図書館から帰る道、道路の工事のため通行スットプになっていたので、回り道をして帰る途中、シルバーの植木手入れをしていたお得意さんの家のそばを通ることになった。シルバーを定年でやめて２年になるが、そのお得意さんの松が無残にも根元から切り落とされていた。自分が最初の荒木から１２年かけてようやく松としての風格が出来てきたのに、何か情けない気がした。いろいろ家主さんにも事情があったのだろが、やはり無念であった。最近自分が手入れに行っていたところの家の庭木が年々切り落とされ、殺風景になっていくことに、空しい持ちになる。確かに庭木にそんなにお金をかけることに困難になってきたのかもしれない。
朝から天気もいいたいので、庭の泰山木の木を選定した。家を建てたとき３００円で買ってきた苗木であるが、約４０年もたっているのでかなり大きい。シルバーの植木仕事を８０歳定年で辞めてから初めて鋏を持って手入れをした。やはり高いところは怖く感じた。今まではかなり高いところの植木選定をしてきたが、１年近くブランクがあり、やはり年も８２になると高いところは怖い。これからは年々高さを詰めて小さくすることにした。やはり、寄る年波には勝てない。長男が幼稚園の時に銀杏の実生の苗をどこからか見つけてきて、植えたのが大きくなってこれもだんだん頭を詰めて小さくしてきたが、長男の首を切り落とすような気がしてあまりいい気持ちはしない。いずれにしても、もう、高いところはできなくなってくるのだからやむを得ない。
ここの所テレビでは桜の開花のニュウスが盛りだ。しかし桜ばかりがきれいな花ではない。今日図書館へ行く途中の街並みの車道の両脇のサンシュウの木の並木が黄色の花をいっぱいに咲かせてとてもきれいだった。このサンシュウノ花の並木通りは誰も語ることもない。桜や梅の花は咲く前からテレビをにぎわしているが、サンシュウの花の黄色は桜や梅の報道の陰に隠れて、だれも騒ぎ立てない。人間の社会でも同じだ。生まれつき華やかに騒がれる人間もいれば、陰に隠れて質素な生活を余儀なくされて人生を終わる人もいる。どこがどう違ってこんなことになるのか、人生とは不平等だ。
昨日の夜から幼児虐待のニュウスがテレビをにぎわしている。以前にもやはり親の虐待で子供が死んでいる。なぜあんなかわいい子が（子供はみなかわいい）死ななければならないのだ！死んだ子供の可憐な写真（テレビで）見て目頭が熱くなった。世の中自分が子供の頃よりははるかに豊かになっているにも関わらず、悲惨なニュースがテレビをにぎわしている。一見平和な世の中に見えるが、まだまだ問題がありそうだ。
今日の天気は３月下旬の陽気であったので、シラサギ草の植え替えをした。以前はずいぶん多く球根が増えたのだが、ここ数年増えもしなければ減りもしないというありさまだ。若いころと違って熱の入れ方が違ってきたのかもしれない。花は地味だが眺めていると夏の涼を呼ぶのにふさわしい草花だ。今年は少し熱を入れて増えるように管理しよう。シラサギ草ばかりでなく、すべてのさつき盆栽をはじめ、自分の加齢とともに手が回らなくなってきて、自分の体力の衰えとともに、弱ってきている。今年は少しがんば元のような園芸の手入れをしよう。
