世界が戦闘状態にあり、敗戦に向かいつつあります。「敗戦」というのは、現代社会のStatus quoを維持したい立場からの言葉です。ウイルス感染を防ぐためにとられた活動抑制が現在社会の脆弱さをあぶり出しました。そのあたりを突き詰めて考えていくと、本当の問題は、実は行きすぎた近代の資本主義とそれを可能にしている現代の金融システムではではないのかと私は感じます。

金融システムの問題は前に簡単に触れました。現在の金融システムでの経済成長において、必然的に借金が積み上がっていく仕組みは、いまでは高校生の教科書にも載っているそうですけど、私がこの問題を知ったのは10年ぐらい前にしか過ぎません。それまでは、カネというのはある種の価値ある実体に裏付けられている(金本位制の時の金のような)のだろうと漠然と考えていました。しかし、どうやら現在の管理通貨制でカネというのは、タダの数字にしか過ぎず、その数字は実体と関係なく増えたり減ったりするものであり、より広い視野からみると、現代の金融システムはいわば壮大な詐欺だと捉えられないこともないと思うようになりました。(その辺の解説ビデオを最近みつけたので、下にリンクしておきます)その詐欺のレベルがあまりの大きいので全体のスキームを普通の人は実感できないということだと思います。

この金融システムの問題を解決する方法の一つととしてできたのが、Block chain technologyをつかう仮想通貨だと思います。理屈からいえば、現代に流通しているカネの方がよっぽど仮想通貨であり、Block chainでやりとりが記録されるビットコインなどの方がその点においては、はるかにしっかりしたシステムであると考えられます。残念ながら仮想通貨はその本来の役割を理解しない人々から投機の対象として濫用された結果、通貨としては現在広くは使われておりませんが、噂では、遠からずBlock chainを使ったvirtual な世界共通通貨が広く使用されるようになり、日本銀行券は発行されなくなるのではないか、という話もききました。

通貨発行の仕組み上、好況と不況のフレは大きくなるようです。好況時は人間の活動が行きすぎて地球環境を破壊するし、不況時は困窮から自殺者や犯罪が増え、戦争になったりします。現在、この金融システムと結びついた資本主義が人間性を損なっていると私は思います。これからの世界が人間性を回復していくために、行き着くところまできた資本主義とそれを支えている金融システムは、一旦、リセットされなければならないように思います。そして、今回のコロナでおこるであろう世界大恐慌がそれを後押しするのではないだろうかと思ったりしている次第です。

(二種類のカネ、カネの創造などについてのスタンダードな解説)
世界一の資産家レイ・ダリオ氏が解説する「30分でわかる経済の仕組み」 全文書き起こし (リンク先に動画版があります「30分で判る 経済の仕組み Ray Dalio」)

もうちょっと深く、「銀行」を歴史的に振り返り、問題点を解説するマンガ。例のユダヤ金融陰謀論。アメリカのドルを民間銀行であるFRBが作っていることの問題は、日本銀行にも多少あてはまるのではないかと思います。日銀は法律上は株式会社ではないですが、民間の出資は45%で株式市場で取引されています。

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Lucille

2020-05-15 | Weblog
検察がまともに仕事をしては、我が身が危ないアベとアベ一味が、これまでの犯罪告発をのきなみ不起訴にしてくれた黒川の定年を違法に延長したあげく、それを正当化し今後も検察人事を牛耳ってやりたい放題を続けるための法案、検察庁法改正案、をコロナ騒ぎに乗じて通そうとした、あまりに汚い火事場泥棒的行為に、国民、芸能人がツイッターで抗議の声を上げ、検察庁法改正案に抗議のハッシュタグがついたツイートが600万に達し、世界レベルのトレンドになりました。受けて、国会や記者会見なので、この反対の声をどう受け止めるかと聞かれた政権側は、いつものように無視するつもりのようでで今日にも強行採決が行われそうです。数で圧倒しているからと舐め切っているわけですが、そもそも、こんなアベを始めその一味の逮捕を逃れるための法改正、連中はなりふりかまっていられないのでしょうが、アベ一味以外の自民党議員、こんなものに賛成したら、いずれにしても次の選挙後に国会に席はないものと思って、なんとか止めてもらいたいと思います。

そういう事情で新聞サイトを見ていたのですが、ふと訃報欄を見ると、ゴダイゴのギタリストの浅野孝已さんが亡くなったとの話。当時テレビ番組の主題歌がヒットしていましたが、いま、聞いても、アメリカンポップス風の音楽も演奏も完成度が高いと思います。あと、Little Richardが87歳で死去したとのこと。中学生ぐらいのころに聞いたLucilleには衝撃を受けました。型どおりのロックンロールなのに、このボーカル一つでこうも違うものかと思った覚えがあります。 才能というのはこういうものなのでしょう。


ヒット曲、Long Tall Sally.


