忘却への扉

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こがらしに

2012-12-20 | 平和を
 庭から見上げた場所に一番高い柿の木がある。他のは剪定というほどではなくても枝や幹を切り多少は短くしているが、この木は根元から約3m以上の高さまで直に伸びていて手がかりがなく滑りやすく木の登りがとても難しい。
 そのため数年に一回は切っても、枝の伸びるのには負ける。今年は珍しいほどたくさんの実をつけた。美味しい柿だと知ってはいたが、1個も食べられなかった。
 代わりにヒヨドリや小鳥たちが毎日やってきて、見事に食べてくれた。食べに来たのを見つけ数回は大きな音で脅かしたのだが、驚くふりをしてばらばらに飛んで行きすぐ戻って来る。
 どうせ石をなげても届かず当てる気持ちもない私たちも食べるつもりはないのだからそのまま放っていたら、小枝も揺らさず木枯らしも吹き抜けるほどに、葉も柿の実もなくなった。

 見ていて選挙前と多数議員を獲得したり政権奪還を果たした勝ち組党の違いが目に浮かぶ。脱原発や卒原発を国民(有権者)は選択しなかったと、電力会社は大喜び。
 財界と米国からは歓迎されるがはたして政権党と準与党が大多数を占めた国会はどう進むのかが不安。原発再稼動にTPPや改憲で軍需の利権の甘い汁を吸うのは一握りの者たちだけ。だがそれには棄権を含め選んだ有権者に一番の責任はある。裸同然で寒そうに空に向かって枝を伸ばしたわが家の古い柿の木が… 何かを言いたそう。