忘却への扉

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見捨てられる住民が

2016-10-06 | 共に

 ( 忘却への扉 ) 先日、四国電力伊方核発電所のある「伊方町」の町長選挙投票の行われている最中に、町外の私は関係者とともに共同作業に参加していた。
 その1人に声をかける。核発電推進の元県議の無投票当選かと思われたが、松山市から原発反対と廃炉を掲げて対抗馬が登場した。
 当選は無理でも無投票当選は良くないと私も思ってはいた。「伊方、町長選になったなぁ」と言う私に「立候補者が出て選挙になっても、原発は無い方がいいと頭では思っている人たちが、脱原発の候補に投票はしない」。
 「それが、あの伊方の人に根付いた生き方だと思う」。伊方に限ったことではなく、この地域の人たちも同じこと。
 保守的な愛媛でも特にひどい地方ではある。自分が家族が痛い目に遭う、避難できず、被ばくするか死も脳裏に浮かぶ、逃げれたとしてもこの地に戻り生活できる保証はない。見捨てられると分かっている。
 不安と共存し暮らす日常を認めることになれてきた伊方町民、投票は誰に書いたか秘密は守られるはずなのに、自らの本心を偽らず1票を投ずることさえできないとは。それさえ信じられない体験をしてきたのかも知れない。

 【 原発海路避難の困難さ露呈 】 松山市 男性( 71・無職 )

 ◇伊方町ではこのほど、四国電力伊方原発の重大事故を想定した海路避難訓練があった。地震に伴い国道が寸断され、原発東側の伊方町瀬戸と三崎両地区の住民が陸路で30㌔圏外に避難できない状況を想定したものだ。当日は台風が接近していたため船への乗船は中止になったが、考慮すべき点がいくつか浮き彫りになった。
 ◇三崎港への基幹道路は6月下旬の大雨で通行が難しい所もある。また、地形的に山や坂が急で高齢者の多くは手助けを必要とし、一刻を争う非難は困難である。道路の寸断が多発すれば集落が孤立する恐れもある。関係機関はそうしたことへの心配りが必要だろう。
 ◇2013年9月以降、全国で原発ゼロの状態が続いたが、電力需要が高まる夏も冬も乗り切った。太陽光発電の復及で供給力も増えているように思う。高齢者を含めた避難経路も十分に確立していない中での原発再稼働は断じて許されないと思う。]
                                    《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より