ビートルズによるカバーバージョン。 これもヒットしました。



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コロナと資本主義

2020-05-12 | Weblog
コロナによるロックダウンや活動の抑制で、この一ヶ月ほどで世界の環境に驚くほど急激な改善が見られています。フランスでは空気の汚染度が改善されて、養蜂業は最高の蜂蜜の収穫、いつも汚濁が激しいインドのガンジス川は川底が見えるほど澄んでいます。地球は驚くべき回復力を持っているのだなあと感心する一方で、人間の活動が環境に及ぼす悪影響の大きさをあらためて実感しました。

地球レベルでは、良い傾向です。しかし、一方で、人間の日常レベルでみると、やっかいなことになりつつあります。急激に失業率が上がり、かなりの規模の有名小売業者が破産申請を出しはじめました。中小零細の客相手の商売はいうまでもありません。つまり、打撃を受けているのは、人との物理的なやりとりで商売する第三次産業です。消費者にとっては、停止すれば直ちに人間の生命に影響するというわけではない業種ですが、そこで働く人にとっては生存問題です。

そもそも、第三次産業がなぜここまで大きくなったかと思えば、資本主義にいきつくと思います。つまり、資本主義によって多くの被雇用者(労働者)が生み出され、そして第一次、第二次産業の効率化と資本家の利潤の追求により彼らが順次より安い外国の労働者や機械によって置き換えられた結果、労働力は第三次産業に流れ、都市が巨大化したのではないかと思います。16世期からのイギリスでの「囲い込み」では、地主(資本家)が金もうけのために耕作地を牧場に変えようとしたために小作人は農民としての職を奪われ、賃金労働者となりました。そして産業革命がおこり、資本主義は加速しました。巨大化した都市に住む賃金労働者は、土地も資産も助け合う共同体もなければ、カネの流れが止まったらそれまでです。

われわれは、そういう社会がどんどんと極端になっていく中を生きてきました。都市に生きる人はカネなしに生きていけません。都市生活者が増えるにつれ、そこそこの企業にやとわれてそこそこの給料をもらうサラリーマンになるのが普通であると考える人が多数を占めるような社会になりました。高度成長期で、日本が社会主義的資本主義(または日本型社会主義、日本型資本主義)と呼ばれたころは、会社が家なら社員は家族で会社は家族の面倒を一生見るのが当然という意識もありましたが、そんな時代はとっくの昔に過ぎ去り、今や、カネのためには社員の生活など二の次、会社は株主のカネ儲け装置で社員は使い捨ての道具にしかすぎない、まさに本来の西洋型資本主義(すなわちカネ第一主義)の非人間性に直にさらされる社会となりました。

マルクスが資本主義の非人間性の側面を批判し、搾取された労働者の反逆によって終焉を迎えると予言したのが150年前、その後、国家による労働者権利の保護や、労働者ではなくイデオロギーで主導された社会主義国家の失敗などによって、資本主義はマルクスの予想に反して現在に至っています。その間、資本主義はグローバル化し、マルクスの時代にはなかった管理通貨制にのよる現代の金融システムと融合し、桁違いのスピードで肥大化し、かずかずの歪みを生み出し、いよいよ限界に近づいてきたと感じます。

このコロナ危機により世界的に失業者が急激に増加しました。生存がカネに依存する社会において、貧しさは人間性を損ないます。貧すれば鈍する、余裕がなくなると淺ましくなるもので、カネのためには人も騙せば嘘もつく。挙句に人を殺したり自殺したりまでします。急激な貧困化が進む日本がもはや先進国とはいえないような有り体をさらしているのは、この余裕のない社会ゆえではないでしょうか。
ついでに、最近の小田嶋さんのエッセイの一節を、ついでに引いておきます。

