ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

ブルーベリー、とんでもないことになってるぞ!

2017-09-14 09:25:11 | 農業

 見ないようにしてたんだ。収穫終わって堆肥やったから、もういいだろ?根元を覆った堆肥のマルチ効果で、雑草だって防げるはず。次の仕事は11月の雪囲い、ねっ、それで大丈夫だよね?

 気分はとっくに秋野菜!堆肥・ぼかし撒いて、耕して、畝作って、種まいて、間引きして、・・・ここまで来ると、今年の農作業も一段落、やれやれ山越した、って、気持ちも弛むんだよ。そこら中草だらけにゃ違いないんだが、どうせ、雪積もって枯れるんだ、ここは見て見ぬふり、そ知らぬふり、元気に育つ白菜、カブ、青菜なんかを愛おしんでいようじゃないか。そうそう、苦心惨憺のタマネギ発芽も、それ頑張れ!って応援しなくちゃなんないしね。

 ところがさ、メロンの収穫にハウスに行った時、その先のブルーベリー畑が否応なく目に飛び込んで来ちまったのよ。な、なんじゃ!?これは。

 雑草のモニュメント?ち、違う!かすかにブルーベリーの葉っぱが顔覗かせているじゃないか。見渡せば、どの木も草に覆いつくされ緑のモンスター。こ、これはいかん!放っておいたら、木が枯れる!気づいちまった以上は、避けては通れぬ。

 まず、草刈り機で木と木と間を刈る。どこまでブルーベリーなんじゃ?わからんぞ、盛り上がった周囲は手作業で雑草を取り除くしかないな。右手に鎌、左手は株元を慎重に探って雑草の感触をとらえては、引っこ抜けるものは抜く。がっしり根を張っているものは、鎌で土がらみ掻きとる。株からやや離れた辺りに新梢が伸びているのでこれを切らぬよう、気を遣う。

 何より恐れていたカナムグラ、こいつ命まで吸い取る吸血鬼だ、は思いのほか少なく、代わりにツユクサが大繁茂している。ツユクサってこんなに逞しく伸び広がるもんだったのか?青い可憐な花なんか着けちゃってるのに、茎もがっしりと太く、縦横に手を伸ばしてブルーベリーを包み込んでいる。いつもなら、ほんの控えめに株の回りを彩る程度なのに、この勢い!そうか、堆肥だ。堆肥で株元を覆ったからだ。ツユクサってやつ、堆肥が大好きなんだ。あっ、うちら育てるために堆肥敷いてくれたのね、なんて勘違いしやがったんだ。それと、この夏の雨!ほら、露草だから、うむ?梅雨草か?湿気だと大いに張り切るわけなのさ。

 なるほどな、こんなツユクサのグリーンモンスター、今まで出会ったことなかったもの。もちろん、カナムグラだって負けるもんかと覆いかぶさってる。上から蔓を切り、下にもぐって根を引っこ抜く。秋の刺すような鋭い日差しが背中を焼く。剥き出しの腕をカナムグラの棘が幾筋も傷つける。1本終わった、次の1本、・・・

 どうにかすべてのブルーベリーを雑草から救い出すことができた。

 ツユクサが主体だったせいか、ブルーベリーの方は、結構どこ吹くかぜって面持ちで姿を現した。新しく出てきた芽も弱っちゃいない。あらっ、ツユクサの日傘のお陰で、夏の直射日光に晒されなくて良かったわ、って表情。まずは、良かった。これで、降雪までの2か月間、秋の日差しをいっぱい受けて、来年の実りに向けて力を蓄えて行ってくれるだろう。後は、雪囲いだけだ。

 

コメント
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