--  私にも経験のあることだが、貧乏は人間のメンタルを削る。このことは何度強調しても足りない。最低限の貯金を持っていない人間は、最低限の良心を持ちこたえることができなくなる。さらに、ある程度以上の借金を抱えた人間は、カネのことしか考えられなくなる。つまり、貧困に陥った人間は、事実上思考力を失う。 -- 日経ビジネス 「ひとりひとり」は羊の群れではない

敗戦のあと、貧しかった焼け野原だった日本は、敗戦の屈辱をバネに立ち直り、奇跡的な成長期に入り、若手労働者は金の卵と大切にされた時代、栄養ドリンクを飲んで24時間カネ儲けに邁進し、身の程を忘れてバブルで余ったのカネで外国資産を買いまくった浮かれた時代を経て、この30年、衰退の一途を辿り、ついに先進国でダントツの低成長率をマークし続けて、ここまで落ちてきました。上がれば下がる、下がれば上がるのが自然の理ですが、株式市場と同じでいつ潮目が変わるのかは予測困難です。

このコロナ危機による経済活動の急激な抑制によって、西洋型資本主義そのものが行き着くところまできつつあるのではないかと感じる人は多いのではないでしょうか。現在のグローバル資本主義は、焼畑農業のようなもので、労働力の安いところを目指して移動していきます。そうして豊かになって賃金が上がるとそこを見捨てて、また安いところを目指す。見捨てられた土地から雇用は失われ、没落が始まります。しかし、ものには限界がありますから、永久に焼畑農業を続けるわけには行きません。

それで、そもそも限界に達しつつある異常に肥大化した資本主義、自由主義ではありますが、今回のコロナ危機がその終焉へと背中を押す形になるのではないかと想像しています。ソビエト連邦やかつての社会主義国家と異なり、今回はその革命の原動力は、仕事を失った一般労働者となるでしょう。ならば、腐敗した政治システムも本来の民主主義にそって刷新されるかも知れません。そして、権力は分散化され地方自治は強化され、政治には住民の意志が反映されるようになり、住民の生活はきめ細かくサポートされるようになるかも知れません。(そうなって欲しいと思います)

そうなれば、国家的危機で大勢の国民が生活に困っているのに、いつまでたっても、何の補償もされず、不良品のマスクでさえ届かず、政府与党のトップは、お伽噺の世界にいて現状をロクに把握もしておらず、やってるフリとできない言い訳ばかりを並べてて、時間を無為に費やすくせに、税金だけはしっかり取り立てて私物化する、という非人間的な社会ではなくなるかも知れません。
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Integrity

2020-05-08 | Weblog
今日もオンラインコースでレクチャーを聞いています。いろいろ種類があって、ついアレもコレもと思うのですけど、あまり情報のインプットを増やしても消化不良になるので、計画的にやることを心がけております。それでも、今週は二つ新しいコースをはじめました。Rを使った大量データの解析と視覚化はちょっとずつ基礎からやってきたのですが、込み入った解析に関しては、だんだんとこれは専門の人にちょっとお金を払ってやってもらう方がいいのではと思いはじめました。ただし、データの視覚化に関してはヒートマップやGESAなど自前でチョイチョイと手持ちのデータから図が作れたらうれしいので、FASTQからの細かい解析はできなくても、表データから視覚化できるようになるぐらいを最終目的にしたいと思っています。

あとは作業の効率化のためにterminalでのコマンド操作をちょっと覚えようとしています。マウスをなるべく使わないようにするのが目的で、複雑なコードを書くわけではなので、これは思ったより、簡単で便利だということがわかりました。その後、マウスを使わずにファイルを見つけたり開けたりするためのAlfredというAppを見つけたので、これを使いはじめました。比べてできることは限られますけど、タイプするだけで目的のファイルを探し出して開くことができるので、ストレスがグンと減ります。MacにはSpotlight searchがついていますけど、常々使いづらいと思っていたので、喜んでいます。Alfredは料金を払えばアップグレードできてさらに便利な機能が使えるようです。

さて、今回はMITのedXシリーズのコースの一つをとることにしました。コースは料金を払えば採点付きのテストがあり合格すれば証明書がでます。レクチャーそのものは無料ですが、その参加に当たって一つのビデオを見ることを要求されます。それはおそらく、MITの大学講義の冒頭で撮影されたもので、講師の人(Michael Yaffe) がIntegrity (高潔さ、この場合は原則に正直であること、カンニングをしないことという意味が主ですが)について述べています。
ふと、アベとトランプに聞かせてやりたいと思ったので、Transcriptとかんたんな意訳を貼り付けておきたいと思います。

Let me just say a word about integrity.
I probably-- I regret having to say this、but I have to say it every year.
I value integrity really, really highly.
You guys, you're MIT students, and I shouldn't even
have to bring this up.
And 99% of you are absolutely outstanding. OK.
But there's about 1% of students I think at MIT who've
decided that it's OK to cheat.
And I just want you guys to know that if we catch somebody
cheating in this course-- and we have some built in controls
to monitor that--
then I'm going to use every tool at my disposal
and every ounce of energy I have to get that person dismissed
from MIT, because cheaters do a disservice to all
of you honest people out there.
Right?
And worse, they then go on to do horrible things in the world,
as we've seen from financial crises, and our Congress,
and all the other problems that we have.
So it's really important that you have integrity.
I'll tell you, people can take everything in the world
that you possess away from you except your integrity.
They can take all your money, they can take your freedom,
but they can't take your integrity.
So you should preserve it.
All right. Enough harsh talk.
   
Integrity (誠実さ)について一言。
これを言わなくてはならないのは、多分、残念なことだが、毎年言わざるを得ない。
私はIntegrityを、とても、とても重要だと考えている。
君たちはMITの学生なんだから、言うまでもないことだと思う。
君たちの99%は間違いなく優秀だ。
でも1%くらいのMITの学生はズルをしてもいいと考えていると思う。
知っておいてもらいたいのだが、もしこのコースでズルをした学生を見つけたら、そして、このコースには不正行為を監視するための 装置が組み込まれているのだが、
私は、あらゆる手段を駆使し、あらゆるエネルギーを投入して、ズルをした学生をMITから追い出すつもりだ。なぜなら、ズルをする人間は他の正直な人々にとって害だからだ。
さらに悪いことに、彼らは世の中に出ていって酷いことをするようになる。金融危機とか議会とか、他のあらゆる問題で、我々が目にしてきたように。
だから Integrityは本当に、本当に大切だ。
人は、君たちが持っているあらゆるものを奪い取るかも知れないが、Integrityだけは奪うことはできない。金や自由は奪えても君たちのIntegrityは奪えない。
だから、君たちはそれを維持しなさい。
それでは、厳しい話はここまで。

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コロナの話題

2020-05-04 | Weblog
単調な日々です。ここ数日のツイッターで拾ったコロナ関係の話題。

Connie Cepko研究室、そもそもテクノロジー開発ラボではないのですけども、早速、PCRを使わない遺伝子増幅法LAMPと発色定量法を組み合わせて、コロナウイルスRNA検出法を開発。qRT-PCRのマシンがなくても半定量が可能。加えて、サンプル調整法の改善で、鋭敏、迅速(30min - 反応時間のみ)、低価格($0.07/sample)とのこと。 
 唾液などのサンプルは、処理後、昔ながらのGlass milkを使って核酸を分離し、Glass milkにRT-LAMP反応液を加えて65Cで反応させるようです。

実際の問題はアッセイそのものよりもサンプル採取時のばらつきだろうと思います。うまくサンプル採取、保存、輸送ができないとか、サンプル採取時の病期が適切でないとかで、アッセイの感受性が良くても偽陰性となることはあるでしょう。


このRapid diagnosisテストはコロナウイルスに反応する IgMとIgG抗体を簡便、定性的に測定できるようです。サンプルが移動する間に抗ウイルス抗体が存在すれば発光基質のついた抗原に結合し、その抗体は抗ヒトIgM抗体が固定された一本めのバンド、抗IgG抗体が固定された二本目のバンドを通過する際に捕捉され、異なった場所で発色します。捕捉されなかったものは最後のバンドで捕捉され、ポジティブコントロールとなるようです。定量には従来のELISAなどが必要。

シアトル大学研究者がNYTに寄せた記事。
はしかなどの予防接種で集団免疫獲得することが感染性流行病で有効ですけど、コロナに関しては、ワクチンの実用化までまだまだ時間がかかりそうですし、ワクチンが効くかどうかもわかりません。日本政府がコッソリやっている方法、やっているフリをしているあいだに感染が広がれば、自然感染によって集団免疫が獲得されてそのうち終息するだろう、という政策ですが、これを真面目に主張する人々もおります。免疫力が低下している人は行動制限して感染に機会を減らす一方、そうでない人はウイルスに触れて免疫を獲得してもらえばよいという考えです。しかし、このウイルスは未知のことが多く、集団免疫が有効かどうかさえわからないし、かつてのスペイン風邪のように数回にわたってぶり返す可能性が高いと考えられています。自然感染によって集団免疫を獲得するには多くの犠牲者がでると考えられます。多分、日本政府のやり方では医療崩壊間違いなしでしょうね。
(DeepLは非常に優秀な翻訳ソフトなので、まだの方はお試しください。(http://ddeepl.com/translator)

集団免疫に関連して。これが日本の近未来かも?

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自宅待機の日常

2020-05-01 | Weblog
ここ数日も同じように教育ビデオを数本見て、一本オンラインワークショップに参加し、来月の内輪でのオンラインセミナーのスライドを作り、ちょっとだけ実験データを見直して先々の計画をぼんやり考えて、という調子です。アウトプットが出ないので、だんだん精神的に辛くなってきました。この状態で希望を保ち続けるのは難しいです。精神の疲れに効くのは運動、ということで毎日合計1時間ほどは歩くようにしています。それでも起きている時間の大半はコンピュータのスクリーンを眺めて過ごしており、よくないなあという気がして、なんとか瞑想を習慣にしようとしていますが、5分ー10分じっとなにもしないということがなかなかできないです。
 仕事関係では、遠方の共同研究者の人からメール。あちらは臨床遺伝学、こちらは基礎生物、お互いの利害がうまく一致すれば素晴らしいのですけど、あちら側は新しい病気が見つかって原因が同定できればそれが一応のゴールですけど、こちらとしてはそこから何か新しいBiologicalな発見がなければ論文になりません。しかし新たな生物学的発見というのは容易なものではないし、それにコミットするだけの資金と労力はバカになりませんので、簡単に何でもやりますよ、と言えないのが辛いところです。それでも時折、こうして話を持ってきてくれるのがありがたいです。
 雑誌の特集号の編集下請けの仕事。総説原稿を適当な人に依頼してチェックするのですけど、担当分の半分ほどは終わりました。昨日受け取った原稿は、楽でした。構成も内容もバランスよく、中国系の名前の人がファーストでしたが文章も問題ありません。スラスラ、フムフムと読んで、突っ込みどころもなく、一つだけマイナーコメントをしておしまい。1時間ちょっとで終わりました。こんな原稿をみんなが書いてくれたらレビューも苦にならないのですが。
 別の共同研究者の人からメールで、一緒に出した研究費申請が採用されなかったとの通知。不採用のコメントは妥当なもので、しかたがないな、と思いましたが、ガッカリした様子だったので、今日は一杯飲んで酔っぱらって寝ましょう、目覚めたら別の日になっているから、と慰めの返事を送りました。実は、同じセリフを私はずっと寝る前に自分自身に言ってきたのでしたが。
 巷で言うように研究費は当てものだと思います。採用される研究はほとんどランダムに見えます。しかし、採用されない申請には普通落とされる理由が見つかります。私はその弱点が比較的よく見える方です。しかし、多くの場合、弱点が見えても補強が困難な場合が多いので、役に立ちません。今回の申請書もそうでした。申請前に二つの弱点が明らかでしたが、時間の関係で補強できず、やむをえず霞ヶ関修辞法で乗り切ろうとしましたが、科学者にそんなものが効くわけもなく、コメントではキッチリその弱点を指摘されていました。しかし、そんな弱点がある申請書でもマグレで通ることは結構な頻度であるので、とにかく出すことが大切だと思います。たぶんそういう事情で、採用された研究申請書を色々研究しても、採用される申請書に共通の成功の法則性を見出すことが困難なのだと思います。だれでも絶対採用されるような強力な申請書を書きたいと思っていますし、たいていの場合、それがどのようなものかについて大体わかってはいると思います。しかし、種々の現実的な事情でそんな強力な申請書を書けることは稀です。だから一本の申請書を100点で出すことを目指して時間と労力を費やすぐらいなら、その時間は節約して60ー70点ぐらいの出来のものを複数出して、申請書で100点以上に到達できる可能性を議論する方が効率がよいのではないかと思います。 とはいうものの、実際には、私はそれがなかなかできず、一つの申請書を書くのに何ヶ月もかけた挙句に不採用ということが多いので、この時間のロスがバカにならないのですが。今年は、私も書かないといけないですけど、今の予備データでは50点にも足りません。研究再開できてデータがでるまでは、考えたくないです。


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